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知里幸惠 アイヌ神謡集 岩波文庫

中川裕

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784003208090
ISBN 10 : 4003208099
Format
Books
Publisher
Release Date
August/2023
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

アイヌの民たちが語り合い、口伝えに謡い継いできた美しい言葉と物語。伝承を後世に残し、アイヌを知る多くの人々に読んでほしい。進みゆく世に抗し、熱き思いと希望を胸に知里幸惠(一九〇三‐二二)が綴り遺した珠玉のカムイユカラ。新たな解説を付す補訂新版。

目次 : 梟の神の自ら歌った謡「銀の滴降る降るまわりに」/ 狐が自ら歌った謡「トワトワト」/ 狐が自ら歌った謡「ハイクンテレケ ハイコシテムトリ」/ 兎が自ら歌った謡「サンパヤ テレケ」/ 谷地の魔神が自ら歌った謡「ハリツ クンナ」/ 小狼の神が自ら歌った謡「ホテナオ」/ 梟の神が自ら歌った謡「コンクワ」/ 海の神が自ら歌った謡「アトイカ トマトマキ クントテアシ フム フム!」/ 蛙が自らを歌った謡「トーロロ ハンロク ハンロク!」/ 小オキキリムイが自ら歌った謡「クツニサ クトンクトン」/ 小オキキリムイが自ら歌った謡「この砂赤い赤い」/ 獺が自ら歌った謡「カッパ レウレウ カッパ」/ 沼貝が自ら歌った謡「トヌペカ ランラン」

【著者紹介】
知里幸恵 : 1903‐1922。北海道幌別郡(現登別市)に生まれる。幼少時よりアイヌ口承文芸の伝承者である伯母金成マツ、祖母モナシノウクと暮らす。アイヌのことばと物語を後世に残そうと決意。伝承をローマ字と和語で書き綴り、1923年8月、『アイヌ神謡集』を出版した(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

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  • 藤月はな(灯れ松明の火)

    旧版を読んでいましたが、修正が施されたこの版ではアイヌ語がローマ字で併読できるようになっています。アイヌの謡を日本語で綴るも19歳で夭折した知里幸恵)さん。彼女が綴った神謡は、厳しくも恵みを与える自然との接し方や神への敬い、不遜なものへの報いが教える毅然な姿、アイヌの人々の文化の始まりが伸びやかに語り掛ける。語り口も各語に付けられる注釈の説明も柔らかなので、お姉さんが御伽噺を語るのを聞いているみたいにも感じられる。どんな節で謡うのかを聞いてみたいと思い、頁を閉じた。

  • おせきはん

    アイヌが自然とどのように関わり、生きてきたか神謡にのせて伝えられています。アイヌに害を与えた魔神が命を落として反省する姿は、ユーモラスでもありました。

  • tosca

    19歳の若さで亡くなったアイヌの知里幸恵さん、この神謡集の原稿を最期まで持ち絶筆になってしまったという。大正十一年の日付で書かれた序文は、短いながら美しく哀しく魂を揺さぶられるような文章で、彼女が心臓病を抱えながらどんな想いで本書に取り掛かったかを思う。アイヌ民族の間で口伝えで謡い継がれてきた13篇を選び、独学で学んだローマ字で音を起しそれを日本語訳にしている。まさに北海道の自然と共に自由に生き、全ての自然に神が宿ると考え、動植物への感謝を持ち幸せに暮らしていたアイヌという民族を忘れてはいけないと強く思う

  • かふ

    映画『カムイのうた』を観て興味を持った。知里幸恵が書いた序文は映画でも重要なシーンだったが、北海道の近代化とともにアイヌが愛した自然は破壊されて失われて行った。その喪失した声の文学であり、ローマ字表記はもはやユーカラを再現出来るものではない白骨のようなものだ。そこに日本語の翻訳として物語が書かれてあるのだ。イソップ物語のようで、自然の神々(アイヌ)の中にも位があったり悪い神もいて愛らしい動物や自然のの姿が描かれている。ほんらいをそれらは謡としてアイヌの人々の自然の歌声だったのだ。

  • 秋 眉雄

    誤解を敢えて混じえて言えば、可愛らしい話の数々だなと。物語のどれもが、読む人(聞く人)を緊張させないというか、神話に有りがちな教訓めいたものを感じなきゃという呪縛がありません。偉ぶってない、説教臭くない、それでいてどこか我が身を振り返るようなところがあったりする。例えば、狐が自戒を込めて「眼の曇ったつまらぬ奴 眼の曇った悪い奴 尻尾の下の臭い奴 尻尾の下の腐った奴 お尻からやにの出る奴 お尻から汚い水の出る奴 なんという物の見方をしたのだろう」なんてつぶやく話。これはまるで僕みたいじゃないかと思いました。

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