Books

第七問

リチャード・フラナガン

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784560091869
ISBN 10 : 4560091862
Format
Books
Publisher
Release Date
August/2025
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

終末的未来を描いた小説家、原爆開発の端緒を開いた物理学者、〈死の鉄路〉から生還した父と家族、流刑地だった国と人々の歴史を描く

【著者紹介】
リチャード・フラナガン : オーストラリアのタスマニア州で生まれ育つ。義務教育修了後に測量補助員として働いたのち、タスマニア大学、オックスフォード大学で歴史を学ぶ。帰国後リバーガイドの職に就く。デビュー作Death of a River Guide(1994)でオーストラリアの主要文学賞各賞を受賞。3作目の『グールド魚類画帖:十二の魚をめぐる小説』の英連邦作家賞受賞(2002年度)で世界にその名を知らしめた。第二次世界大戦中に父親が生き延びた苛酷な捕虜経験を題材に、12年の歳月をかけて書かれた『奥のほそ道』は、2014年度ブッカー賞を受賞し、各国の書評子から「傑作のなかの傑作」と絶賛された。2023年発表の本書は、英国最高のノンフィクション賞であるベイリー・ギフォード賞を受賞した。同賞とブッカー賞双方を受賞した作家は史上初

渡辺佐智江 : 翻訳家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

Customer Reviews

Comprehensive Evaluation

☆
☆
☆
☆
☆

0.0

★
★
★
★
★
 
0
★
★
★
★
☆
 
0
★
★
★
☆
☆
 
0
★
★
☆
☆
☆
 
0
★
☆
☆
☆
☆
 
0

Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

powered by

  • たま

    父が日本軍捕虜となり泰緬鉄道と大浜俘虜収容所で過酷な取り扱いを受け、原爆投下に言わば救われたこと、原爆完成前にそれをイメージし、それを阻止しようとした人々、オーストラリアに囚人として来て「奴隷労働」に従事させられた祖先、植民者に虐殺されたアボリジニの祖先、カヤックの事故で川で溺死寸前となった自身の臨死体験。それらを創作も美化もなく、記憶の曖昧さはそのままに、思考はするが結論づけることもなく語る。「物語」の拒否として興味深く読んだ。愛を問う題名は逆説で、読者として作家に信頼されていない感覚が付きまとった。

  • ケイティ

    日本軍の捕虜だったフラナガンの父親について当時の関係者に聞き取りをするところから物語は始まる。その連鎖反応として、本作の大きなテーマである原爆、タスマニアの原住民とヨーロッパ人の入植についての家族史、自身の臨死体験など、さまざまな怒りや問いが盛り込まれいる。それらは一見バラバラでとりとめのないようだが、チェーホフの短編から取った「第七問」のタイトルは、あらゆる人間に向けられた問いでもある。ノンフィクションだが小説のよう。何より文章がとても素晴らしく、心の深いところにしみる文学性と同時に思考が広がる大作。

  • かもめ通信

    いくら考えても「正解」を導き出すことが出来ない問い。 作家はその作品の中で、登場人物達に、読者に、そしておそらくは自分自身にも問いかけ続ける。読み通すまで時間を要する物語だった。読んでいる間はもちろん本を閉じている時にもあれこれと考えさせられる物語だった。ようやく読み終えたとき、自分がなにひとつ理解していないことがわかる、そんな本だった。最後のページをめくってもなお、読み終えることができたという気がしない「余韻」が残る作品だった。とにもかくにもすごい本だった。

  • たかぴ

    一つの筋道の物語というより、詩の散文を時間軸の大きな物語で包括してるみたい。人物名が多数出てくるし、父、母、兄など誰が誰やらに。なのに気づいたら読み進んでいた。私には良し悪しも評価出来ませんでした。

  • めがね

    すごく良かった。筆者の実際の経験に基づく話だとは知らなかった。タスマニアの歴史も明るくなかったので衝撃だった。解放された世界、読んでみたいな。過去に起きた出来事は消えることはないし、今も続いているということが強調されている。

レビューをもっと見る

(外部サイト)に移動します

Recommend Items