Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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• R

  読了日：2019/07/30

  呼びつけることはできるけど、何もしないという人がいる。それに需要がある。そんな不思議な毎日を綴った日記めいた本でした。居てくれるだけというのが価値になるといったことに目をつけた、わけでもないんだろうが、結果としてそうなっているのが凄いなと思わされたのでありました。読んでいくと、これは一種の宗教というか、仏教における托鉢坊主と同じシステムではないかとも感じて、古くからあるものが現代のインフラで達成された形なのかもとも思ったりしたのである。仮想通貨の先をいく行き方というか、稼ぎ方にも見える。

• ♪みどりpiyopiyo♪

  読了日：2019/07/18

  「ごく簡単な受け答え以外、できかねます」 本当になんもしてないのに 次々に起こる、ちょっと不思議で心安まるエピソードの数々。■この人が活動（といってもなんもしないんだけど）を始めた時の事を覚えています。これまでにも「おっさんレンタル」や「プロ奢ラレヤー」などの先駆者は居ましたが、「なんもしない」って所に可能性を感じました。■なんもしないのに、大体みんな満足してる。この人、基本的に頭がいいんだな。「なんもしない」というサービスが生み出す「なにか」が面白かったです ( ' ᵕ ' ) （2019年）（→続

• Willie the Wildcat

  読了日：2020/09/10

  主要な依頼内容のTop3を勝手にリストすると、同席して見守る、気恥ずかしいので一緒に何かする、話を聞いて欲しい。1つ1つの依頼の持つ”辛さ”の解消が救いであり、社会の歪の一端という印象。締めの言葉にも著者の一貫性が滲むが、時に著者が何もしないことへの戸惑いを示す人間味からも救いを感じた。信じられない依頼は、P.McCartneyのコンサート！？理由も印象的。対照的に微笑ましかったのが、焼肉食べ放題と抹茶フラペチーノ。時代の変化で見出す食の選択。興味深いのが、山手線で1日過ごす！？13周、16時間也！

• ホークス

  読了日：2020/01/05

  勤めを辞めて「レンタルなんもしない人」を始めた著者。食事や会話の相手、メール送信や付き添いなど需要はある。交通費しか受け取らず(カンパは貰う)、家族持ちで貯金を切り崩す日々。でも淡々と役目をこなす姿が自然体で、著者にとって切実な選択だった様だ。世の中の多様性が深まるにつれ、常識とか普通より自分に丁度良い事が重要になる。「なんもしない人」も一つの実験。それにしても他人と一緒に居るという行為は、相手の状況、利害関係や上下関係に支配される息苦しい事だと再認識した。私も苦手だ。クライアントは皆さん助かっていた様だ

• hatayan

  読了日：2019/09/10

  NHK『ドキュメント72時間』で取り上げられていた「レンタルなんもしない人」がサービスを始めて半年で受けた依頼内容を編集した一冊。 なんもしない人とは、人間は特に何もせずに生きていけるのか、存在そのものに生きていけるほどの価値はあるのかという問いを身をもって検証しようとする試み。真似をしようとしても「なんかできる人たち」には簡単には真似できない独自のポジション。 世の中には、ただそばにいるだけで心の隙間を埋められる人がこんなにたくさんいる。軽快なテキストを読み進めた後、不思議と温かい読後感が残りました。

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