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あなたまかせのお話

レーモン・クノー

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784336048424
ISBN 10 : 4336048428
Format
Books
Publisher
Release Date
October/2008
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

人を喰った異色短篇からユーモアあふれる実験作品まで、傑作「地下鉄のザジ」「文体練習」で知られるクノーのバラエティ豊かな短篇を初めて集成。「短篇小説の快楽」シリーズ、待望の第3回配本。

【著者紹介】
レーモン・クノー : 1903年フランスのル・アーヴル生まれ。20年パリ大学に入学(専攻は哲学)。24年シュルレアリスム運動に参加。33年、処女長篇となる『はまむぎ』を発表、以降乾いたペシミズムの作風を確立した。38年にはガリマール社で百科事典の編集責任者となる。60年に潜在的文学工房(ウリポ)を創設、数学的理論と言語遊戯を駆使した文学実験を推進。つねにユーモアとパロディの感覚が伴う、新しい小説技法をさぐる作品を発表し続けた。76年没

塩塚秀一郎 : 1970年福岡県生まれ。東京大学教養学部卒業。現在、早稲田大学理工学術院准教授(フランス文学)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

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  • 藤月はな(灯れ松明の火)

    円城塔やルイス・キャロル作品のような言葉遊びが好きな人には堪らん、ナンセンスと無意味で煙に巻くような短編小説集。「ささやかな名声」はヘンリー・ジェイムズの「本当の正しい事」の裏バージョンみたい。「何某という名の若きフランス人」は爆笑必至で、「アリス、フランスに行く」はそのまま、ルイス・キャロルへのオマージュである。個人的には戯曲「通りすがりに」が好き。今、存在し、暗黙の契約関係にある夫婦や恋人同士では得られなかった愛という不確定な事象への実存性が一瞬で証明されたのに最終列車で打ち破られるのは現実的

  • Gin&Tonic

    パタフィジカル。実験的&前衛的。まさに言語遊戯。魅せられる。円城塔好きな人は好きそう?知的ユーモアとほんのりペーソス。わけわかんなくて笑うけど、時々切ない。「その時精神は……」「ディノ」「加法の空気力学的特性に関する若干の簡潔なる考察「あなたまかせのお話」が特に好き。おもしろかった。

  • 短篇集というよりクノーが書いた短い文章を片端から集めただけの感も否めないけど、ウリポに興味のある人なら最後の対談だけでも読む価値はあるはず。読んでいるうちになんとなく作者の特徴はつかめた気がする。変わったことは書いていないはずなのに奇妙というか、平凡な人が異常に巻き込まれるというか。「加法の空気力学的特性に関する若干の簡潔なる考察」のバカバカしさに感動。こういう真面目な顔で冗談を言う人は大好きです。しかしながら『地下鉄のザジ』を日本語訳で読む意義はあるのだろうかという疑問も残った。

  • neugierde

    美術館で作品を見て回ってるような気分になる。

  • イッパイアッテナ

    ユーモアたっぷりの短編の断片。なにより付録の対談が興味深い。文学・言葉の可能性や、フランス語への憂いなども面白いが、60年代に書籍の消滅を考えていたとは恐れ入る。そんな時代を迎えようとしてますよ、クノーさん。

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