Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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• kuukazoo

  読了日：2025/06/28

  異端を自認し貫いてきた2人が、日本における芸能と差別の歴史を中心に、芸能の起源にあるシャーマニズムや呪術、日本人の起源やアジアとのつながり、海や山の漂泊民など、様々なテーマについて語る語る。対談なので読む方も気楽というか、2人の知識と洞察に素直に驚き、感嘆できて、楽しい読書だった。薮医者の「ヤブ」は「野巫」だったとか門付芸の萬歳から漫才が生まれたとか諷刺としての竹取物語解釈とかいろいろ面白かった。芸能の変容はそのまま日本人の心性の変容かと思うと興味深くもある。

• 遊々亭おさる

  読了日：2020/12/01

  伝統と格式を重んじて尊敬と崇拝の対象にもなる歌舞伎役者もご先祖様を遡ると所謂、河原乞食と蔑まれ、人非人に分類される被差別者だった。自身も被差別部落にルーツを持つ三國連太郎さんと被差別部落に伝承されてきた民俗文化を研究する沖浦先生が語り合う差別が生み出す芸能。千両役者も悪所の住人。差別があったからこそビートたけし等を育てた浅草の芸能文化が花開いた。竹取物語や四谷怪談などは下から目線で人間を描いた作品。上流階級からは優れた芸術は生まれない。時代に合わないけれど河原乞食の視線で生きる芸人の生き様を見たいと思う。

• fseigojp

  読了日：2015/08/27

  三国さんの怪優の原点がわかった　この著者と五木寛之の対談も面白かった　沖浦さんの著作　いろいろ読んでいきたい

• Bo-he-mian

  読了日：2022/03/27

  俳優・三國連太郎と民俗学者・沖浦和光が、芸能や差別問題をはじめ、実は非常に広範囲な「日本論」について対談した本。第一部は三國が中心となり、俳優としてのルーツや芸能に根差す差別の問題などをひもとき、第二部ではその三國が質問者となり、芸能史はもとより日本の精神文化の基層、日本人はどこから来たのか、日本という国家の形成についてなど、非常に多岐に亘って、しかも非常に分かりやすく細かく丁寧な対談が展開する。ここ最近ちょっとないぐらいに夢中になって読んだ本だった。

• 今庄和恵＠マチカドホケン室コネクトロン

  読了日：2015/09/15

  やはり芸人とは基本「河原乞食」。芸人であることにステイタスを見いだすなんて本末転倒もいいとこなんでしょうね。しかし三国連太郎すごい。まっとうに仕事してたらこんなふうにいろんなものを吸収していけるはずなんだろな、本来は。

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