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わたしのいないテーブルで デフ・ヴォイス

丸山正樹

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784488028480
ISBN 10 : 4488028489
Format
Books
Publisher
Release Date
August/2021
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

コロナ禍の2020年春、手話通訳士の荒井尚人の家庭も様々な影響を被っていた。刑事である妻・みゆきは感染の危険にさらされながら勤務せざるを得ず、一方の荒井は休校、休園となった二人の娘の面倒を見るため手話通訳の仕事もできない。そんな中、旧知のNPOから、ある事件の被告人の支援チームへの協力依頼が来る。女性ろう者が、口論の末に実母を包丁で刺した傷害事件。聴者である母親との間にいったい何が?“家庭でのろう者の孤独”をテーマに描く、“デフ・ヴォイス”シリーズ最新作。

【著者紹介】
丸山正樹 : 1961年東京都生まれ。早稲田大学卒。シナリオライターとして活躍ののち、松本清張賞に投じた『デフ・ヴォイス』(文藝春秋、2011年/のちに『デフ・ヴォイス 法廷の手話通訳士』に改題。文春文庫)でデビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • 旅するランナー

    デフ·ヴォイスC。「2020年春から秋にかけてのコロナ禍の下、ろう者と荒井家に起きた出来事をドキュメント風に描いてゆく」と、あとがきに作者が書いています。あの頃を思い出しながら読んでゆきます。そして、ディナーテーブル症候群。この言葉は知りませんでした。気持ちのつながりや家族のつながりの大切さ。これはコミュニケーション不足の一般家庭にとっても課題となる普遍的なお話ではないかと感じます。学びの多い、このシリーズが続いてゆくことを願います。

  • しんたろー

    シリーズ第4弾は、昨年からのコロナ禍をドキュメント風に織り込んで、荒井の活動を通じて聴覚障碍者の悲哀を丁寧に描いている。このシリーズからは教えられる事が多く、相手の気持ちを慮る大切さ、障碍による不便さを想像する機会を貰えて、自分の思慮の足りなさや普段の無関心さを反省するばかり......そして重いテーマながらも「愛」を込めた物語を届けてくれる丸山さんに感謝の気持ちになる。障碍者の台詞の中に「生きるために必要なのは『自尊心』」とあったが、色々と考えさせられた。何かと大変だろうが、出来る限り続けて欲しい良作。

  • いつでも母さん

    〈聴こえない子供で、ごめんなさい〉そんなことを子供に思わせる親であってはならない。ディナーテーブル症候群そんな社会であってはならない。シリーズ第4弾は切なくて苦しくて何度もページを捲る手が止まった。相変わらず私はろうあ者とその家族の抱える問題に、わが身を省みて無知の域を超えていないと頭を殴られた気がした。一つの事件から見える親子のすれ違う心模様。発する言葉だけが会話のツールではないのだ。荒井家もまた子供の成長につれ正解の無い問題が露呈して、私の中に不安が波紋の様に広がる。これはもう早急に続きが読みたい。

  • ひさか

    しんぶん赤旗2021年2月21日〜8月6日掲載のものを2021年8月東京創元社から刊行。デフ・ヴォイスシリーズ4作目。長編。ディナーテーブル症候群という聴覚障碍者が疎外感を感じる現象からきたタイトルになっていて、荒井がかかわる事件のキーに…。事件も難しいですが、荒井家も難しい時期のようで大変さが伝わってきます。がんばれ荒井さん!。

  • 昼寝ねこ

    『デフ・ヴォイス』シリーズの第4作。コロナ禍で職を失った聾者の娘が聴者の母親を包丁で刺した傷害事件に荒井尚人が関わる。「ディナーテーブル症候群」は初めて知った。聾者にとって聴者の家族とはどのような存在なのかを考えさせるが、本文中に繰り返し出て来る「私一人、家族であって家族じゃなかった」という言葉に端的に表現されている。また尚人の家族や周囲の人たちにも変化が訪れる。特に尚人の2人の娘の成長と葛藤には目が離せない。このシリーズはまだまだ続きそうで楽しみだ。関係ないですがこの作品では何森刑事は活躍してません😁

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