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アイヌ通史 蝦夷から先住民族へ

リチャード・シドル

Product Details

ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784000614818
ISBN 10 : 4000614819
Format
Books
Publisher
Release Date
July/2021
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

日本社会においてアイヌはいかに人種化され、人種差別の対象となってきたのか。また、そうした差別と抑圧に対して、アイヌがどのように抵抗を重ねてきたのか―。歴史学をはじめとして社会科学における不可欠な分析概念となった人種とエスニシティを全面的に導入した本書は、英米圏における第一級のアイヌ史として、後続する研究に多大な影響を与えてきた。一九九六年の原著出版以降の変化を追った補章、および訳者による充実した解題を追加し、今なお日本社会に深く横たわるアイヌへの差別構造を問う。

目次 : 第1章 「人種」、エスニシティとアイヌ/ 第2章 夷人と鬼/ 第3章 旧土人/ 第4章 滅びゆく民族/ 第5章 瞳輝く―アイヌの抗議と抵抗(一八六九年〜一九四五年)/ 第6章 アイヌ解放と福祉植民地主義―新しいアイヌの政治と国家の反応/ 第7章 自らのために歩み始める―アイヌ民族の出現/ 補章 画期的な出来事か―一九九七年のアイヌ文化振興法とその影響

【著者紹介】
リチャード・シドル : 1959年スリランカ生まれ。81年にレディング大学を卒業(理学士号、農業経済学)。翌年に初来日し、89年まで英語講師をしながら日本語を学ぶ。その後、イギリスのシェフィールド大学大学院に入学。95年、アイヌ近現代史についての博士論文で博士課程を修了。博士(日本研究)。琉球大学で日本学術振興会客員研究員を経て、97年にシェフィールド大学大学院東アジア研究所の助教授に着任。同研究所では日本における多文化主義について、歴史学と社会人類学の観点から研究をつづける。2011年に日本に戻り、19年まで北海道大学特任教授を務める。沖縄や日本における多文化主義についての編著、論文も多数ある

マーク・ウィンチェスター : 1979年イギリス生まれ。シェフィールド大学東アジア研究所にて、リチャード・シドル氏に教わる。同大学卒業後、一橋大学大学院社会学研究科地球社会研究専攻修士・博士両課程を修了。博士(社会学)。一橋大学社会学研究科特任講師、日本学術振興会外国人特別研究員、神田外語大学日本研究所専任講師を経て、現在は国立アイヌ民族博物館のアソシエイトフェロー。専門はアイヌ近現代思想史(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

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  • ドラマチックガス

    読むのにとっても時間がかかったが、面白かったし勉強になった。これから手に取るという方は、第1章から読むのは、やめたほうがいいかも。骨太すぎる。戦後の話、特に70年代ころから自分たちの力で現状を変えようとするアイヌの若者が出てくる辺からが素晴らしかった。完結したあと、97年アイヌ新法までを扱った補章が収録されている。そのまま、ウポポイ辺りまでも解題してほしい。訳者の方が少し触れているけれど、やはり思いが強すぎてまとめきれていない感が。というか、全般に訳者の方、前に出過ぎ。自分の主張は自分の論文で。

  • 駒場

    この国がアイヌを先住民族と公式に認める前に書かれた本である点も考えると本当に意義深い本だと思う。「毛深い野蛮人」という差別的ステレオタイプが蔓延したところから、「滅びゆく民族」として同化の対象とされたアイヌ。しかし戦前は成功したアイヌが中心となって寧ろ「(やむを得ない)皇民化」が自主的に進められてきた側面があり、アイデンティティの自覚も狭い範囲に限られていた。それが戦後の世界的な少数民族の立ち上がりを背景に、「平和的な北海道開拓」という大きな物語に挑戦できるようになった。さて和人の方は変化しているか?

  • ポルターガイスト

    実際には「通史」ではなく「近現代史」。アイヌに対する同化政策とそれへの抵抗について知りたい人にはうってつけの本だろう。個人的には同じ切り口でネイティブ・アメリカンやアボリジニなどの本を読みたいのだがなかなか見つからない。アイヌについてこの切り口から知れるのはある意味で僥倖なのかもしれないな。

  • So Honda

    原題の"Race, Resistance and the Ainu of Japan”が本書のテーマを的確に示している。 メモ:蝦夷地の植民地開発により土地や資源を収奪された結果としてのアイヌの貧困は、近代国民国家と帝国主義の成立の中で確立していった「人種」の概念に取り込まれる中で「原始的な民族」「劣った人種」だから貧しいのだとされ、さらに疑似科学である優生学の広まりから「滅びゆく民族」とされ、差別が固定化されていった。

  • takao

    ふむ

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