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わたしたちの怪獣 創元sf文庫

久永実木彦

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784488797027
ISBN 10 : 4488797024
Format
Books
Publisher
Release Date
February/2025
Japan

Content Description

運転免許証を取得したつかさが家に帰ると、妹が父を殺していた。テレビから東京湾に怪獣が出現したというニュースが流れている。つかさは父の死体を棄てに東京にいくことを思いつく(「わたしたちの怪獣」)。伝説的な“Z級”映画の上映会中、街にゾンビが出現。参加者たちは館内に籠城しようとするが‥‥(「アタック・オブ・ザ・キラー・トマトを観ながら」)。現実と地続きの異界を描く全四編。話題の人気作が文庫化!

【著者紹介】
久永実木彦 : 東京都出身。2017年、「七十四秒の旋律と孤独」で第8回創元SF短編賞を受賞。同作を表題作とした初作品集が日本SF大賞の候補となる。22年に発表した短編「わたしたちの怪獣」が短編として史上初めて日本SF大賞の候補となり、24年、第55回星雲賞日本短編部門を受賞した(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • 読書好きのハシビロコウ

    妹が殺してしまった父親の遺体を、突如出現した怪獣の襲撃に乗じて処理しようとする表題作をはじめ、B級映画的モチーフを背景に、日常の中で生きづらさを抱える登場人物たちが、一筋の希望を見つける短編集。非日常を抱えながら、もがきそれでも前を向こうとする姿勢は、少し前に読んだ村上春樹の「神の子供たちはみな踊る」を思い出します。一番好きなのは、「アタック・オブ・ザ・キラートマトを観ながら」。危機的な状況だからこそ、笑い合える仲間やくだらなさが必要だよねという、人間ならではの向き合い方が心を打ちます。

  • 塩崎ツトム

    意思があるのかないのかわからない、集合的無意識というか、そういうイド的な存在がゾンビや怪獣なのかもしれない。自然災害について人間の畏怖や神格化が遠くなったとき、もはや人々を恐れおののかせ、どこかに来世というものを信じさせてくれるものはそういう空想のモンスターだけなのかもしれない。ああ、だれかこの東武東上線沿線から、わたしをカタストロフの向こう側へと連れて行ってくれ!

  • にゃんこ

    掘り出し物!SF短編集。『キラートマト』のラストは、作中でも出てきた『1Q84』(村上春樹)へのオマージュなのかなと思いました。こんなこと言ったらビックリされてしまうと思うけど、本家よりこちらの方が好み(笑)

  • 播州(markU)

    万人受けはしないかもしれないけれど、不思議な引力のある中短編集。諦念というか、悲観というかぼんやりとした不安のようなものが下敷きになっているのだが、決して暗いだけではない面白さがある。吸血鬼のでてくる「夜の安らぎ」と、残酷なのだけれど、本歌がバカバカしいためどこかぬけた明るさのある「「アタック・オブ・ザ・キラートマト」を観ながら」がお気に入り。

  • うさみP

    そいつは悪霊か、怪獣か。誰もが心の奥底に宿している終末の風景。現実に太刀打ちできない私たちは不完全だから、オモチャ箱をひっくり返して、怪獣と遊び、タイムマシンを作り、吸血鬼と交わり、ゾンビと戯れる。青春ジャンルの一つである『死体埋め』に怪獣要素を組み込んだ表題作はこんな事やっちゃってもいいんだと驚き。救いとは違ったこの前向きな感情は何?それでは、よい終末を。

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