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もしプロのスコアラーがあなたの野球チームにいたら何をやるか

三井康浩

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784041112847
ISBN 10 : 4041112842
Format
Books
Publisher
Release Date
March/2022
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

一戦必勝、短期決戦における勝負のポイントはどこにある?

<アマチュア野球にはデータ分析への「誤解」がある>

プロ野球ならいざしらず、アマチュア野球に関していえばデータ分析を取り入れるのが難しいというのも理解できます。まず、そもそも人手が足りません。もちろん、時間もお金もないでしょう。状況的に、データ分析すること自体が難しいのです。「データがあれば有利になるけれど、とてもじゃないが手がつけられない」というのが実情だと推測します。

確かにそのとおりです。後述しますが、わたしはこのなかでも、特にデータ分析を担う人手を確保することについては、もっともハードルが高いと考えています。

その一方、「最初からあきらめるのは、もったいないことではないか?」とも思っています。なかなか一歩目を踏み出すことができない背景には、「そこまでする重要性や必然性はないのでは?」と思ってしまう「誤解」があるからだと見ています。これまでに、わたしがよく耳にしてきたものをいくつか挙げてみましょう。

1、アマチュア野球の多くはリーグ戦ではなくトーナメント方式による一発勝負なので、データを取る意味がそこまでない。
2、データ分析をするには、ひとつの相手に対して複数の試合データを取らなくてはならないので、とてもやりきれない。
3、映像がないとデータは取れない。映像を撮るための道具や設備がない。あるいは、ルール上、映像を撮ることが禁止されている。
4、そもそも、正確なデータを取れない。そういった能力を持った人材がチームにいない。
5、データ分析をして攻略のプランを立てたとしても、そのとおりに選手が動けない。

ざっと、このようなところでしょうか。これらの誤解に対して、本書で一つひとつクリアにしていきます――(第1章より)

目次

Chapter0 なぜデータ分析が重要なのか?
野球は準備のスポーツ。「事前の準備が勝敗の6割を握る」
アマチュア野球にはデータ分析への「誤解」がある
たとえ1試合でもデータがあれば有利になる
映像がなくてもデータ分析は可能
選手兼任でもいい。「できないからやらない」ではダメ
漠然と野球をやっていると力関係であきらめてしまう 他

Chapter1 「地の利」を得る試合前の準備
《光(太陽光・照明)》
《風》
《グラウンド》
《フェンスとの距離》
《ファウルゾーン》
《マウンド》
《バッターボックス》

Chapter2[攻撃編] 1点でも多く得点を奪うためにできること
《配球チャート》
《投手分析》
《投手攻略》
《盗塁》 
《守備力分析》

Chapter3[守備編] 失点を未然に防ぐためにできること
《打者分析》
《打者攻略(配球)》
《守備》
《走塁》

Chapter4 チームを勝利に導くデータの伝え方
プロよりもアマのほうがデータでアドバンテージを得られる
ミーティングでは10ある情報の1か2程度を伝える
個別で選手に伝えたいことはあとから補足する
「〜するな」という伝え方は選手のプレーを窮屈にする
テクニカルなアドバイスは、伝え方の工夫が必要
代打への指示はピンポイントにとどめる
リリーフ投手の役割は、プロとアマで大きな違いがある 他

【著者紹介】
三井康浩 : 1961年島根県生まれ。出雲西高等学校時代に強打で鳴らし、78年ドラフト外で読売巨人軍に入団。84年に現役を引退。引退後は、二軍マネージャーを経て、スコアラー、査定室長、統括ディレクター、編成本部参与等を歴任。2018年末の退団まで40年間にわたり巨人軍を支え続けた。09年のWBC第2回大会では日本代表チームのチーフスコアラーを務め、世界一に貢献。現在は各メディアで野球解説をする傍ら、セミナーや野球教室なども行う。合同会社スリップストリーム所属(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • ふじあつ

    ★★★☆☆ 一般向けではなく,高校生以上の球児か駆け出しの指導者が見たらためになりそうな本でした。ある程度わかっている人は,はじめにと0章を読み,1章〜3章は文章を読まずにそれぞれの項目の最後のPOINTだけを読み,最終の4章を読むと時短になりつつ,内容も入ってくるかと思います。個人的には0章と4章が楽しかったです。

  • Taizo

    何をやるのか?別にマジックめいたことが書いてあるわけではなくて、照明の位置を気にしましょうとか、投手の癖を観察しましょうとか、相手の守備の穴を見つけましょうとかそんな基本的なことが書いてある。だが、その基本的なことができている人は少ない。少ないからこそ差別化要因になるのだ。1,2個はできていても例えば100個ある基礎を全部を意識的にやるというのはそれだけで圧倒的な差異になる。そして実は作者は2009年WBC優勝の立役者。イチローの決勝タイムリーは作者の助言も絡んでいる。それだけの成果につながるんだね。

  • hiyu

    野球に詳しい方であれば違うかもしれないが、ある意味野球のみかたが変わった一冊。現在指導者の立場の方にとってはとても参考になるのではないか。

  • Sherlock Holmis

    著者は2009年のWBCにもスコアラーとしてベンチ入りし、決勝戦でのイチローの勝越し打にも陰で関与していたそう(林昌勇のシンカーを狙えとアドバイスしたとか)。野球は準備のスポーツと言い切り、事前または試合中に収集すべき情報が挙げられていくがそれがまさに膨大。体裁上は競技者向けの本だが、これまでただ漫然とテレビで中継を見ていた観戦者にとっても、当日の湿度と風向きや、打者のバッターボックス内での立ち位置などが気になってくるだろう。

  • MK41

    野球は1球ごとに止まるので バッターやバッテリー心理が楽しめるスポーツ ワンランク上の野球観戦を楽しむにはお勧めの本書 よく投手のクセや腕の出どころで球種を見るなどは知っていたが、普段よく聞くプレーヤー視線ではなく。 スコアラー視線で見ている投手・打者・守備の解説と項目ごとにポイントまとめが書かれているので 分かりやすい本書だった。 投手面ではパワプロやっていたのでベース上のイメージがしやすかった。

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