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万華鏡 ブラッドベリ自選傑作集 創元sf文庫

レイ・ブラッドベリ

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784488612061
ISBN 10 : 4488612067
Format
Books
Publisher
Release Date
October/2016
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:
中村融 ,  

Content Description

隕石との衝突事故で宇宙船が破壊され、宇宙空間へ放り出された飛行士たち。時間がたつにつれ仲間たちとの無線交信はひとつまたひとつと途切れゆく―永遠の名作「万華鏡」をはじめ、子供部屋がリアルなアフリカと化す「草原」、年に一度岬の灯台へ深海から訪れる巨大生物と青年との出会いを描いた「霧笛」など、“SFの叙情詩人”ブラッドベリがみずから選んだ傑作26編を収録。

【著者紹介】
レイ・ブラッドベリ : 1920年、アメリカのイリノイ州に生まれ、1934年にカリフォルニア州へ移住。少年時代からSFを耽読し、1941年にヘンリー・ハースとの共作「振り子」で商業誌デビュー。その後、独特の流麗な文体により“SFの叙情詩人”と呼ばれるまでになる。2004年、アメリカの芸術家にとって最大の栄誉であるナショナル・メダル・オブ・アーツを受賞。2012年没

中村融 : 1960年生まれ。中央大学法学部卒、英米文学翻訳家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • KAZOO

    ブラッドベリの自選傑作集ということでかなりの作品が収められています。私は最初にサンリオSF文庫の川本三郎さんの訳で読んだのですがこれは中村融さんの訳ですね。ブラッドベリの作品はいくつも読んでいますが、これは彼が自選したもので様々な感じのものが楽しめます。「メランコリイの妙薬」「骨」「タンポポのお酒」「刺青の男」「霧笛」「こびと」など私の好きな作品も多くあります。

  • 藤月はな(灯れ松明の火)

    大人になれない一種の不死者の生きていくための諦観と希望が印象的な「歓迎と別離」に対し、非常に合理的な世界で夫に萎縮させられるイラに訪れたロマンスと悲しさを描いた「イラ」の哀切な怖さも良いです。「鉢の底の果物」はおとぎ話のような風合いですね。表題作の宇宙で離れ離れとなり、仲間との交信も次第に途切れ、死に直面しつつある人間の卑小さ、それでも誰かのためになりたいという切なる願いが叶ったラストは圧巻過ぎて息を呑むしかない。そして初めて読んだ『たんぽぽのお酒』シリーズが好みドンピシャなので全編、読もうと思います。

  • geshi

    こうして短編を並べてみると、ブラッドベリはSFという枠には収まらない作家だ。あくまで書きたいのは人が共通して持っているもの寂しさや胸の痛みであって、それを伝えるために最適な手法を毎回選んでいるように感じる。まだ体験した事がないはずなのに、遠い世界の話なのに、抒情的に感じる事が出来る。『鉢の底の果物』ミステリー風にしつつも可笑しさと狂気の狭間を的確に描いている。『すると岩が叫んだ』世界に負けを認めない夫婦の選択がとても尊く見える。『万華鏡』サイボーグ009を想起させる哀しくも美しい結び。

  • たぬ

    ☆4 SF、コメディ、胸糞等々、バラエティ豊かな26のお話。突出していたのは「草原」。出てくるアイテムはひみつ道具だしオチはブラックだしでものすごくF先生感あったわ。体格がほぼ一緒の6人が1着のスーツを共有する「すばらしき白服」もインパクトがあったな。「小さな暗殺者」も不気味で好き。

  • くさてる

    自選集だけあって傑作揃い。既読の作品も多かったけれど、厚い一冊にぎゅっとブラッドベリが詰まっている感じで、良かったです。個人的に好きな作品は、ひたすら美しく抒情的で残酷なSF「万華鏡」、とても奇妙でグロテスクなはずなのに、こんなにせつない話はないと思わせる「歓迎と別離」など。しかしなにより「火星年代記」「たんぽぽのお酒」収録作品は、別格です。

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