アイヌ文化で読み解く「ゴールデンカムイ」 集英社新書

中川裕(アイヌ語学)

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784087210729
ISBN 10 : 4087210723
フォーマット
出版社
発行年月
2019年03月
日本
共著・訳者・掲載人物など
:
追加情報
:
262p;18

内容詳細

大人気漫画「ゴールデンカムイ」のアイヌ語監修者による、唯一の公式解説本が誕生! 
野田サトル先生によるオリジナル描き下ろし漫画も収録!!

2018年に手塚治虫文化賞でマンガ大賞を受賞し、
アニメ化も果たした累計発行部数900万部超の大ヒット冒険活劇漫画「ゴールデンカムイ」。
同作をきっかけにして、初めてアイヌ文化に興味を抱いたという方も少なくないのではないか。
本書はそんな大人気作品のアイヌ語監修者が、
漫画の名場面をふんだんに引用しながら解説を行った、画期的入門書である。
「アシ(リ)パたちの名前はどのように決まったのか」
「話題の“オソマ”と“チタタプ ”にまつわる裏話とは?」
「“ヒンナ”の正確な意味と、本当の使い方」など、
原作ファンならば漫画が100倍面白くなること必至の知識が満載となっている。
もちろん、それだけではなく「アイヌの先祖はどこから来たか?」
「アイヌ語から解き明かす北海道の地名」「徹底解説! アイヌ文学」など、
原作を知らない方でも楽しめる内容が盛り沢山。
アイヌ文化について知りたいならば、まず最初に読むべき最高の入門書だと言えるだろう。

【本書の主な内容】

・「カムイ」とはそもそも何なのか?
・世にも恐ろしい魔物たちの伝説
・アイヌは子どもの名前をどのように決めるのか
・超特急! アイヌ語入門
・『ドラゴンボール』そっくり!? アイヌの英雄物語「ユカ(ラ)」徹底解説
・家庭で作れるアイヌ料理
・大人気! 「オソマ」と「チタタ(プ)」にまつわる裏話
・「ゴールデンカムイ」 あの名シーンの背景
・アイヌ語監修の仕事と創作秘話          ほか


【目次】

序章   アイヌ文化に人々を惹きつける「ゴールデンカムイ」の魅力
第一章  カムイとアイヌ
第二章  アイヌの先祖はどこから来たか?
第三章  言葉は力
コラム1 小樽から見た「ゴールデンカムイ」 (寄稿:石川直章・小樽市総合博物館館長)
第四章  物語は知恵と歴史の宝箱
第五章  信仰と伝説の世界
野田サトル先生描き下ろし オリジナル漫画
第六章  「ゴールデンカムイ」のグルメワールド
コラム2 黄金の民・アイヌ (寄稿:瀬川拓郎・札幌大学教授)
第七章  「ゴールデンカムイ」名シーンの背景
第八章  アシリパたちの言葉 アイヌ語とは
終章   アイヌ語監修というのは何をやっているのか?
付録   「ゴールデンカムイ」をより楽しむためのブックガイド


【著者略歴】
中川 裕(なかがわ ひろし)
1955年神奈川県生まれ。
千葉大学文学部教授。東京大学大学院人文科学研究科言語学博士課程中退。
1995年、『アイヌ語千歳方言辞典』(草風館)を中心としたアイヌ語・アイヌ文化の研究により、金田一京助博士記念賞を受賞。
野田サトル氏による漫画「ゴールデンカムイ」では、連載開始時から一貫してアイヌ語監修を務める。
著書は『アイヌ語をフィールドワークする』(大修館書店)、『アイヌの物語世界』(平凡社ライブラリー)、『語り合うことばの力』(岩波書店)など多数。



【著者紹介】
中川裕 : 1955年神奈川県生まれ。千葉大学文学部教授。東京大学大学院人文科学研究科言語学博士課程中退。1995年、『アイヌ語千歳方言辞典』(草風館)を中心としたアイヌ語・アイヌ文化の研究により金田一京助博士記念賞を受賞。著書多数(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

ユーザーレビュー

総合評価

☆
☆
☆
☆
☆

0.0

★
★
★
★
★
 
0
★
★
★
★
☆
 
0
★
★
★
☆
☆
 
0
★
★
☆
☆
☆
 
0
★
☆
☆
☆
☆
 
0

読書メーターレビュー

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

powered by

  • パトラッシュ さん

    アイヌが登場する漫画は『シュマリ』しか知らないが、あまりアイヌのリアルを感じられない。一方で『ゴールデンカムイ』は北海道の厳しい自然の中のアイヌの生活を生々しく描くことで、現実の上にフィクションの面白さを際立たせている。特にアイヌ語の使用や狩猟の実態描写は手塚治虫にも優り、その文化や生活を身近に感じさせるのに成功した。アイヌ語監修者が言語や文化人類学の側面から、作品の詳細を解き明かす格好の副読本。傍らに置いて読み流していた部分を改めて見直せば、学問や文学では不可能だったアイヌと日本の歴史がくっきり浮かぶ。

  • KAZOO さん

    最近、若い人に人気のあるコミックを二つ読み始めました(「キングダム」と「ゴールデンカムイ」)。その入門書的な位置づけの本がこれで、かなり参考になる気がしました。母型の祖父が道庁に勤めていたのでアイヌについては以前からなじみがありました。言葉がかなり独特ですがコミックに出てくるセリフなどは言い直しがあるので読みやすく、またこの本でもその場面などを引用して解説してくれます。参考になりました。

  • 明智紫苑 さん

    アマゾンで注文したのが予定より早く届いたのを読む。表紙が二重になっているのには驚いた。『ゴールデンカムイ』本編の裏話や、その他諸々があるが、私は中川さんの下の名前が「ユタカ」ではなく「ヒロシ」だと初めて知った。その中川さんには同姓同名の同業者がいるのね。巻末にリストがある参考資料の本を何冊か読みたい。

  • Nao Funasoko さん

    コミックをテキストとしているためにとてもイメージしやすかったアイヌ文化入門書。これをきっかけに当然『ゴールデンカムイ』も読んでみたい。こうやって興味分野がまたひとつ増えていく。

  • アキ さん

    野田サトルの漫画「ゴールデンカムイ」は2022年31巻で最終巻となった。杉元とアシリパの間で交わされるアイヌ文化の知恵が魅力のひとつであり、著者はアイヌ語監修という立場で方言など含めて楽しみながら協力してきた。アイヌ語は、日本語との関連はなく「孤立言語」らしい。そういう日本語も朝鮮語も孤立言語。アイヌという言葉はもともと「人間」という意味。北海道の地名もアイヌ語起源のものが多い。旅行で訪れた積丹シャコタンも夏の村という意味のアイヌ語らしい。2017年アイヌ人口は約1万3000人。食文化や風習が興味深い。

レビューをもっと見る

(外部サイト)に移動します

社会・政治 に関連する商品情報

おすすめの商品