レオニードサバネーエフ

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スクリャービン 晩年に明かされた創作秘話

レオニードサバネーエフ

User Review :5.0
(1)

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784276226500
ISBN 10 : 4276226503
Format
Books
Publisher
Release Date
September/2014
Japan

Content Description

本書は、晩年のスクリャービン(1871‐1915)を間近で見た友人レオニード・サバネーエフ(1881‐1968)による貴重な「記録」である。晩年の思索―神智学の隙間から覗き見た西欧ロマン主義の独自の解釈―、当時のロシア音楽界、家族のことなど、多くがスクリャービン自身の言葉で語られている。初版は1925年にモスクワで出版されたものの、サバネーエフが西側へ亡命したこともあり旧ソビエト政権下では注目されず、2003年に再刊された。長く続み継がれているスクリャービンの最重要文献、待望の日本語訳である。

目次 : 次第に見えてきたスクリャービンの姿/ “交響曲第三番”と“法悦の詩”/ 交際の環、“プロメテウス”、神智学/ スクリャービンの親族―親族に理解されない幻想的人類史/ クーセヴィツキーとの断絶/ 日常的ではない祭典としての芸術志向―性的恍惚で終わる神秘劇?/ 三つのソナタの進捗/ 神秘劇への記譜法・調性の色―“プロメテウス”と神秘劇との中間に序幕/ 神秘劇実現のためのインドへの夢―ブリャンチャニーノフによる英国礼賛/ のしかかるパートナーとの問題―“光の交響曲”への彼自身の解説/ 神秘劇の前にその序幕を書く―スクリャービンの音楽論を見ながら/ 第一次大戦、序幕の準備が具体化/ 長期の演奏旅行の果てに―没後に展開された俗悪化

【著者紹介】
レオニード・レオニードヴィチ・サバネーエフ : 1881年、貴族の家庭に生まれる。父は宮廷の主馬頭で、ダーヴイン、ツルゲーネフとも交友。母は、長年ロシアに住んだフランス将校の娘。貴族学校教師らの指導下で家庭教育を受け、16歳でモスクワ大学に入学。理数学部と文科の両学部で学び、純粋数学で博士号。1918年より教授。数学に関する論文もある。これらと平行して5歳より、ラフマニノフらも師事したスヴェーレフのもとで音楽教育を受け、その後パーヴェル・シリョーツェルにピアノを、タネーエフに和声学、作曲法、対位法を学ぶ。1968年ニースで死去

森松皓子 : 山口県出身。神戸市外国語大学卒。ロシア音楽家の通訳や音楽雑誌連載の翻訳のほか、マスター・クラス通訳、CDの解説と翻訳に従事。通訳案内業免許取得(1979年)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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スクリャービンの友人で作曲家・評論家のレ...

投稿日:2018/08/02 (木)

スクリャービンの友人で作曲家・評論家のレオニード・サバネーエフが書き、ラフマニノフも読んだという名著がついに日本で出版された。 スクリャービンの音楽と人を知るための最高の本だろう。 ただし、スクリャービンの創作の上で欠かせない神智学に関しての話も多く、評伝のように生い立ちや個々の作品解説をしているわけではないのでスクリャービン入門としては向かないかもしれない。 また、音楽に関する専門的な知識があった方が楽しめる内容になっている。 この本で特に興味をひかれたのが『プロメテウス』についての部分だった。 光りとともに演奏するという考え方は現代のプロジェクションマッピングのアイデアのようだ。 そして『プロメテウス』の演奏では、オーケストラの団員のポーズに多くの演劇性が必要だと言ったり『法悦の詩』で指揮者クーセヴィツキーに「もだえ」を示す身振りを指示したとあるが、これらはシュニトケの先駆けのようだ。

ユローヂィヴィ さん | 大阪府 | 不明

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Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • ハエドリ

    スクリャービンは僕の想像よりもはるかに明るく無邪気な人で、ギャップ萌えした。/「統一」はスクリャービンの中で非常に重要なキーワードだと思った。単一楽章で断片化されたモチーフが絡みつく楽曲や、プロメテウス・神秘劇へと総合芸術に傾倒していく様はその顕著な現れに見える。/神秘主義とは何ぞや(今後知りたい事)。/何よりも本人が語る解説(神聖、法悦、プロメテウス、後期ソナタ)はファン必見。

  • 春風

    エキセントリックな天才音楽家の、科学者だった親友による、冷静だけど愛にあふれた観察記録。

  • N

    スクリャービン研究における基本文献 スクリャービン本人の言葉が数多く綴られているのが良い。人物像、作曲手法、周辺の人々との関係など多くの事が書かれている。

  • NyanNyanShinji

    スクリャービンの晩年(43歳で早逝)の5年間を共にしたロシアの音楽評論家・作曲家サバネーエフによる回想録。翻訳ソフトをかました外人からのフェイスブックの友達申請の様な訳文やオカルティックなトピックは読みづらかったけど、作者とスクリャービンとの親密な関係は真実だった事は理解できた。スクリャービンと後妻タチアナの二人を魅力的と言いつつも,あの二人には美的センスがないとかdisったりと、この人の素直さが現れていて好感が持てた。友人目線のこの本でスクリャービンにちょっと近づけたかな?という気になれた。

  • くらぴい

    サバエーネフは、天才型の数学者で、音楽も勉強してました。晩年のスクリャービンと気が合い親しく交際してました。科学者の豊富な知見です。

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