CD

Orch.music Vol.1: Klemperer / Po

ワーグナー(1813-1883)

基本情報

ジャンル
:
カタログNo
:
TOCE59119
組み枚数
:
1
:
日本
フォーマット
:
CD

内容詳細

EMIの最新リマスタリング技術で歴史的な名演が蘇る《ARTシリーズ》。巨匠クレンペラーが残したワーグナーの凄絶な演奏。そのスケールの大きさに圧倒される。(CDジャーナル データベースより)

収録曲   

総合評価

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フルトヴェングラーやトスカニーニ、ワルタ...

投稿日:2013/01/02 (水)

フルトヴェングラーやトスカニーニ、ワルターなど、綺羅星の如く大巨匠が活躍していた20世紀の前半であったが、これらの大巨匠は1960年代の前半には殆どが鬼籍に入ってしまった。そうした中で、ステレオ録音の爛熟期まで生き延びた幸運な大巨匠(それは、我々クラシック音楽ファンにとっても幸運であったが)こそは、クレンペラーであった。クレンペラーは、EMIに対して膨大な点数のスタジオ録音を行ったが、その大半はこの大巨匠の指揮芸術の素晴らしさを味わうことが可能な名演揃いであると言っても過言ではあるまい。そうした巨匠クレンペラーのレパートリーの中心は独墺系の作曲家の楽曲であったことは異論のないところであるが、そのすべてが必ずしもベストの評価を得ているわけではない。特に、本盤におさめられたワーグナーの管弦楽曲集については、賛否両論があるものと言えるだろう。クレンペラーは、LP時代に3枚にもわたるワーグナーの管弦楽曲集のスタジオ録音を行った(1960〜1961年)。CD時代には、収録時間の関係もあって2枚にまとめられたが、EMIのSACD化に際しての基本方針はLP盤の可能な限りの復刻を目指していることから、今般のシングルレイヤーによるSACD盤の発売に際しては、再び3枚に分割されることになった。当時の独墺系の巨匠指揮者に共通するものとして、クレンペラーも歌劇場からキャリアをスタートさせただけに、ワーグナーのオペラについても得意のレパートリーとしていた。本盤には、歌劇「リエンツィ」序曲、歌劇「さまよえるオランダ人」序曲、歌劇「タンホイザー」序曲、歌劇「ローエングリン」第1幕への前奏曲がおさめられているが、これら各楽曲のアプローチは、クレンペラーならではの悠揚迫らぬゆったりとしたテンポ設定による重厚かつ剛毅とも言えるもの。フルトヴェングラーのようなテンポの思い切った振幅やアッチェレランドなどを駆使したドラマティックな表現などは薬にしたくもなく、限りなくインテンポを基調したものと言える。テンポ設定だけを採れば、同時代の巨匠で言えば、ワーグナーを十八番としていたクナッパーツブッシュの演奏に限りなく近いと言えるが、深遠かつ荘重な演奏とも言えたクナッパーツブッシュの演奏に対して、クレンペラーの演奏は、深みにおいては遜色がないものの、前述のように剛毅で武骨な性格を有していると言える。これは、クレンペラーによるブルックナーの交響曲の演奏にも共通するところであるが、アクセントなどがいささかきつめに聴こえるなど、聴きようによっては、ワーグナーの音楽というよりは、クレンペラーの個性の方が勝った演奏になっているとも言えなくもない。そうした演奏の特徴が、前述のように、クレンペラーによるワーグナーの管弦楽曲集の演奏に対する定まらない評価に繋がっているのではないかとも考えられるところだ。もっとも、こうした演奏は、他の作曲家、例えばベートーヴェンやマーラーの交響曲などにおける歴史的な超名演との極めて高い次元での比較の問題であり、そうした超名演との比較さえしなければ、本盤の演奏を一般的な意味における名演と評価するのにいささかも躊躇するものではない。音質は、1960年のスタジオ録音であり、数年前にリマスタリングが行われたものの、必ずしも満足できる音質とは言い難いところであった。ところが、今般、シングルレイヤーによるSACD盤が発売されるに及んで大変驚いた。音質の鮮明さ、音圧、音場の幅広さのどれをとっても、従来CD盤とは段違いの素晴らしさであり、あらためて本演奏の魅力を窺い知ることが可能になるとともに、SACDの潜在能力の高さを思い知った次第だ。いずれにしても、クレンペラーによる名演を超高音質のシングルレイヤーによるSACD盤で味わうことができるのを大いに歓迎したいと考える。

つよしくん さん | 東京都 | 不明

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EMIジャパンの仕事にまずは心から感謝であ...

投稿日:2012/12/07 (金)

EMIジャパンの仕事にまずは心から感謝である(ケースの装丁はのぞく)。かつてのアナログレコードの時代、この第1集と第2集はバラでも出ていたが箱モノでも出ていた。私の所持していたのは箱の方であるが中身はオリジナルのSAXブルーシルバーである。その音質の豊穣なことは国内盤LPはもちろん後のCDではなおさら絶対に味わえないものであった。それが今日SACDとして、ほぼ復活したのである。しかもオリジナル通りのカップリングとジャケットで。これはもうファン心理をがっちりつかんではなさない。「思い出」を大事にしたい老人には感涙ものなのである。年寄りはこのようなものに金をつぎ込むのである(小金のある年寄りにお金を使わせるのは経済的良循環にもつながる)。しかしこのような素晴らしい企画に対して、「高い」とか「最初から3枚組にしろ」とか「(シングルレイヤーなのだから)つめこめ」とか、若い人からはそのような要求もあるだろうから、そのうちそれに応じた安いセットを準備するのも良かろう(しかしまあ、それは輸入盤に任せたら良いか)。とにかく、私のように考えているファンは周囲に実に多いのだから、EMIジャパンは今の路線を転換せず、引き続き過去のアナログのSACD化を続けてもらいたい(ケースの装丁はのぞく)。それにしても、クレンペラーのワーグナーを大音量でストレスなく聴ける日がまた来るとは・・・。EMIジャパンの技術者の皆さん、本当にありがとう。

ゆりぞう さん | 兵庫県 | 不明

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如何して今迄2枚で収まっていたものを3枚...

投稿日:2012/10/21 (日)

如何して今迄2枚で収まっていたものを3枚にするのだろうか?同じクレンペラーのSACDでもミサソレムニスやマーラー復活等は、タイミング的にも申し分無いのだがベートーヴェン交響曲とこのワーグナーは勿体振ってなのかSACDで高価なのだから曲数や枚数を考慮して販売して貰いたいものだ。ベートーヴェンは、交響曲の余白に多数ある序曲をもっと入れたり、ワーグナーは3枚にするならクレンペラーには珍しくオリジナル編成での素朴で素敵なジークフリート牧歌や最期の録音の壱つで最高傑作とも云われるヴォータンの告別を入れる余地は十二分にあると思われる。何れにせよこの様な考えを持つファンは、決して私だけではない筈で在るからメーカー側も、諸事情はあると思うが、もう少しユーザーの立場になって製作、販売して貰いたいものである。あと是非、ワルキューレ1幕のSACD化も切に望みたい。

モーリス さん | 埼玉県 | 不明

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