リュドミラ・ウリツカヤ

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ソーネチカ Crest Books

リュドミラ・ウリツカヤ

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784105900335
ISBN 10 : 4105900331
Format
Books
Publisher
Release Date
December/2002
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

本の虫で容貌のぱっとしないソーネチカは、1930年代にフランスから帰国した反体制的な芸術家ロベルトに見初められ、結婚する。やがて最愛の夫の秘密を知った彼女は…。神の恩寵に包まれた女性の、静謐な一生。

【著者紹介】
リュドミラ・ウリツカヤ : 1943年生まれ。モスクワ大学(遺伝学専攻)卒業。『ソーネチカ』で一躍脚光を浴び、96年、フランスのメディシス賞及びイタリアのジュゼッペ・アツェルビ賞を受賞。2001年『クコツキーの事例』でロシア・ブッカー賞を受賞。ロシアでは、ポストモダンの小説がもてはやされる一方で、ウリツカヤのような伝統的ともいえる力強いリアリズム小説の評判は高く、多くの読者を獲得している。フランス、ドイツでも作品が出版される、今ロシアで最も活躍する人気作家の一人である(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • ヴェネツィア

    1992年の作品なので、まずは現代ロシア文学といっていいだろう。この年代なのでペレストロイカ以降のものである。したがって、かつてのソルジェーニツィンやパステルナークといった反ソヴィエト権力といった影はない。しかし、ここで描かれるソーネチカの一家がユダヤ系であることからも、小説の底流にはロシア社会に帰順しきれない、ある種のもどかしさのようなものはあるだろう。しかし、またその一方で、主人公ソーネチカの中に流れる時間はきわめてロシア的なそれでもある。夫のロベルトのそれは、より自由に芸術に飛翔するのにも関わらず。

  • KAZOO

    ロシアの文学でしかもある女性の半生を描いている割にはページ数が少ないのですが、読後感はみっちりとした感じがします。さまざまな境遇の変化がありながら自分の好きな読書をしていく、というこの物語はかなりの人の共感を得ることができるのでしょう。私も比較的いい印象をもって再度読みたい気持ちになりました。

  • ちなぽむ and ぽむの助 @ 休止中

    本が大好きなソネチカちゃんはちいさな頃から「本の虫」。戦争の時代、ソビエト時代と厳しく寒いつらい時代が続いても、豊かな世界文学が心を優しくあたため照らします。献身的に家事をして働いて誰も褒めてくれなくて一気に老け込んでも、親しい人たちの悲しい裏切りにあっても、「なんて幸せなんだろう(だったんだろう)」と自分の幸運を喜ぶソネチカちゃん。容貌はパッとしなくても、内側から光輝くソネチカちゃんが、とってもとっても大好きです。「幸せって与えられるものじゃない」しみじみ気づかせてくれる彼女はそう、天使だったのです。

  • 遥かなる想い

    ソビエト政権下での 女の一生を描いた作品である。本の世界で 生きてきた ヒロイン ソーネチカの佇まいが 静謐で 心地良い。 自分の事には 一切 構わず、 夫のために 娘のために 生きた魂は 無垢で 素敵である… 女性の生きる勁さを感じる…そんな印象が強い ロシアの女の一生だった。

  • 紅はこべ

    こんな人の好いヒロインは初めてだ。文学を愛し、その世界に浸ることを学んだから、ここまで全てを受け入れることができたんだろうか。ソ連時代の物語とは思えない程、静かな小説。ソーネチカは夫も娘も夫の愛人も愛したけれど、最も彼女を支え、必要としたのは本の世界なのかな。

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