少女たちの戦争

中央公論新社

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784120054761
ISBN 10 : 4120054764
フォーマット
出版社
発行年月
2021年11月
日本
追加情報
:
219p;19

内容詳細

疎開も空襲も憧れも諦めもすべてが日常だった。瀬戸内寂聴、武田百合子から茨木のり子、佐野洋子まで27名の“少女たち”によるエッセイ集。

目次 : 若い日の私(瀬戸内寂聴)/ 美しい五月になって(石井好子)/ 私を変えた戦時下の修学旅行/十五日正午、緊迫のNHK放送室(近藤富枝)/ 「サヨナラ」がいえなかった(佐藤愛子)/ 空襲・終戦・いさぎよく死のう(橋田壽賀子)/ 海苔巻きと土佐日記(杉本苑子)/ 続 牛乳(武田百合子)/ 半年だけの恩師(河野多惠子)/ はたちが敗戦(茨木のり子)/ 人間が懐しい(石牟礼道子)/ 親へ詫びる(森崎和江)/ 戦争/敗戦の夜(馬場あき子)/ 田辺写真館焼失 母は強し(田辺聖子)/ めぐり来る八月(津村節子)/ 葦の中の声(須賀敦子)/ 被爆前後/一個(竹西寛子)/ いがく、酸い青春(新川和江)/ ごはん(向田邦子)/ か細い声(木玉)/ 国旗/終戦の日(林京子)/ よみがえる歌(澤地久枝)/ 夏の太陽(大庭みな子)/ 子供の愛国心(有吉佐和子)/ スルメ(黒柳徹子)/ サハリン時代(吉田知子)/ 戦争の〈おかげ〉(中村メイコ)/ 青い空、白い歯(佐野洋子)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • ちゃちゃ さん

    心に深く刻まれたあの日、あの時。蓋をしてもじくじく膿んだような痛みを伴って、決して消し去ることはできない記憶。本作は1941(昭和16)年の太平洋戦争開戦時に、満20歳未満だった27人の女性文筆家によるエッセイ集。瀬戸内寂聴から佐野洋子まで錚々たるメンバーだ。戦争の暗い影に怯えながら多感な思春期を過ごしたかつての少女たち。空襲の夜の恐怖、友人をおいて逃げた負い目、軍需産業に関わった自責、忘れ得ない出会い、広島長崎での被爆、敗戦の日の衝撃…。少女たち一人ひとりの“小さき物語”の中に、戦争の真実がある。良書。

  • trazom さん

    開戦時二十歳未満であった女性作家27人によるエッセイ。「男たちの戦争から最も遠い、弱き小さきものの声に耳を傾けていただきたい」という編集方針だが、女性たちの精神力は、男性よりも、よほど強く多様だったような気がする。その後に女性作家として花開く人たちの原点がここにある。朝鮮人の子供たちへの眼差しが優しい石牟礼道子さん、アン・リンドバーグのエッセイを紹介する須賀敦子さんの知性と感性、自分だけが鰻を食べる後ろめたさを綴る向田邦子さん、女中奉公に出されていた母の苦労を思う澤地久枝さん…。味わい深いアンソロジーだ。

  • がらくたどん さん

    ちゃんとこういうアンソロジーを編める出版社が存在していて、不安なく頒布される自由がある(まだ、ちゃんとある)事を手放さないようにしないとな〜と思える記録随筆集。先の戦争時「少女」だった上は19の瀬戸内さんから下は三つの佐野さんまでの「その日々の思い出」。母上を空襲で亡くされながら自分だけ絶妙に惨禍をすり抜けた事への贖罪から嘆く事すら自分に禁じたような瀬戸内氏の渾身の能天気と、敗戦を聞いても「勝った勝った」と踊り狂った幼い記憶があまりに自分の一部すぎて手放してしまえないような佐野氏の心の渦が印象に残った。

  • 涼 さん

    http://naym1.cocolog-nifty.com/tetsuya/2022/12/post-c0f2da.html もうこういうエッセイを書くような時代が来ませんように!

  • はる さん

    太平洋戦争の時代に少女だった27人の作家・著名人の随筆を纏めたアンソロジー。玉石混交というか、唸るような名文もあれば、今ひとつピンとこない作品も正直あった。それでも少女たちの視線で描かれる当時の雰囲気、人々の言葉は胸に響く。後世の作家がいくら研究しても空想しても敵わない、真実の記録だから。向田邦子さんは既読だが出色。人間の弱さ、滑稽さを平明な文章で綴る、熟練の筆致。石牟礼道子さんの作品は短いが、凄みがあった。

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