名もなき孤児たちの墓 文春文庫

中原昌也

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784167773601
ISBN 10 : 4167773600
フォーマット
出版社
発行年月
2010年04月
日本
追加情報
:
16cm,265p

内容詳細

「パッパッパッ」と点滅する三色のランプが付いた銀色の箱。点滅のパターンを組み合わせて、あらゆる物語が伝達可能になった。ならばこれを使ってとびきりの楽しい話を、一つ披露してやろうじゃないか。芥川賞候補作「点滅…」を含む、小説の可能性を極限まで押し広げる十六篇。野間文芸新人賞受賞作。

【著者紹介】
中原昌也 : 作家、映画評論家、ミュージシャン。1970年東京都生まれ。2001年『あらゆる場所に花束が…』で三島由紀夫賞、06年『名もなき孤児たちの墓』で野間文芸新人賞、08年『中原昌也作業日誌2004→2007』でドゥ マゴ文学賞を受賞。「ヘア・スタイリスティックス」名義でミュージシャンとしても活躍中(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • 中玉ケビン砂糖 さん

    【野間文芸新人賞受賞作、芥川賞候補作収録】「再読」という形にはなったが、以前のコメントと若干の異同があったので長文。「精読するには時間がかかるし、解説さえ読み込んでおけばテイストだのエッセンスだのくらいはアタリをつけられる」(と軽々に思っている人など沢山はいないと願いたいが)という罠について話したい。「小説の解説は億劫、というかやりたくはない)。なぜなら『解説』というものはえてしてその作品を大なり小なり褒めるために存在するからだ。徹底的に批判でもすれば、本の売上など落ちるに決まっている……」(筒井康隆)。

  • 中玉ケビン砂糖 さん

    中原昌也作品に対する世間の見方は概ね二つあると思う。「奇をてらっただけの下手くそなメタ小説」あるいは「死に体の文壇に新風を吹き込むようなカンフル剤としての役割」。どちらも頷けるようで頷けない。中原は「金をもらう」ために小説を書く。これは事実だ。小説なんて書く気はさらさらない。でも金をくれるなら面倒くさいけどちょっとなら書く。そういうスタンスだ。面白いから小説を読む、というのは当然のことだが、中原はあえて「面白くなさ」を提出する。しかもそれすら途中で挫折する。

  • sweetsnow さん

    中原昌也は物語を描きながら、贔屓であるはずの読者と盟友ともいえる小説家を痛切に批判する。曰く、小説なんて書きたくはない、伝えたいことなんて何一つない、金のためにやっているのだ。しかし、この話の最後はこんなふうに締め括られる。「伝え手」であるランプが激しい点滅とともに、「聞き手」である観客に一瞬の一体感を与える。全世界すべての人間と共になる。終わることのない至福の世界。そして、主人公はこう云うのだ。俺は信じたい、と。もしかすると、彼も本当は信じていたいのではないか。小説の持つ力――とでもいうべき、なにかを。

  • Yuji さん

    言葉の羅列が商品となり金になることへの嫌悪。それをダイレクトに主張する。といいつつ、結構、読み手を意識したサービスのギャグも織り込む。 今回、非常に、心地よく読めた。タイミングを選ぶ小説。

  • bouhito さん

    自分のことを才能がないといってプロが文章を書くという行為は、本当に奥の手中の奥の手な気がする。職場に、「私は仕事の才能がない」と公言して憚らない人間がいたとして、彼が仕事できたら「嫌らしいやつだな」と思うし、彼が仕事できなかったら「自覚してんならやめてくれ」と思う。筆者の場合、前者に近いんだけど、不思議と嫌悪感はない。なぜだろう。ヘタウマという言葉とも違う、妙な味があった。

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人物・団体紹介

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中原昌也

1970年、東京都生まれ。「暴力温泉芸者」名義で音楽活動の後、「HAIR STYLISTICS」として活動を続ける。2001年『あらゆる場所に花束が…』で三島由紀夫賞、06年『名もなき孤児たちの墓』で野間文芸新人賞、08年『中原昌也 作業日誌 2004→2007』でBunkamuraドゥマゴ文学賞を

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