基本情報
内容詳細
冷戦が終わり、四半世紀近くが過ぎたいま、西側の民主諸国はきわめて深刻な経済危機に直面し、一方、共産主義陣営の旗頭だった中国は被害を最小限に食い止め、いまや世界経済を牽引する存在になった。自由主義陣営が不況にあえぎ、中国経済が隆盛を誇る。その理由を本気で考えた者は実はほとんどいない…。批判や軽蔑だけでは何も見えてこない。明らかな人災である西側の恐慌の本質と、リアリズムに徹した中国経済の凄さを直視してはじめて、世界経済の“リアル”が見えてくる。
目次 : 不況進行中/ 第1部 グローバリゼーションと共産主義(搾取工場/ 底辺への競争/ 中国の新しい料理―マルクス主義のネオリベラル・ソース添え/ 万里の長城を越えろ/ 近代化というネオリベラルな夢―アイスランドと中国)/ 第2部 グローバリゼーションと資本主義(「フラットな世界」という愚かな夢/ 略奪する金融ネオリベラル主義/ 団結こそ力なり/ ムハンマドから孔子へ/ 再生可能エネルギーという新たな長城)/ 第3部 グローバリゼーションと民主主義(中国の目でワシントンと北京を見る/ 現代のアッティラ―オサマ・ビンラディン/ 国民国家の破壊者たち/ サプライサイド経済学/ フルモンティ/ メディアクラシー/ 千人のエビータ)/ 第4部 未来のイメージ(中国とアフリカの結婚/ 最後のフロンティア、アフリカ/ グローバリゼーションと犯罪/ 民主主義メイド・イン・チャイナ)/ 愚行を繰り返すな
【著者紹介】
ロレッタ・ナポリオーニ : ローマ出身の国際的エコノミスト、作家、ジャーナリスト、政治アナリスト。マネー・ロンダリングとテロ資金調達についての世界的権威。欧州信用危機および世界不況をはやくから予見、複数の銀行から対策の助言を求められる。現在はイギリスとアメリカを拠点として活躍。イギリス・ケンブリッジ大学ジャッジ・ビジネス・スクールで経済学の教鞭もとる。CNNやBBCなどではコメンテーターとして定期的に出演。ラ・スタンパ、ラ・リパブリカ、ル・モンドなど、イタリアやフランスの有力紙の特派員やコラムニストとしても活躍
井上実 : 翻訳家(英語・中国語)。早稲田大学法学部卒。英字新聞記者を経て中国留学。その後、大連大学東北史研究センター研究員となり、中国東北地域の現代史を研究(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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人物・団体紹介
ロレッタ・ナポリオーニ
1955年ローマ生まれ。ジョンズ・ホプキンス大学で国際関係と経済学の修士号、ロンドン・スクール・オブ・エコノミクスで哲学修士号を取得。ハンガリー国営銀行勤務を経て、マネーロンダリングとテロ組織のファイナンスに関する研究の第一人者。史上初めてテロリストが国家建設に成功するかもしれないと分析した『イスラ
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