正訳 源氏物語 本文対照 第6冊 若菜・若菜

中野幸一

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784585295761
ISBN 10 : 4585295763
フォーマット
出版社
発行年月
2016年10月
日本
共著・訳者・掲載人物など
:
追加情報
:
365p;22

内容詳細

朱雀院の皇女女三の宮が源氏に降嫁するも、その幼さは源氏を失望させ、さらに、六条院の蹴鞠で、柏木に垣間見られるという失態まで犯す。その出来事以来、女三の宮への思いを募らせた柏木はついに、六条院が人少なとなった隙に思いを遂げる。二人の密通により源氏は因果応報の恐ろしさに愕然とする。一方、罪の重さに苦悩した柏木は病に臥す…。物語本文を忠実に訳し、訳文と対照させ、物語本文を下欄に示す、本文対照形式。各巻末に源氏物語の理解を深めるための付図や興味深い論文を掲載。

【著者紹介】
中野幸一 : 早稲田大学名誉教授。文学博士。専攻は平安文学。2011年瑞宝中綬章受章(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • 34 さん

    源氏は若菜と折口信夫は言っていたそうだが、その肝心なところで読みやめになってしまっていた。この巻には白眉と言える箇所がいくつかある。縄のつけられた猫が御簾を引き上げて、不意に女三宮の姿が柏木と夕霧のまえにあらわになるシーン。源氏が女三宮のところに通っているあいだ、正妻の紫の上は眠れないでいるのにそばにいる女房を気にして身じろぎもしないでいるさま。柏木と女三宮の邂逅とそれを知った源氏の心中の痛ましさ。恥づという言葉が頻出するけれども、そこには語源的な意味で、眩しいものに相対したもののあわれさがあるようだ。

  • gorgeanalogue さん

    「(女三宮と交情した柏木を)殺すという一歩手前まで迫った源氏の心を、はっきりと書いたのが、若菜の巻の練熟した技術である。美しい立派な人間として書かれて来た源氏が、四十を過ぎて、そんな悪い面を表してくる。此は厭な事ではあるが、小説としては、扱いがいのある人間を書いている訣である」(折口信夫)というある意味で「近代的な」心理描写とその一方で、きっかけになったのが猫のいたずらであった、というのがなんとも滑稽かつグロテスクな味わいで、これに重なるようにして紫の上の病が描かれるのが、何か澱んだような読後感を与える。

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