レーモン・ルーセル

人物・団体ページへ

アフリカの印象 平凡社ライブラリー

レーモン・ルーセル

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784582766134
ISBN 10 : 4582766137
フォーマット
出版社
発行年月
2007年06月
日本
共著・訳者・掲載人物など
:
追加情報
:
16cm,410p

内容詳細

ブルトンが「現代における最も偉大な催眠術師」と呼んだルーセルの代表作。チターを弾く大ミミズ、仔牛の肺臓製レールの上を滑る奴隷の彫像…。熱帯アフリカを舞台に繰り広げられる奇想の一大パノラマ。

【著者紹介】
レーモン・ルーセル : 1877〜1933。パリの裕福なブルジョワ家庭に生まれる。19歳のとき、韻文小説『代役』(1897)を書く。この間、強烈な「栄光の感覚」を味わい、自らの天才を確信するが、作品はほぼ完璧に無視された。散文『アフリカの印象』(1910)と『ロクス・ソルス』(1914)の劇場版、続く戯曲『額の星』(1925)、『無数の太陽』(1925)の上演も理解されず、シュルレアリストがルーセルを擁護して劇場で騒ぎを起こした。1932年、括弧が重なる韻文作品『新アフリカの印象』を発表するものの、翌年、旅先のパレルモで睡眠薬の大量摂取により自殺した(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

ユーザーレビュー

総合評価

☆
☆
☆
☆
☆

0.0

★
★
★
★
★
 
0
★
★
★
★
☆
 
0
★
★
★
☆
☆
 
0
★
★
☆
☆
☆
 
0
★
☆
☆
☆
☆
 
0

読書メーターレビュー

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

powered by

  • ハチアカデミー さん

    S 読者の視線と想像力をジャックする暴力的見世物ノヴェル。理由も脈絡無く提示される奇想の数々を前に、読み手はただの視点となる。死や罪や戦争の短い挿話は、その悲しみや怒りを十分理解・共感できる。またチターを弾くみみずや喋る生首も、想像によってイメージを浮かべることはできる。しかし、それらの描写の意図がいっさい排除されるが故に、読み手は混乱をする。絶対的に読み手が介入できない作品である。原文は多分に言葉遊びの要素があり、それを翻訳でどこまで理解できるかという問題もあるが、翻訳ですらここまで凄いのが凄い。

  • 多聞 さん

    類い稀なる想像力で構築された、アフリカの王国で繰り広げられる華麗なる日々。フォークナーの作品群や、『百年の孤独』よりも先にこの作品が誕生したことに驚異を覚えずにはいられない。

  • ラウリスタ〜 さん

    文学玄人なら絶賛しないといけない傑作なのだが・・・。フランス語のダジャレから端を発する、なんの意味もない連想ゲームと、それから無理矢理仕立て上げられた奇妙奇天烈な学芸会。漫然と読んでいるだけではまったくイメージ出来ず、イメージ出来たところで、全く何の意味も持たない。後半では、種明かしがされるが、それも作家が尊敬するジュール・ヴェルヌ的「ある特殊な薬品、精妙な配合の金属」によるものだから、説明になっていない。文学史のなかに位置づけることが出来ない、金持ちによる戯れの自費出版だ。日本語訳だけならそうなる。

  • プロムナード さん

    自ら課した制約をバネに、想像力が跳躍する。臓器のゼラチン製レール、水滴で楽器を演奏するミミズなど、この奇想天外なイメージはただ自由奔放な想像からは出てこないものだろう。本書はまさしく人間の想像力を拡張する崇高な実験だ。いかにもシュルレアリスト達が好みそうな方法論だが、解説を読むとルーセルにはもっと切実な動機があったらしい。現実と接点をもたない文学というが、こんな特異で先鋭的な文章が生み出されること自体に強い文学性を感じる。後により洗練された形で描かれる『ロクス・ソルス』より、そんな作家性が強く感じられた。

  • D さん

    とんでもないものを読んでしまった…。この本のすごいところはその創作プロセスにある。普通、小説というのは著者の世界観や心情が少なからずもメタ的に現れる、というよりも現れずにはいられない。しかしこの小説にはそういった著者によるメッセージ的なものが一切ない。なぜならこの小説が言語遊戯のみによって表現されているからである。翻訳ではそれを直感的に感じることはできない、むしろそんな言語遊戯だけで成り立っているとはとても想像できない。それほどある種の完成された世界が細かく描き出されているからである。

レビューをもっと見る

(外部サイト)に移動します

文芸 に関連する商品情報

おすすめの商品