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透明都市

リリア・アセンヌ

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784152103567
ISBN 10 : 4152103566
Format
Books
Publisher
Release Date
August/2024
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

2029年、パリで「新革命」が起きた。暴力の可視化と予防のため、あらゆる建物をガラス張りに改装し市民が監視し合う都市計画が締結されたのだ。――20年後、犯罪が激減したパリで裕福な一家3人が忽然と消えた。理想都市で起きた奇怪な事件の裏に潜む真実とは

【著者紹介】
リリア・アセンヌ : 1991年生まれ。ジャーナリスト、小説家。文学を学んだのち、ジャーナリズムの学位を取得。新聞社やテレビ局で経験を積む。その後、2019年に小説家デビュー。三作目となる本書『透明都市』は、2023年、“高校生が選ぶルノードー賞”を受賞した

齋藤可津子 : 翻訳家、一橋大学大学院言語社会研究科博士課程中退(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

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  • シナモン

    暴力の可視化と予防のため、あらゆる建物がガラス張りになったパリ。犯罪が激減した理想都市で一家3人が行方不明になるという事件が起きる。その真相とはー。 安全性の確保のためとはいえ建物がガラス張りって。生活のすべてがまる見え。すごい発想でした。 お互いを監視し合う、それが日常になっている光景がサラッと描かれているのが怖い。 行き過ぎた完璧さは歪みを生み、またどんな社会になっても犯罪はなくならないのだなぁ…。

  • 藤月はな(灯れ松明の火)

    文体が途切れ途切れなのが印象的。インフルエンサーが加害者を罰した事の賛美が高じ、行動の透明化を都市にまで拡張した、近未来のフランス。全体がパプティノコン化した為、犯罪が消滅した筈の地区で一家が失踪した。デイヴィッドがエレーヌを笑顔で言葉で傷つけたとしてもニコにとっては仲が良いように見えたように表面良く、人を害したりする手段はたくさんある。そしてこの物語でのフランスは「多様性を重んじた民主主義がある」と称えられているけど、実際は「実態はそうでなかろうと、よりよく見せろ」を押し付けるファシズムでしかないのだ。

  • ヘラジカ

    行き過ぎた監視社会というとディストピアではお馴染みだが、この作品では生活の全てが物理的に”透明”であることに重点が置かれている。先日発売されたユーリ・ツェ―の『メトーデ』と同じく、今のヨーロッパを見るとどれだけオーバーでコミカルな設定でも「あり得ない」とは笑えない。だからこそ、ミステリーとしてはそこまで凝った作りではなくとも、あの悍ましいラストが説得力を持って迫ってくるのだろう。盛り込み過ぎていないので綺麗にまとまっていてとても読みやすい小説だった。近未来SF/ミステリーの良作。

  • ちえ

    家全体をガラス張りにし相互に監視し合うことで安全に生活できる。そういった考えの元、裕福な人達が住む地域。そこに入れば他の地域にある監視カメラも無い。そこで起こる一家失踪事件。設定、そこに住んでいる人たちの意識が怖い。ミステリーというよりも人間の心の闇を感じさせられた。

  • キクチカ いいわけなんぞ、ござんせん

    物陰や家の中の犯罪が起きないように、家をガラスで建てる決まりができたフランスの近未来。家の中が丸見えの中で暮らす。面白くて美しい超管理社会。そこである一家が忽然と消える。透明な家で暮らす気味わるい人たちがたくさん出てくるが、この不気味さが少し甘い。「コンビニ人間」みたいなすっかり自我を失った怖さも足りないし、「密やかな結晶」みたいなじわじわとした恐ろしさも足りない。想像のディストピアはもっと作り込まないとうすーい感じになるのだなあ、と思った。とはいえフランス社会からしたらとんでもないディストピアかも

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