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Tristan und Isolde : Arnarsson, Semyon Bychkov / Bayreuther Festspiele, Andreas Schager, Camilla Nylund, Gunther Groissbock, etc (2024 Stereo)(2BD)

Wagner (1813-1883)

User Review :4.0
(1)

Item Details

Genre
:
Catalogue Number
:
0736685
Number of Discs
:
2
Aspect
:
WideScreen
Color
:
Colour
Format
:
Blu-ray Disc
Other
:
Import

Product Description


2024年バイロイト音楽祭から新制作の楽劇を映像化。BD2枚組セット

毎年行われるバイロイト音楽祭で恒例となっているオペラの新制作は、オペラ界の年間行事の中でもファンが最も待ち望んでいるイベントのひとつです。2024年にはワーグナーの画期的な作品『トリスタンとイゾルデ』が上演され、今回もドイツ・グラモフォンにより映像化されます。BD2枚組セット。
 指揮はロシア出身のセミョン・ビシュコフ。演出を行ったアイスランドのトルレイフル・オルン・アルナルソンは今回がバイロイト・デビューとなり、その心理を見通す深い解釈が、悲劇の恋人を演じたアンドレアス・シャーガー、カミラ・ニールンドという精彩を放つ配役と共に称賛されました。
 バイロイト音楽祭からの映像化は2015年の『トリスタンとイゾルデ』から始まり、これまでに『パルジファル』(2016年)、『ニュルンベルクのマイスタージンガー』(2017年)、グラミー賞ノミネートの『ローエングリン』(2018年)、『タンホイザー』(2019年)、コンサート『ワーグナー・アット・ヴァンフリート』(2020年)、『さまよえるオランダ人』(2021年)、『神々の黄昏』(ニーベルングの指環より、2022年)、『パルジファル』(2023年)がリリースされました。
 セットには「Dolby Atmos」を含む3種類の音声フォーマットが提供されています。ブックレットには写真や、演出家、指揮者とドラマトゥルクによる作品とプロダクションについての対談、あらすじのほか、詳しい情報が掲載されています(欧文)。ドイツ語(オリジナル)、英語、フランス語、スペイン語の字幕付き。

「アンドレアス・シャーガーはほとんどあらゆる意味でこの上ないトリスタンであり、力強い豊かな声で、激しい思いを沸き立たせている・・・彼の気迫は壮絶だ」〜フィナンシャル・タイムズ紙
「カミラ・ニールンドのイゾルデは優しくて繊細。彼女の歌声を聴くことは、まさしく喜びである」〜ディー・ツァイト紙
「この『トリスタン』は何よりも指揮者セミョン・ビシュコフのものである・・・ワーグナーが意図した通りに観客の感情を導く大事な瞬間を楽しんでいる。情熱が押し寄せる時もあれば、期待が満ちあふれる時もあった」〜ニューヨーク・タイムズ紙

【収録時期】
● ワーグナー:『トリスタンとイゾルデ』全曲

 アンドレアス・シャーガー
(テノール/トリスタン)
 カミラ・ニールンド(ソプラノ/イゾルデ)
 ギュンター・グロイスベック(バス/マルケ王)
 オラフール・シグルダルソン(バリトン/クルヴェナール)
 クリスタ・マイヤー(メゾ・ソプラノ/ブランゲーネ)
 ビルガー・ラデ(バリトン/メロート)
 ダニエル・イェンツ(テノール/牧童)
 ローソン・アンダーソン(バリトン/舵手)
 マシュー・ニューリン(テノール/若い水夫)
 バイロイト祝祭管弦楽団&合唱団
 セミョン・ビシュコフ
(指揮)

 演出:トルレイフル・オルン・アルナルソン

 収録時期:2024年
 収録場所:バイロイト、祝祭劇場(ライヴ)

 字幕:ドイツ語(歌唱言語)、英語、フランス語、スペイン語
 ブルーレイディスク対応機器で再生できます。


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シャーガーのヘルデンテノールとしてのピー...

投稿日:2025/09/23 (火)

シャーガーのヘルデンテノールとしてのピークは、2018年のチェルニャコフ/バレンボイム版だったと思うが、さらに年を経て陰影が濃くなった。まだまだ第一人者。ニールンドはリリックな声による優しいイゾルデ。かつてのニルソン、マイアーにはあった「魔女」的な趣きは皆無。二人で声を揃えて歌う部分では、確かにトリスタンの声に押されているが、無理に声を張り上げていないせいだろう、ほぼ一発ライヴ+パッチ・セッション(必要があれば)という収録にも関わらず、最後までスタミナが衰えないのはさすが。グロイスベックのマルケ王も良い。前の世代(カタリーナ・ワーグナー演出 2015年)のツェッペンフェルトのような露骨な悪役ではないが、かといってただの温和な老人でもなく、彼も深刻な葛藤を抱えた人物であることが良く分かる演唱。激しい怒りと嘆きの様からは、家臣たち(その一人はまぎれもなくトリスタンだが)の忠言に乗って後妻を迎えたりせず、誰よりも愛する(ほとんど同性愛に近い)甥のトリスタンに王位を譲っておけば良かったという後悔が聞き取れる。 指揮は微妙。やや遅めのテンポで打ち寄せる波のようにうねる音楽からは、なるほどスケールの大きさが感じられるが、その代わり細部の精妙さはだいぶ犠牲になっている。第1幕幕切れや第2幕第2場終わりなど、クライマックスでの盛り上げにいまひとつ切れが感じられないのは、そのせいか。「モーツァルトのセンスでワーグナーを振る」と評されたベーム以来、『トリスタン』も造形の明晰さを獲得したが、ビシュコフの指揮はベーム以前に先祖返りしてしまったように感じる。 演出は全体としては凡庸と言わざるを得ないが、幾つか面白いところもある。全3幕をすべて船の中に設定して、閉塞感を強調したのが、まず特徴−−第2幕ではイゾルデが松明を消すと、逆に明るくなって舞台が船倉であることが分かるのには、思わず笑ってしまうが。いちばん面白かったのは、以下の点。第1幕、イゾルデ姫を締めつける、大きく広がった花嫁衣装はポネル演出のパクリだが、その衣装には沢山の文字が書かれており、イゾルデ自身もさらに文字を書き込んでゆく。第3幕でのトリスタンの服と身体にも多くの文字が書かれている。これは言語、概念が人間を縛っているということ。イゾルデを縛っているのは「Rache復讐」、トリスタンを縛っているのは「Ehre名誉」とも言えそうだ。恋人たちが目指すのは、この概念から逃れること−−物語ではその方策は「Sterben死」(トリスタンが自分の腕に書く言葉)しかないのだけれど。恋人たち、第1幕では「死の薬」(媚薬のはずだが)を飲まないが、第2幕の終わりではトリスタンが飲んで倒れる(イゾルデも飲もうとするがメロートに妨げられる)、第3幕、「愛の死」の前についにイゾルデが飲む、といった仕様も面白いが、どうもアイデアが行き当たりばったりで、すべてを統一するポリシーが見出せないのが弱点。

村井 翔 さん | 愛知県 | 不明

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