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アルテミスの涙

下村敦史

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784094073058
ISBN 10 : 4094073051
Format
Books
Publisher
Release Date
November/2023
Japan

Content Description

『江花病院』に長期入院している閉じ込め症候群の女性患者・岸部愛華が、深夜に体調を崩した。当直中の産婦人科医・水瀬真理亜が診察すると、愛華は妊娠していることが判明する。寝たきりの愛華は誰に妊娠させられたのか?病院は騒然となり、政治家である愛華の父は激怒するが、前代未聞の事件は報道されて世間の知るところとなる。真理亜は真相を探るべく、文字盤を使い、話すことができない愛華のまばたきを通して彼女の“声”を聞くが―人間の尊厳と命の倫理に迫る、渾身のミステリー。

【著者紹介】
下村敦史 : 1981年京都府生まれ。2014年、『闇に香る嘘』で第六十回江戸川乱歩賞を受賞しデビュー。同作は数々のミステリランキングで高い評価を受ける。15年刊行の『生還者』は日本推理作家協会賞の長編及び連作短編集部門の候補になる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

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  • 三代目 びあだいまおう

    交通事故で病院に運び込まれ寝たきりの愛華、診断は閉じ込め症候群。四肢は完全に麻痺し、表情を変えることも言葉を話すこともできないが、意識はあるという状態。そう、意識だけははっきりしているのだ。入院中に愛華の妊娠が発覚!入院中に性行為が行われたことは明らか。犯人は誰だ?ここまではネタバレでも何でもなく『前提』情報である。愛華にとって唯一自分の意志でできることはまばたきのみ。愛華の叫びは届くのか?『全てのまばたきが、伏線』の帯に偽りなし。だが同年代の娘を持つ身として、結末の是非に私は答えを持てないでいる‼️🙇

  • のり

    事故の末に閉じ込め症候群(意識はあるが、瞼しか動かせない)に陥った「愛華」。入院数ヶ月後に妊娠が発覚。寝たきりの病室で一体何があったのか?裕福に育ったが、親との関係は複雑。政治家である父親は娘の事故さえネタに同情票を集めた。そんな者の裏の顔は、やっぱり酷すぎた。捜査で妊娠事件の容疑者は捕まったが、単純な事件ではなかった。瞬きでの会話で、産みたいという愛華の心境とは…これは賛否両論あるだろう。何が最善かわからない。しかし、祖父母が亡くなったら、どうするのだろう。

  • すたこ

    ★★★★いやー、すごかった。無理矢理感が所々あるけども読み応えあり。衝撃的な展開で、胸糞悪…と思って読み進めてたら、更に斜め上いく衝撃が!帯に書かれてた文言に、あぁそういうことか!と何重にも驚かされて最後は尊かった。絶望と希望、色んなことを考えさせられる一冊。読み終えたあとの何とも言えない感じ、言葉を失う。閉じ込め症候群、初めて知った。

  • マロンのりたま

    閉じ込め症候群というものを初めて知った。『正論なんてものは、人を追い詰めるためにしか役に立たない(略)自分は正しいことをしているという思い上がりがあるから、相手の心の傷には気づけない』この言葉は刺さりました。 だけど…あの毒親を育てたのは祖父母だよね…と思うとそこまで信頼できるかな…。まぁ環境によって人は変わるってことなのかな。

  • yamatenodolphine

    交通事故で閉じ込め症候群となり、意識があり感情もあるのに身体を動かすことは一切出来ず表出の方法がなくなってしまった愛華が、ある日妊娠していたことが発覚。どう考えても閉じ込め症候群で入院した後の妊娠であることから本人の意に沿わない妊娠であるとして警察も介入、代議士である親の意向に反してその事実はマスコミやSNSで大々的に広げられ…という展開。閉じ込め症候群の患者とのコミュニケーションをどうやって取るのかという点がとても興味深かったです。愛華の両親の典型的な毒親っぷりも清々しい程でした。【図書館】

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