ロベルト・ボラーニョ

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アメリカ大陸のナチス文学 ボラーニョ・コレクション

ロベルト・ボラーニョ

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784560092651
ISBN 10 : 4560092656
Format
Books
Publisher
Release Date
June/2015
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

極右の人種主義者、狂信的なファシストたちの奇妙な文学的営為。存在しない文学の存在しない作者たちの人生と作品に捧げられた、おぞましくもどこか切なく滑稽な「悪党列伝」。初期を代表する傑作。

[著者紹介]
1953~2003年。チリの作家。著書に『2666』『野生の探偵たち』など。

【著者紹介】
ロベルト・ボラーニョ著 : 1953年、チリのサンティアゴに生まれる。1968年、一家でメキシコに移住。1973年、チリに一時帰国し、ピノチェトによる軍事クーデターに遭遇したとされる。翌74年、メキシコへ戻る。その後、エルサルバドル、フランス、スペインなどを放浪。77年以降、およそ四半世紀にわたってスペインに居を定める。1984年に小説家としてデビュー。1997年に刊行された第一短篇集『通話』でサンティアゴ市文学賞を受賞。2003年、50歳の若さで死去

野谷文昭 : 1948年生まれ。東京外国語大学外国語学研究科ロマンス系言語学専攻修士課程修了。名古屋外国語大学教授、東京大学名誉教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • ケイ

    ネタバレにならないように、感想を書いてみたい。前半を読みながら題名とのギャップに些か戸惑いつつ、確かにナチズム、ファシズムとはこう言うものかと思う。途中で帯の言葉を偶然に目にしてショックを受けた。後半は、全く違う視点での読書となってしまった。最後まで帯に書いてることを読まずに読書を楽しめていたら…。ボラーニョは『売女の人殺し』に続く二冊目。ラテンアメリカ文学の持つ独特の底の深さに感心するばかりだ。

  • 紅はこべ

    『バートルビーと仲間たち』を連想したが、こちらはどこまでも架空の世界というのが違う。架空の書名を考えるだけでも大変だ。中南米にナチズムが根付いていることを改めて気づかされた。この文学者達は悲愴感より滑稽さが際立つんだけど、それでも簡単には笑い飛ばせない。ただ剽窃を生業にしたマックス・ミルバレーは笑えた。本をテーマにした小説が好きな人には是非お勧め。円城塔の解説もよいです。

  • 三柴ゆよし

    以前中国語で読んだときには、登場人物名の漢語表記が面倒臭すぎて投げ出しそうだったが、もしかすると傑作かもしれないと思った。あらためて読み直してみると、震えるような傑作だと思う。ボラーニョ作品のなかでは最初期に位置するもので、シュオブ『架空の伝記』、ボルヘス『悪党列伝』、あるいはレム『完全な真空』『虚数』といった作品群の影響下にあるのは明らかだが、失踪した詩人とそれを追う詩人という、『野生の探偵たち』『2666』に連なる、彼の一大オブセッションが、既にして完璧なかたちをなしているのに、まずは気付かされる。

  • ネムル

    思えば子供のころは、限られたスペースに適格に内容をまとめた事典や図鑑が好きだった。そんな素朴な趣味をふと顧みつつ、歴史(偽史)は想像力を刺激する。ボラーニョのまとめたアウトロー列伝の数々は印象深い人物がいる一方で、あまりに素っ気ない数ページだけの人物も少なくない。だが、そうした人物も掬い上げることが歴史を作り、その不公平さがまた歴史を形作る。また、事典形式という真顔な記述の数々は歴史の滑稽さに光を当て、と同時に素っ気なさが歴史の生々しさを際立たせもする。いかに歴史が作られるかを巡る、愉快な書物だった。

  • スミス市松

    考えてみれば、大戦後のナチ崇拝者とは世界中から忌み嫌われる存在であり、まさに地に張る根のない人々であった。その点でいえば――倫理的な心情を全く抜きにしていえば――、彼らは自らが殺戮を行ってきたユダヤ人たちと同じ立場にある。どちらも故郷を喪失し、世界中に散らばったある種のディアスポラなのだ。そしてボラーニョが想像力を注ぐポイントはここにある。世界の裏側をめぐるナチ文学者たちの軌跡を幾重にも書き綴ることで、彼は人間にとって〈恐怖を覚えながらも抗し難く惹きつけられる何か〉、その美しさおぞましさをあらわしていく。

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