レフ・ニコラエヴィチ・トルストイ

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戦争と平和 下

レフ・ニコラエヴィチ・トルストイ

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784486014652
ISBN 10 : 4486014650
Format
Books
Publisher
Release Date
June/2001
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

19世紀初頭、ナポレオンの侵入というロシアが経験した未曽有の危機の時代を、雄大なスケールで描いた世界文学の最高峰。巨匠の筆は500人を越す人物ひとりひとりを心にくいまで個性豊かに描き出す。

【著者紹介】
北御門二郎 : 1913年熊本県球磨郡湯前町に生まれる。1933年東京帝国大学英文科入学。1936年ロシア語勉学のためハルビンに渡る。1938年徴兵拒否、東大も中退する。以来、球磨郡水上村湯山で農業をしながらトルストイの研究、翻訳に生涯をかける(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • Tai

    エピローグを読む為の長い旅だった。国民の運命を決する力は征服者、軍隊、戦闘の中にはない。新しい歴史学は、神よりの権力を授けられ、その意志によって導かれる人々の代りに、超人的才能を賦与された天才、君主をはじめ新聞記者まで様々の民衆指導者に置き換えたに過ぎない。ナポレオンは命令したが、それで何故六十万の人々が戦場へ赴く?ある価値観に従い生きる、どこまでが自由なのか。自由と必然。あらゆるものの中にある永遠で偉大で神秘で無限なる生に目を向け、なるべく多くの人々ができるだけ確り手を繋ぎ合い、社会的滅亡的堕落と闘う。

  • 山口透析鉄

    故・小松左京氏が著書内のインタビューで、この戦争と平和をベースにしたSF小説が書かれたら名作になるね、と語られていたと記憶していますが、なかなかそういう作品、未だに出てきていませんね。 左京氏もこの作品は3日で読んだらしいんで、そこだけは一緒ですね。

  • yuki

    詠み終わりました。壮大な物語でした。描かれている女性の生き方も印象的でした。ロストフ家のナターシャとソーニャ、クラーギン家のエレン、かわいそうなボルコンスキイ家のリーザ、そして他者に尽くした女性・ボルコンスキイ家のマーリヤ。個人的にはマーリヤが幸せな母親になってよかった。戦争指導者たちの愚かさも教えていただいた気がします。難しかったのでどこまで理解できたのか。まだまだ不十分なのですが…。訳者:北御門さんにも感謝です。

  • bandil

    読了して振り返ると、トルストイによる(当時の)歴史学に対するアンチテーゼが主題なんだと思う。皇帝であっても歴史の波に飲み込まれた「人」と見るトルストイの眼力は冷徹だが、キリスト教を通して見れば皇帝の上には神が君臨しているのだから、これは当然の帰結。オリジナリティ溢れる歴史観と徹底した聖書の理解が合わさって世界的名作が産まれたのだろう。長大だが最高の小説だった。個人的には余韻が消散してしまう論文風のエピローグ第二編だけは蛇足に感じた。それでも、名作であることの足枷にはなっていないのでご安心を。

  • とまと

    エレンの死は唐突で描かれ方が雑な気がするのだがそれは敢えてなのか。対して登場回数少ないのに印象的なのはペーチャの死。彼の音楽的才能を描いた場面のせいか。245頁「黄金の橋(何を意味するかいろいろ調べても不明、識者の教示を乞う)」には思わず笑った。旧漢字の頻用(巻が進むにつれ慣れたのか気にならなくなったが)は意図的だったんですね(480〜490頁)。「多くの若者が、例えば漱石に歯が立たなくなっている姿を嘆かわしく思っているからである。」『吾輩は猫である』をいまだに「読んでる本」に登録したまんまです。きゃー!

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