ローズマリ・サトクリフ

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王のしるし 下

ローズマリ・サトクリフ

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784001145960
ISBN 10 : 4001145960
Format
Books
Publisher
Release Date
January/2010
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

マイダーから不当に王位を奪ったカレドニア族の女王を、ローマ軍の砦に追い詰めたフィドルスとマイダー。復讐はなし得るのか。氏族を守るためにフィドルスが下した決断は。人は何によって生きるかを深く問う衝撃作。

【著者紹介】
ローズマリ・サトクリフ : 1920‐92。イギリスの児童文学作家・小説家。2歳の時の病気がもとで歩行困難になり、のちに車いすでの生活を余儀なくされる。14歳で美術学校に入り細密画を学ぶが、1950年ごろから小説を発表する。ローマン・ブリテン三部作『第九軍団のワシ』『銀の枝』『ともしびをかかげて』(1959年カーネギー賞受賞)で、歴史小説家としての地位を確立した(のちに四作めとなる『辺境のオオカミ』を発表)

猪熊葉子 : 児童文学者・翻訳家。聖心女子大学名誉教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

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  • たつや

    元王に似ていた事から奴隷の剣闘士の身分から王の替え玉になったフィドルスが氏族の達の波乱に満ちた状況を見、次第に心まで王に変わっていく様がドラマティックであり、また、共感できた子供はそこ後の人生に何か影響されるかも?と思う。また、フィドルスの選んだラストがある意味かっこよくもあり、考えさせられる。

  • miyu

    下巻は最初から最後まで一気読み。食事をするのも席を立つのも勿体無いと思わせる展開だった。たった一年の間に偽の王が本物の王となってゆく様子に胸が熱くなる。自由の身になることで自分を見失ったフィドルスが偽の王として歩み始めてから生きる目的を得た。「人は何によって生きるのか」という根本的な、しかし今の私たちは目をそらしがちな大きな問いかけの答えがこの物語にはある。「たぶん母は逃げた時、女神ではなくなった。その時が来ていたのに自分自身を捧げようとはしなかったから」マーナが語るこの言葉が光る。とても素晴らしかった。

  • 美紀ちゃん

    目の見えないマイダーの代わりに仇を打てるのか。ドキドキしながら下巻。しかし色々モヤモヤ。マーナとえ?気付かれなかったの?男児ってわかるの? 短剣を投げて?そんな殺傷能力あるのか?とかマイダーは盲目なのになんで知ってんの?とか、リアサンかっこいいと思ったらあっと言う間にやられちゃうとか。荒々しいストーリーだった。フィドルスは頑張った。すごい。

  • tom

    サラサラと読了。ひょんなことから王の替え玉になってしまったフィドルス。その彼が生きるか死ぬかという状況の中で選んだ選択。これが本の帯に書いてあった「人は何によって生きるのか」という問いに対する答えだった。それはそれで、そうですかと思うのだけど、こういう選択を迫られずに、ありふれた日常を繰り返すことができることの方がよほど幸せと思ってしまう。そしてまた、ここまでの選択を迫られたことがないことを、ありがたいと思ったのでした。ジュブナイルとはいえ、生きるか死ぬかを問うような小説、好きじゃないなあ。

  • 星落秋風五丈原

    彼にあるのは自分に降りかかった運命、そして運命を与えたもうた神に対する怒り。その思いは、フィドルズも同じ。自分の命とひきかえに親友と闘わせる運命を自分に与えた神に、そして運命に、彼もまた怒っていた。おそらく、王のしるしとなる入れ墨は、皆に見せるためだけにしたのではない。フィドルズが見せたい相手とは運命だといったら考え過ぎか。著者サトクリフにとっても、この作品は運命に見せるしるしなのだと思う。自身も不随の身にあった彼女が、自分の生きているあかしとして、自分が運命と闘っているしるしとしてこの物語を書いたのだ。

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