レフ・ニコラエヴィチ・トルストイ

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復活 下 新潮文庫

レフ・ニコラエヴィチ・トルストイ

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784102060193
ISBN 10 : 4102060197
フォーマット
出版社
発行年月
2004年12月
日本
共著・訳者・掲載人物など
:
追加情報
:
16cm,492p

内容詳細

シベリアへの長い道のりを、ネフリュードフはひたすらカチューシャを追って進む。彼の奔走は効を奏し、判決取り消しの特赦が下りるが、カチューシャは囚人隊で知り合った政治犯シモンソンとともにさらに遠い旅を続ける決意を固めていた。―帝政ロシアにおける裁判、教会、行政などの不合理を大胆に摘発し、権力の非人間的行為へ激しい抗議の叫びを浴びせる人間トルストイの力作。

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • k5 さん

    予想されたことではありましたが、下巻のつまらなさは本格的。意識高い系ネフリュードフが目覚めると同時に、ヒロインのカチューシャは背景になって、なんの自己主張もしなくなりますし、批判される貴族社会の当て馬感もきつい。この点、同じく批判的に貴族社会を描いているにしても、『戦争と平和』はもっと生き生きしていた、というか、当事者感があったんですけど、この小説だと、「俺はあいつらと違う」みたいな。悪人が悪を裁くのはおかしい、というテーゼだけは深掘りに値するかもですが、あまりお勧めできない一冊です。

  • NAO さん

    カチューシャは最終的には、ネフリュードフを救うため、彼への愛のため、自分は政治犯と一緒になることを決意する。カチューシャを更生させ自分も更生したいとそのあとを追わせながらも、トルストイはなぜネフリュードフとカチューシャを一緒にしなかったのか、できなかったのか。トルストイの中では、社会的な地位もある貴族ともあろう者が囚人のあとを追ったというだけでもう十分ではないか、という思いがあったのではないだろうか。

  • syaori さん

    下巻でも、主人公とカチューシャそれぞれの人としての「目覚め」を追いながら、自分達の安楽のために「何千万の人びとが背負っている苦痛」を知ろうともしない貴族階級や自身の職務を正当化するために良心を顧みない将軍、それなりに善良な人々を極度の堕落へ追いやる刑務所のシステム等の社会の欺瞞と虚偽が暴かれ、作者の理想とその実現への希望が語られます。この人間の善性を強く要請し、欲望の厳しい抑制を当然とする高潔で高い理想が読者の共感を阻みもするのだとは思うのですが、それこそが作者が到達したものとして大変私の胸を打ちました。

  • レアル さん

    ネフリュードフも最初は罪滅ぼしだったのかもしれない。しかし、その自己犠牲が魂を浄化し、それが生の浄化と繋がっていく。その浄化に必要なものが宗教(キリスト教)なのだ。そんなキリスト教の教えを久しぶりに読んだように思える。しかし2人は結ばれない。ネフリュードフと共にカチューシャも同じように浄化されていったのだろう。そんな2人の物語を描いたこの作品。同じ本でも高校生に読んだ時と読了時の余韻が違うのが再読の面白さ。久しぶりこういう作品を読み返すのもたまには良いかな。。

  • aika さん

    カチューシャの刑期短縮のために奔走し、徒刑囚としてシベリアへと向かう彼女に付き添うネフリュードフ。彼の計らいで政治犯と行動を共にしたことで、人間としての尊厳を取り戻し、他者のために生きようするカチューシャの変化と、執着的な粘りからやがて彼女自身の幸せを願うようになるネフリュードフの変化。囚人の劣悪な環境を目の当たりにし、自身がなすべきことに気づくネフリュードフに対して、カチューシャが最後に彼の幸せを思い、示した強く静かな愛は、20歳でこの作品を読んだ私の中で理想として息づいていたのだと気づかされました。

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レフ・ニコラエヴィチ・トルストイ

1828‐1910。ロシアの小説家。19世紀を代表する作家の一人。無政府主義的な社会活動家の側面をもち、徹底した反権力的な思索と行動、反ヨーロッパ的な非暴力主義は、インドのガンジー、日本の白樺派などにも影響を及ぼしている。活動は文学・政治を超えた宗教の世界にも及び、1901年に受けたロシア正教会破門

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