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ひろしまの満月

中澤晶子

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784338192439
ISBN 10 : 4338192437
Format
Books
Publisher
Release Date
June/2022
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

これいじょう、なけない、と思ったとき、さいごのなみだといっしょにでてきたのは―戦争の記憶をつたえ、平和をねがう物語。

【著者紹介】
中沢晶子 : 名古屋市生まれ。1991年『ジグソーステーション』(汐文社)で野間児童文芸新人賞受賞

ささめやゆき : 東京都生まれ。1985年、ベルギー・ドメルホフ国際版画コンクルールにて銀賞、1995年『ガドルフの百合』(偕成社)で小学館絵画賞、1999年『真幸くあらば』(講談社)で講談社出版文化賞さしえ賞、2000年『あしたうちにねこがくるの』(講談社)で日本絵本賞、2009年『彼岸花はきつねのかんざし』(学研プラス)で赤い鳥さし絵賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • とよぽん

    新着図書の棚から。最後のページのかめが言った言葉は、作者の思いそのものだ。あの日の、そしてあれからの広島をずっと見てきたかめが語るお話。「ひろしま」と平仮名表記されているのはどんな意図からだろう? 低学年にもわかるように? でも満月は漢字だよ。ささめやゆきさんの絵は、素朴で温かみがある。それにしても、中学生の制服のボタンまで金属をかき集め、陶器のボタンにさせられていたとは!

  • ちえ

    万年長生きするカメのマメが心の思い出ドアの奥にしまっていたもの。懐かしい声、カエデちゃんに話したこと。金属を兵器にするために制服のボタンも陶器で代用していた。端の欠けたボタン。決して忘れてはいけない「戦争」。

  • ヒラP@ehon.gohon

    調べてみたら、1945年8月の満月は23日、原爆投下の日は新月に近く月はほとんど見えなかったようです。 原爆が落とされてから17日間、お兄さんを探し続けたまつこちゃんは何を見たのでしょうか。 ともに月を見上げた亀のまめは、まつこちゃんの生まれ変わりのかえでちゃんと、思い出を語り合います。 幻想的なお話の中に、戦争に向ける思いを感じました。

  • マツユキ

    広島を舞台にした、中澤さんとささめやさんの本。古い池でずっと暮らしている亀でしたが、空き家に女の子が引っ越してきて…。過去と現在、少女たちと亀との交流が微笑ましい分、辛いストーリーですが、限りたる命の我々が語り続ける意味が伝わる作品でした。

  • 遠い日

    中澤晶子さんの本が読めるだけで幸せ。しかも、ささめやゆきさんとのコラボならば完璧。また8月6日がやってくる。この物語も、静かで悲しい、しかし力強い反戦の物語。長生きした亀のまめが思い出のドアの向こうから拾い上げた辛い記憶を、かえでちゃんに伝えること。当事者の目線で伝えることに意味がある。あの日の記憶。いなくなったみのるくん。お母さんとまつこちゃんの苦しみ。泰山木の花が咲き、空に丸い月が浮かんでいた夜。流す涙は何も洗い流せない。あってはならないことを、まめは自分のことばで語り切る。

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