かぐや姫と絵巻の世界 一冊で読む竹取物語

本書の底本は、中田剛直氏旧蔵・新井本（中田家蔵）を用い、これに詳細な注釈と現代語訳を付した。ちなみに、新井本の現代語訳は本邦初である。さらに江戸期流布本の典型である、東京大学国文学研究室蔵『竹取物語絵巻』のもっとも鮮明で保存状態の良質な絵画をフルカラーで収載した。また、同絵巻の詞書翻刻をも付して、その異同を簡明に提示することで、本文伝流史を一覧する。巻末には解説に加え、東京大学本、国会図書館本、諏訪市本、九曜文庫本、チェスター・ビーティー・ライブラリィ本、武田氏旧蔵本、ハイド氏旧蔵本、小型絵、正保版本、龍谷大学本、立教大学本の構図比較一覧表をも提示した。

目次 : １　かぐや姫の生い立ち/ ２　妻どい/ ３　仏の御石の鉢/ ４　蓬莱の玉の枝/ ５　火鼠の皮衣/ ６　龍の首の玉/ ７　燕の子安貝/ ８　御狩の御行/ ９　かぐや姫の昇天/ １０　ふじの煙

【著者紹介】
上原作和 : 大東文化大学大学院文学研究科博士課程単位取得退学。博士（文学‐名古屋大学）。現在、明星大学人文学部常勤教授

安藤徹 : 名古屋大学大学院文学研究科博士後期課程修了。博士（文学）。現在、龍谷大学文学部教授

外山敦子 : 愛知淑徳大学大学院文学研究科博士後期課程修了。博士（文学）。現在、愛知淑徳大学全学日本語教育部門准教授（本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです）