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粘菌 その驚くべき知性

中垣俊之

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784569777863
ISBN 10 : 4569777864
Format
Books
Release Date
May/2010
Japan

Content Description

脳がなくとも知性はある。脳はおろか、神経系ももたない単細胞の粘菌が、迷路を解きハムレット的逡巡までする。粘菌を題材にして考えた、10数年の成果をかみくだいて紹介する、単細胞の知性の探検記。

【著者紹介】
中垣俊之 : 1963年愛知県生まれ。北海道大学薬学研究科(修士)。5年ほど製薬企業に勤めた後、退職。通信制高校で化学を教える一方で、名古屋大学の大学院で数学を学び直す。名古屋大学人間情報学研究科修了(学術博士)。理化学研究所に勤務していた2000年9月、「アメーバ状生物の粘菌が迷路の最短ルートを解く」という論文を「ネイチャー」に発表、話題を呼ぶ。北海道大学電子科学研究所准教授を経て、2010年4月より公立はこだて未来大学システム情報科学部教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • うりぼう

    粘菌の存在を知ったのは、南方熊楠の本を読んでいたときに彼が研究の対象にしていた。複雑なものを研究するよりも面白いものがあるのだろうなと思った記憶が。その面白さが結実している。イグ・ノーベル賞にふさわしい?数億年の生命としての歴史を持つ単細胞生物は、その生存能力に於いて卓越した能力を持っている。それは、全ての細胞にその能力を持ちうるということ。私達一つひとつの細胞も独自に生き抜く力を持つ。それを信じ、その細胞が最も活性化される状況を作ることが、生きる力を最大に発揮する。意識だけに頼らなず、無意識をも活用する

  • にしがき

    👍👍👍👍 粘菌といえば、風の谷のナウシカくらいしか知らなかったが、気になる存在ではあった。でもまさか、単細胞生物なのに迷路を解いたり、周期的な刺激を予想したり、嫌いなものに対して接近を迷うような行動をするとは驚きだった。しかも、本書では、その行動がどう引き起こされるのか、(推定のものもあるが)物理的-化学的に説明しているところが良い。「知性」についても著者の考える定義が示されているのも良い。/生物は小さのも大きいのも、物理現象の固まりなのか。

  • 土瀝青

    図書館本。粘菌をキノコの親戚みたいなものなのかなどと、適当に考えていた。まったく違っていた。単細胞生物とバカにできない。自分、なんか負けてる気がする(笑)

  • paluko

    読み友さん推薦本。複数の点を結ぶルートの「粘菌解法」は経済性と正確性を適度にミックスしたごくごく妥当な結果を出力、JRの路線ネットワークと同程度の総合点を叩き出す! また粘菌に周期的な刺激を数回にわたって与えてやると、「次の刺激」がくると思われるタイミングで予期行動(立ち止まる)を起こすとか……。粘菌スゴイ、なのか、人類それほどスゴくない、なのか。実際この目で粘菌の振る舞いを目撃したら、知性とはいったい何なのか考え込んでしまうだろうなあ。

  • K K

    なかなか難解。 アメーバは原始的に知性をもつというのは驚き。 Psychic life of micro organism、微生物の精神生活は読んで見たい。 昔は神経なしに情報処理をしてきたというのは知らなかった。 粘菌が一番好きなのは有機栽培で、麦粒そのままを昔ながらの素朴な工程で作ったものというのは物事の本質を表している。人間はつくづく本質から外れてますね。 危険度最小化問題というのは興味深いが、方程式が非常に難しかった。

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