ラウタヴァーラ:『アレクシス・キヴィ』
「七人兄弟」で知られる、フィンランド語文学の創始者アレクシス・キヴィを描いたラウタヴァーラのオペラです。キヴィ自身の詩とテキストを用い、ラウタヴァーラ自身が台本を書き上げました。
無理解と糾弾者との戦いの中、いくつもの素晴らしい作品を書き上げるも、精神障害を患い、わずか38歳で短い生涯を閉じてしまった文学者キヴィ。物語は彼を徹底的に糾弾したアールクヴィスト、彼の理解者であり恋人でもあるシャルロッタを軸に進みます。前半には希望に満ち溢れた若きキヴィ、後半は追いつめられた晩年のキヴィ(2人の歌手が歌い分ける)が登場。名歌手ヒュンニネンによる晩年のキヴィの、少しずつ精神を病んでいく迫真の演技には、思わず引き込まれてしまいます。かたや、キヴィを糾弾するアールクヴィストは歌う機会さえ与えられていません。何とも示唆的な内容です。ヒュンニネンはラウタヴァーラ作品には欠かせない人で(この作品も彼の依嘱作)、初演を行い、2002年にもこの曲を録音していますが(ODE1000)、ここでは更に声に深みが増しています。ラウタヴァーラの幻想的な音楽も聴きものです。(NAXOS JAPAN)
【収録情報】
・ラウタヴァーラ:歌劇『アレクシス・キヴィ』全曲(台本:エイノユハニ・ラウタヴァーラ)
アレクシス・キヴィ:ヨルマ・ヒュンニネン(バリトン)
アウグスト・アールクヴィスト:ヤンネ・レイニカイネン(台詞のみ)
シャルロッタ:リッカ・ランタネン(メゾ・ソプラノ)
ヒルダ:パウリーナ・リンノサーリ(ソプラノ)
青年時代のアレクシス:ヴィッレ・ルサネン(バリトン)
J.L.ルーネベリ:アキ・アラミッコテルヴォ(テノール)
アンクル・サケリ:ニコラス・セーレルルンド(バス)、他
第8の兄弟:ティモ・サーリ(ダンス)
フィンランド国立歌劇場管弦楽団
ミッコ・フランク(指揮)
演出:ペッカ・ミロノフ
装置:エーヴァ・イヤス
衣装:ニーナ・パサネン
収録時期:2010年10月
収録場所:ヘルシンキ、フィンランド国立歌劇場(ライヴ)
・ボーナス映像:メイキング・オブ・アレクシス・キヴィ
収録時間:本編90分、ボーナス23分
画面:カラー、16:9
音声:PCMステレオ、ドルビー・デジタル5.1サラウンド
字幕:英語、フィンランド語
NTSC
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