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牙 アフリカゾウの「密猟組織」を追って 小学館文庫

三浦英之

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784094070972
ISBN 10 : 4094070974
Format
Books
Publisher
Release Date
December/2021
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

年間3万頭以上のアフリカゾウが、牙を抉り取られて虐殺されている。象牙の密猟組織の凄惨な犯行により、野生のゾウは今後十数年以内に地球上から姿を消してしまうと言われる。元アフリカ特派員の筆者は、密猟で動くカネが過激派テロリストの資金源になっている実態に迫り、背後に蠢く中国の巨大な影を見つける。そして問題は、象牙の印鑑を重宝する私たち日本人へと繋がっていく。密猟組織のドン、過激派テロリスト、中国大使館員、日本の象牙業者。虐殺の「真犯人」とは誰なのか―。第25回「小学館ノンフィクション大賞」受賞作。

目次 : 序章 大地の鼓動/ 第1章 白い密猟者/ 第2章 テロリスト・アタック/ 第3章 キング・ピン/ 第4章 象牙女王/ 第5章 訪ねてきた男/ 第6章 孤立と敗北/ 終章 エレファント・フライト

【著者紹介】
三浦英之 : 1974年、神奈川県生まれ。朝日新聞記者、ルポライター。2015年、『五色の虹 満州建国大学卒業生たちの戦後』で第13回開高健ノンフィクション賞を受賞。18年、『日報隠蔽 南スーダンで自衛隊は何を見たのか』(布施祐仁との共著)で第18回石橋湛山記念早稲田ジャーナリズム大賞、『牙―アフリカゾウの「密猟組織」を追って』で第25回小学館ノンフィクション大賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

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  • ゆいまある

    小学館ノンフィクション大賞受賞作待望の文庫化。朝日新聞記者による、密猟組織に迫るルポ。やや感情的。絶滅に瀕した動物は象だけじゃないし、数がいれば殺していいのかよと思いながら読むが、密猟ビジネスで得た金がテロ組織の資金になったり、中国政府とぐるになっている闇の深さなど、問題は象牙でなく、政治と金である。生物多様性の保持と動物愛護は、ひいては社会的弱者を護ることに繋がる為、国際社会が密猟を止めようというコンセンサスの中で尚、象牙の販売を続けようとする日本政府の異質さ。これは筆者のバイアスなのか事実なのか。

  • goro@the_booby

    情けない日本。残酷に殺され絶滅してゆくアフリカ象。記者が追った密猟組織のドンへは辿り着けなかったが殺される恐れもあるなかここが限度なのでしょうね。象を殺して牙だけ取って、売った金を資金源にしたテロによって人が殺される。私たちはテロに加担している事になるのだろう。是非とも国内の象牙がどうなっているのか知りたい。在庫だけと言っているが本当だろうか?ページ巻頭にカラー写真が載ってるけど、こんな悲惨な事が続いてるんだとショックでした。世のかな最後まで金目かぁ。と嘆いて本を閉じる。

  • 007 kazu

    アフリカ南部で「牙」の密輸目当てに凄まじい勢いで象が虐殺されている。その背景を描くドキュメンタリー。 牙は象が生きたままの状態で抜かれるというのだからその凄惨さは目に余る。虐殺数を見ても生態系そのものの影響は必至だ。虐殺の背景には中国の象牙市場、アフリカの政府もグルになった賄賂が横行するシステム、そして象牙の印鑑を伝統文化とする日本も例外ではないことが挙げられるが、実際にこの密猟の原因を因数分解しようとすれば根が深すぎてこれだけでは説明がつかない事象と推測する。(続く)

  • Mark X Japan

    アフリカゾウの密漁の実態が手に取るように分かる一冊です。遠く離れた地のことでも、無関係ではないのが、今の世界の現実です。野生動物がどんどん絶滅しています。ダイバーシティという言葉がはやっていますが、野生動物の種類が激減している事実の前では、虚しいお題目の気がします。☆:4.0

  • タカボー

    問題提起として良いテーマ。日本で暮らしてると実感がないけど、人間嫌悪、日本嫌悪になるような話だった。人間が熊に食われたら大騒ぎになのに、人間は食べるためでもなく、生きていくのに必要でもない理由で象を大量に殺している。密猟をゼロにすることはできない。取り締まる側が賄賂にまみれて機能してないことが一番の問題だと思う。そして消費者側も希少な物に魅力を感じるのは理解できるが、命を奪ってまで欲しい物なのか?と考えなければならない。私も含めて事実の理解が足りてないし、日本でも啓蒙する必要がある。

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