ロジャー・グッドマン

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日本の私立大学はなぜ生き残るのか 人口減少社会と同族経営 1992-2030 中公選書

ロジャー・グッドマン

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784121101204
ISBN 10 : 4121101200
Format
Books
Publisher
Release Date
September/2021
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

二〇一〇年代半ば、日本では大学の「2018年問題」がさまざまに議論されていた。十八歳人口の減少によって、日本の弱小私立大学は次々と経営破綻すると予想されたのだ。しかし今、日本の私立大学の数は逆に増えている。なぜか。著者たちは人類学者ならではのフィールドワークとデータの分析によってその謎に迫る。導き出されたのは、そのレジリエンスと「同族経営」の実態であり、内側からは見えにくい日本社会の本質でもあった。

目次 : 序章 「2018年問題」/ 第1章 予想されていた私立高等教育システムの崩壊/ 第2章 日本の私立大学を比較の視点から見る/ 第3章 ある大学の危機―MGU:1992‐2007/ 第4章 法科大学院とその他の改革―MGU:2008‐2018/ 第5章 日本の私立大学のレジリエンス/ 第6章 同族ビジネスとしての私立大学

【著者紹介】
ジェレミー・ブレーデン : 豪モナッシュ大学准教授。1973年生まれ。メルボルン大学人文学部・法学部卒業、同大学博士号取得(人文学)。専門は日本の教育・雇用システム

ロジャー・グッドマン : オックスフォード大学日産現代日本研究所教授。1960年生まれ、英国エセックス州出身。ダーラム大学人類学社会学部卒業、オックスフォード大学博士号取得(社会人類学)。専門は日本の社会福祉政策、高等教育

石澤麻子 : 1989年生まれ。国際基督教大学(人類学専攻)卒業、オックスフォード大学大学院現代日本研究修士課程修了。オックスフォード大在学中はロジャー・グッドマンに師事。現在は記事の翻訳、執筆を中心に活動(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

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  • nobuharuobinata

    「2018年問題」、18歳人口減少を受けて、多くの私立大学が潰れるだろうといわれた問題。なぜそれが起きなかったのかを解き明かした本。本書は、その理由を多くの大学が「同族経営大学」であることに見出している。同族経営であることが生き残りのためのレジリエンス(強靭さ・粘り強さ)を発揮する土壌になっているというのであるというのである。 教授会についての分析「原則論から一歩も出ずに、議論百出、現実的妥協は最も忌むべきものとして、議論のための議論を続ける。これが学問の自由〔と信じられてきた〕」ズバリ!

  • 転天堂

    海外の2人の社会人類学の研究者による、日本の私立大学とそれを経営する法人についての研究成果。たしかにゼロ年代には少子化で日本の私立大学の3割くらいは向こう何年かのうちに消滅し、業界も大きく変動すると言われたが、そうならなかった。その予測がはすれた原因となる、日本の私立大学経営におけるレジリエンスとその源泉について、日本の行政資料も追いながら考察している。ゼネコンや銀行とどう違ったのか、考えていくと興味深い。また昨年不祥事が明るみになった某巨大私大がこの後どのようなレジリエンスを見せるのか、注目してみたい。

  • Mits

    まず、こういうことを海外の研究者が研究しているという事実に戦慄。大変面白い本ではあったのだけど、結論としては日本に長寿企業が多い理由とどうやら同じであるらしい。言われてみれば自然な話ではある。

  • ひょっと

    謎を設定して、多面的に解明を進める。これまで発表された多くの統計、論文、メデイア記事等に、独自の調査を交え、多彩な論旨を展開する。 第3章、4章では、名称だけ架空のメイケイ学院大学をケーススタディとして、同校についてわれわれが知っていること、まったく知らなかったことを語り、同族経営の特徴を描き出している。 そうした議論のうえの「謎解き」は、納得感が高かった。 専門書であるが、読み始めたらやめられなくなるという意味で良質な一般書でもある。著者をよく知る訳者、解説者の説明も的確で貴重。

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