基本情報
内容詳細
「満開の桜に、やわらかな陽射し。やさしい1日だった…」。先天性四肢切断という「超個性的な姿で誕生」した日を、著者はそんな言葉で描写している。そして「生まれてきただけでビックリされるなんて、桃太郎とボクくらいのものだろう」という感想を書きつけた後で、1ヵ月後に行われた母との対面の様子を紹介する。そのとき母は単純に「かわいい」と言ったのだと――。
一見客観的な文体でつづられたこの「まえがき」は、ある意味で「神話」である。生後1ヵ月の子に確実な記憶などあるはずはないし、周囲にも何らかの単純化の配慮があったことが、容易にわかるからだ。
しかし、周囲の事情は問題ではない。大事なのは、「神話」によって培われた著者の強い自己肯定感覚の力である。「靴の代わりに車椅子に乗る」と言い、障害を個性としてとらえてやまない著者の芯の強さは、この自己肯定感覚なしには考えられないからだ。
本書につづられた著者のアイデンティティー獲得を巡る格闘は、明るく感動的で説得力に満ちている。障害は個性だという主張にも、多くの読者に受け入れられる普遍性があると思う(若者は、誰でも障害者と自己認識しているという言い方だって可能なのだから)。
しかし、と考える。「かわいい」と言ってくれない両親がいなかったらどうなるのか。世の中には、むしろそんな人の方が多いのではないのかと。この問題の解決は、むろん著者の課題ではないにしても。(今野哲男) --このテキストは、 文庫 版に関連付けられています。
元気が出るからやさしくなれる!460万部の大ベストセラー『五体不満足』青い鳥文庫に登場!!さあ、いっしょに遊ぼう!
「障害をもっていても、ボクは毎日が楽しいよ。」両手と両足がなくったって、いつもいきいきとしているオトちゃんこと乙武洋匡さん。ひみつはすてきな家族と友だち、それに小学校のころは、とっくみあいのけんかもしたという負けずぎらいの性格にもありそうです。だれよりも元気に、明るく暮らしているオトちゃんのゆかいで痛快な半生記!
●小学上級から
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はむちゃん さん
読了日:2015/06/29
ひじり☆ さん
読了日:2015/02/10
読み人知らず さん
読了日:2016/08/21
かのん さん
読了日:2014/06/22
すっぱ さん
読了日:2017/09/23
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