CD

『巡礼の年』第3年、聖ドロテア イリーナ・メジューエワ

リスト(1811-1886)

基本情報

ジャンル
:
カタログNo
:
WAKA4203
組み枚数
:
1
レーベル
:
:
日本
フォーマット
:
CD

商品説明


リストの苦悩と偉大の結晶〜彼岸へ思いを馳せる巡礼の旅

メジューエワによるリスト『巡礼の年』全曲録音がスタートしました。第1弾となる今作は、有名な『エステ荘の噴水』を含む『第3年』。レチタティーヴォや不協和音を多用した調性の曖昧な音楽は、難解・晦渋とされる一方で、リスト晩年の深い精神性をたたえた傑作として近年は高く評価されています。メジューエワの一音一音をかみしめるような演奏からは、作曲家の苦悩と諦観が痛々しいまでに伝わってきます。アンコール風に置かれた『聖ドロテア』も魅力的な一曲。

【ライナノートより】
「…低音のふとい和音から、こまかく繊細なパッセージまで、しっかりピアノを響かせ、鳴らしきっている。その歩みは作曲家の孤独な後姿さえ髣髴とさせる。とくに第6曲の後半、trionfare(勝利を告げるように)の神々しい昂揚感は圧巻だ。それはリストその人の苦悩と偉大を結晶化したかのような音楽だ」 國重 裕(メーカー資料より)

【収録情報】
リスト:
● 『巡礼の年』第3年 S.163(全7曲)
● 聖ドロテア S.187


 イリーナ・メジューエワ(ピアノ)

 録音時期:2017年4月8,9日
 録音場所:富山県魚津市、新川文化ホール
 録音方式:ステレオ(DSD/セッション)

内容詳細

日本を拠点とし、ピアノの重要なレパートリーを録音しているメジューエワは、何を弾いても信じられないほど深く、崇高なまでに美しい演奏を聴かせてくれる。今回も同様。磨き上げられた透明感とともに温かみのある音色に耳を奪われてしまう。さらに、リスト晩年の精神性の高さも感じさせてくれる。(堀)(CDジャーナル データベースより)

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同じ日に発売されたシューベルト・アルバム...

投稿日:2017/08/04 (金)

同じ日に発売されたシューベルト・アルバムとはピアノの音が明らかに違う。シューベルトではヤマハを弾いたライヴ録音だったが、このリストはスタインウェイのセッション録音できらびやかな音作りだ。とはいえ、一昔前のテクニックをひけらかすノー天気なリスト演奏とは一線を画している。いわゆるピアノの速弾きが今ではほとんど意味をなさなくなった。初音ミクをはじめボーカロイドが人間には不可能な速さで楽曲を歌いこなす。ピアノ演奏もしかり。この先ピアニストに求められる資質はコンピュータには真似できない身体性となろう。生きている身体と密接に結びついたリズム感覚、和声感覚であり、それに根差したデフォルメ表現である。メジューエワはリズム、和声とも鋭敏な感覚の持ち主だし、ときに大胆な表情付けを厭わない。このCDを聴く者はさまざまな作曲家を思い起こすだろう。ロマン派保守本流にとどまらない。第1曲から調性の安定しない箇所が頻出するが、のちのロシア・アヴァンギャルドや新ウィーン楽派の無調音楽まであと一歩だ。部厚い音の積み重なりは彼女が愛してやまないメトネルやラフマニノフに連なるものだし、第4曲「エステ荘の噴水」がフランス印象派音楽に影響を与えたことはつとに知られる。しかも彼女は、ドビュッシーやラヴェル、ベルクからルリエまでこれらの音楽をことごとくレパートリーに取り入れているのだから説得力がある。

QBE さん | 神奈川県 | 不明

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