すずの爪あと 乃南アサ短編傑作選 新潮文庫

乃南アサ

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784101425566
ISBN 10 : 4101425566
フォーマット
出版社
発行年月
2016年08月
日本
追加情報
:
459p;16

内容詳細

一つになれない家族を猫だけが見つめ続けた――「すずの爪あと」。不倫に倦んで故郷に帰った女が癒やしを求めたのは――「秋旱」。幼時の事故で嗅覚を失った男が、ある女と出会って――「向日葵」。かつての恋人に書き続けたメールの思わぬ行方――「Eメール」。すれ違い、交錯する男女や家族の想いを、美しい風物とともに丁寧に描き出した11篇。最新作を含む珠玉のベスト短編集、第三弾。

【著者紹介】
乃南アサ : 1960(昭和35)年、東京生れ。早稲田大学中退後、広告代理店勤務などを経て、作家活動に入る。’88年『幸福な朝食』が日本推理サスペンス大賞優秀作になる。’96(平成8)年『凍える牙』で直木賞を、2011年『地のはてから』で中央公論文芸賞をそれぞれ受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • utinopoti27 さん

    本書は、来年でデビュー30年を迎える乃南さんの、中間期頃の短編を主に収録しています。中では、身勝手な男の思い込みが悲惨な結末を招き入れる「こころとかして」と「指定席」がお気に入り。まあ「風紋」や「火のみち」といった、人の業をとことん描き切る長編が魅力の作家さんだけに、本書はお試しセットというところでしょうか。ただ、猫の視点で人間社会を俯瞰する表題作だけは執筆年次が新しく、他の作品とは毛色が異なります。能登沖地震をモチーフに、ほのかな希望の余韻を残すあたりに、作家乃南アサの進化の証が垣間見える気もします。

  • いつでも母さん さん

    さすがは乃南アサ!既読の作品もあったが(読んでいて気づく・・汗)しばらくぶりに読むのも新鮮で良い。今回イヤ〜な男ばかりで、つくづくよくこんなに思いつくなぁ、膨らませられるなぁと感嘆の読了だった。タイトル作は解説にもあったが、『吾輩は猫である』をちょっと連想したが私はこちらが好み。うん、うん、すずちゃん良かったなぁとホロッとさせられた。『僕のトんちゃん』は受け付けないし『指定席』は怖いし・・いや、ほんとこんなのは短編で良かったと思った。長編だったら神経が悲鳴を上げてしまうかもね。乃南アサを堪能して読了した。

  • ちーたん さん

    ★★★★☆『乃南アサ短編傑作集』と副題が付けられた11話!@名前を転々とする猫『すずの爪あと』A丹念込めた愛の結晶が…『こころとかして』B労り合う共働き夫婦の夜『寝言』C大人になんてなりたくない夫婦『僕のトンちゃん』D影薄い男の憩いの場『指定席』E除け者老人『出前家族』Fハンデカップル『向日葵』G出稼ぎカップル『氷雨心中』H不倫に疲れた女故郷へ『秋旱』I元カレと『Eメール』J関わりたくない友人『水虎』◆どこかに実際いそうな人が段階経て狂気へ変貌する構成が巧い!ホッコリ数話なブラック寄り短編集Ψ(`∀´)Ψ

  • Ikutan さん

    さすが 傑作選ということで、どの作品も甲乙つけられないくらい面白かったです。共通のテーマは『狂気の男たち』だそうですが、その切り口は様々。動物が主人公の感動作から始まったと思ったら、ドキリとする結末が待っていたり、ニヤリとさせられたり。家族もの お仕事もの ブラックなショートショートに、ホラー作品などなど。もちろん『狂気の男たち』に相応しい主人公たちの行動や心理は背中からいやぁな汗が噴き出しちゃうくらいゾクリとさせられます。これは最後まで飽きることなく、たっぷり楽しめました。

  • アッシュ姉 さん

    まさに傑作選。未読の二編は意外にもほっこりでにっこり。既読九編は再読でもぞわりぞくりと愉しめた。女の狂気はよくあれど、男の狂気が新鮮で面白い。思い込みの強さが招く悲劇、度を越えた執着心による惨劇。憑りつかれた男の怖さを存分に堪能。はずれなしのなか、「氷雨心中」「出前家族」「指定席」がとくにお気に入り。あと二冊ある短編傑作選もぜひ読みたい。

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人物・団体紹介

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乃南アサ

1960年東京生まれ。早稲田大学社会科学部中退後、広告代理店勤務を経て、88年「幸福な朝食」が第一回日本推理サスペンス大賞で優秀作に選ばれデビュー。96年『凍える牙』で第百十五回直木賞受賞。2011年『地のはてから』で第六回中央公論文芸賞、16年『水曜日の凱歌』で第六十六回芸術選奨文部科学大臣賞を受

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