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浮雲

二葉亭四迷

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784101014036
ISBN 10 : 4101014035
Format
Books
Publisher
Release Date
December/1951
Japan

Content Description

江戸文学のなごりから離れてようやく新文学創造の機運が高まりはじめた明治二十年に発表されたこの四迷の処女作は、新鮮な言文一致の文章によって当時の人々を驚嘆させた。秀才ではあるが世故にうとい青年官吏内海文三の内面の苦悩を精密に描写して、わが国の知識階級をはじめて人間として造形した『浮雲』は、当時の文壇をはるかに越え、日本近代小説の先駆とされる作品である。

【著者紹介】
二葉亭四迷 : 1864‐1909。元治元年、江戸市ヶ谷生れ。本名長谷川辰之助。東京外国語学校露語科に学ぶ。1886(明治19)年、坪内逍遙と会って『浮雲』を書きはじめ、’87〜’91年にかけて刊行。’89年内閣官報局雇員となり、’99年、東京外国語学校ロシア語科教授となる。1902年、東京外国語学校を辞し、ハルビンへ向かう。’04年、大阪朝日新聞社東京出張員となり、『其面影』『平凡』などを連載。’08年、朝日新聞露都特派員としてペテルブルクに向かう(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • kaizen@名古屋de朝活読書会

    現代文学の代表作として学校でよく勧められた。 学生の頃読んだときには、ピント来なかった。 高校の国語教師の大野健二先生が入れ込んでいたので再読することにした。 他の同時代の小説を読み比べてみると、際立っていることが分かった。

  • ykmmr (^_^)

    文語から口語への橋渡し。しかし、文語が使われている時点で、やはり私には、読解が及ばない。父を亡くし、苦学する文三。その努力の末に官職に就くが、今度は失職。そんな中、許嫁(?)は要領が良いライバルに行ってしまい…。ライバルは意外に、文三を救おうとはするが、羞恥心ズタズタな文三は受け入れず…。登場人物のバタバタと共に、文語から口語に変化を遂げるが、そんなバタバタも、物語の筋立てがしっかり出来ている為、スムーズに行っている。坪内に共感・反発両刀使いをしながら、その思いを継承。次世代に与えた影響をもっと知りたい。

  • 優希

    日本近代小説の先駆け的作品なので、文章が独特ですね。仕事も縁談も駄目になり、惹かれた相手と両思いだと思い込んで悩む様子を見ていると苛つきと初々しさの両方の想いに駆られました。狭い世界の中で描かれる内面の苦悩が緻密だなと。江戸文学がまだベストセラーと言われる時代にこのような作品が出たというのは画期的に思えます。

  • みっぴー

    主人公、内海文三のぐだぐだっぷり!親戚一家に居候するニート、THE悩める日本人の始祖と名付けたい。融通のきかない割には優柔不断で芯がない。里に残した老いた母を引き取りたいが、ニートに何が出来よう…やることなすこと全て裏目に出る文三、駄目すぎて愛さずにはいられません(笑)主要な登場人物はたったの四人ですが、この四人で百人分くらいの働きをしてくれます。人の心が浮き雲の如きことは、今も昔も変わらない絶対の真理。

  • みつ

    このところ明治期前半の小説を読んでいたこともあり、数十年ぶりの再読。同時代の他作品の中に置くと、この作がずば抜けて新しい世界を切り開いたことがよくわかる。言文一致の文章は先に進むにつれてよりこなれていき、とりわけ会話部分が生気に満ちる。登場人物はほぼ4人にしぼられ、中でも課長の一存でいきなり職を失う主人公のプライドは高くとも何とも煮え切らない性格が、要領のいい元同僚、冷たく当たる叔母、勝気な従姉妹と対比される。この主人公だからこそ内面描写が活きてくる。作者が途中で放棄したのは残念なようで、何となく納得も。

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