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ブラック・トムのバラード はじめて出逢う世界のおはなし

ヴィクター・ラヴァル

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784885880995
ISBN 10 : 4885880998
Format
Books
Publisher
Release Date
November/2019
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

相反するすべての思いをこめて、H・P・ラヴクラフトに捧げる。「レッド・フックの恐怖」から90年後、アフリカ系アメリカ人作家ヴィクター・ラヴァルがラヴクラフトの世界を語り直す。1924年、ニューヨークハーレムに住むアフリカ系の若者トミー・テスターは、根強い社会的差別のなか自分なりに稼ぐ手段として、街角でギターの弾き語りをするふりをし、その実怪しげな仕事を引き受けている。ある日、ブルックリンにある墓地の前で歌うトミーのもとに、ロバート・サイダムと名乗る白人の老人が、自宅で開くパーティで演奏してくれたら高額な報酬を払うと声をかけてきた。サイダムの狙いは何なのか?…サイダムを捜査するトーマス・マロウン刑事と私立探偵ハワード、父親の死、霊を呼び出す歌、海原の底に眠る王、そして“至上のアルファベット”―魔術的な出来事がトミーの人生を大きく変える。シャーリィ・ジャクスン賞、英国幻想文学大賞受賞!

【著者紹介】
ヴィクター・ラヴァル : 1972年生。ニューヨークのクイーンズで育つ。コーネル大学を卒業後、コロンビア大学大学院創作科を修了。1999年に短編集slapboxing with jesusでデビューし、以降はホラーや幻想文学の要素を取り込んだ作風を追求していく。2009年発表のBig Machineでシャーリィ・ジャクスン賞(長編小説部門)を受賞、『ブラック・トムのバラード』でも同賞(中編小説部門)を獲得。2017年に刊行されたThe Changelingで世界幻想文学大賞(長編小説部門)を受賞。現在はマンハッタン在住

藤井光訳 : 1980年生。同志社大学文学部英文学科教授、翻訳家。北海道大学大学院文学研究科修了(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • nuit@積読消化中

    【日本の夏は、やっぱり怪談】〈其の三・和洋折衷〉参加にて!H・P・ラヴクラフトの「レッド・フックの恐怖」に相反して捧げるという体で、移民の母を持つアフリカ系アメリカ人作家ヴィクター・ラヴァルの幻想文学と思いきや、立派なホラーな世界が堪能出来ました。カバーの折返しに著者のお写真がありますが、私の中ではそのまま著者がブラック・トムのイメージでした(笑)。馬の毛のブラシ…って!?え、ソレ!?…と恐ろしいです。あとがきを読むと、この作家のホラーや幻想文学といった長編ものも気になるところ、どこか翻訳して欲しいです。

  • ヘラジカ

    2018年の世界幻想文学大賞受賞作家、ヴィクター・ラヴァルによる「レッド・フックの恐怖」再話。それほど読んでいるわけではないので偉そうなことは言えないが、膨大な数あるクトゥルフ神話二次創作のなかでも最良の一作ではないかと思う。黒人視点から人種問題を絡めている分、物語に厚みがあって原作よりも良いと思ったくらいだ。地下におけるクライマックスは中々の迫力があった。黒人文学とクトゥルフ神話を融合させた秀作幻想小説。どこかで邦訳が進んでるに違いないThe Changelingはもちろん、是非他の作品も読んでみたい!

  • 紅蓮

    『レッドフックの恐怖』未読。本を読み進めながら、いろいろな音や匂い、恐怖を感じる。ただ作中のある出来事(主人公がブラック・トムになってしまう大元の事件)については私の心が麻痺してしまって、あんなに豊かで鳴り響いていた音楽が無になってしまい、とってもショックを受けた。そのショックが読了までただひたすらに続く。無力感?なんだろこれ。人におすすめできる本

  • きゅー

    ラブクラフトによる「レッドフックの恐怖」を、人種差別問題に絡めてリメイクした本作。主人公であるチャールズの不満や悲しみ、怒りが主軸となり、そこにラヴクラフト的なコズミックホラーが交わることで新たな境地が生まれている。「俺は心のなかに地獄を抱えている」。吐き捨てるように言うチャールズには誰もが同情を禁じえない。クトゥルー神話における登場人物は、超自然的な恐怖を受ける犠牲者という役回りでしか無い。しかし本作では、何よりチャールズが物語を牽引しているのが新鮮だ。彼の心の激しい葛藤が描写される結末は一読の価値あり

  • ヴィオラ

    ラヴクラフトの「レッド・フックの恐怖」を語りなおした…とか言うから、もっと文学寄りにしているのかと思いきや、結構本気でクトゥルーだった。嬉しい誤算(^ ^) トムというアフリカ系の少年を話に組み込む事によって、ラヴクラフトの「レッド・フック〜」には欠けている視点を補いつつ、現代的感覚でブラッシュアップしてある感じ。ラヴクラフトらしき人物も作中にチラッと姿を見せたりして、なかなか楽しい一冊。「レッド・フック〜」を読んでなくても大丈夫そうだけど、読んでるとより楽しめるかと。

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