ヨーコ・カワシマ・ワトキンズ

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竹林はるか遠く -日本人少女ヨーコの戦争体験記

ヨーコ・カワシマ・ワトキンズ

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784892959219
ISBN 10 : 4892959219
Format
Books
Publisher
Release Date
July/2013
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

1986 年にアメリカで刊行後、数々の賞を受賞。
中学校の教材として採択された感動秘話。


邦訳が熱望されていた名著、待望の日本語版


大戦末期のある夜、小学生の擁子(ようこ・11歳)は「ソ連軍がやってくる」とたたき起こされ、母と姉・好(こう・16 歳)との決死の朝鮮半島逃避行が始まる。欠乏する食糧、同胞が倒れゆく中、抗日パルチザンの執拗な追跡や容赦ない襲撃、民間人の心ない暴行もかいくぐり、祖国日本をめざす。


終戦前後の朝鮮半島と日本で、日本人引き揚げ者が味わった壮絶な体験を赤裸々に綴る、息もつけぬ、愛と涙のサバイバルストーリー。


ヨーコ・カワシマ・ワトキンズ(Yoko Kawashima Watkins)
1933(昭和8)年、青森で生まれる。生後六ヶ月で南満州鉄道(満鉄)に勤務する父に連れられ、家族で朝鮮北部の羅南(現在の北朝鮮・咸鏡北道清津市)に移住。1945(昭和20)年、敗戦最中に母、姉とともに羅南を脱出、朝鮮半島を縦断する決死の体験を経て、日本へと引き揚げた。帰国後、京都市内の女学校に入学。働きながら学問に励み卒業すると、京都大学で英文学を学ぶ。卒業後、米軍基地で通訳として勤務していたが、結婚し渡米。アメリカの子供たちに日本文化を伝える活動をしていた。
1986(昭和61)年に自身の体験を描いた初の著書である本書『So Far from the Bamboo Grove』を刊行。米国教育課程の副読本として採用され、多くの子供たちに親しまれている。
1998(平成10)年にボストン図書館が最も推奨する児童文学者(Literary Lights for Children)に選ばれ、アメリカの平和団体・ピース・アビー(平和のための修道の家)より、ガンジーや
マザー・テレサ、ダライ・ラマも受けたという「The Courage of ConscienceAward」をはじめ、数々の賞を受賞。
現在も、講演活動などで全米だけでなく世界各国をめぐる多忙な日々を送っている。
他の著書として本書の続編にあたる『My Brother, My Sister, and I』がある。


都竹 恵子(つづく けいこ)
1952年福島県いわき市生まれ。結婚後、現在まで愛知県春日井市在住。
都竹学習塾 塾長。佛教大学通信教育課程 文学部英米学科2010年入学 現在4回生。





【著者紹介】
ヨーコ・カワシマ・ワトキンズ : 1933(昭和8)年、青森で生まれる。生後六ヶ月で南満州鉄道(満鉄)に勤務する父に連れられ、家族で朝鮮北部の羅南(現在の北朝鮮・咸鏡北道清津市)に移住。1945(昭和20)年、敗戦の間際に母、姉とともに羅南を脱出、朝鮮半島を縦断する決死の体験を経て、日本へと引き揚げた。帰国後、京都市内の女学校に入学。働きながら学問に励み卒業すると、大学の夜間部で英文学を学ぶ。卒業後、米軍基地で通訳として勤務していたが、結婚し渡米。アメリカの子供たちに日本文化を伝える活動をしていた。現在も、講演活動などで全米だけでなく世界各国をめぐる多忙な日々を送っている

都竹恵子 : 1952年福島県いわき市生まれ。結婚後、現在まで愛知県春日井市在住。都竹学習塾塾長。佛教大学通信教育課程文学部英米学科2010年入学。現在4回生(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

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  • absinthe

    それぞれの国の当時の民度が分かる。終戦前後、朝鮮半島北部から脱出する日本人家族の話。危険を冒して日本人を助けてくれる朝鮮人もいた。しかし無防備になったからと日本人に襲い掛かる悪辣なやつらもいる。良識は消え、女性に暴力をふるう男達。飢えと貧困、乏しい資産。知恵を使って時には強かに生き抜こうとする。なけなしの財産を抱えて逃避行する者たちを銃で殺して金品を巻き上げる共産軍兵士たち。こういうときに人間性が表れるのだ。

  • Miyoshi Hirotaka

    戦争は悲惨。中でも悲惨極まりないのは敵地に残った民間人。組織化されておらず、身を守る寸鉄もなく、一方的な淘汰の対象となるからだ。しかも、悲劇は弱者に容赦ない。この一家は、8月中に38度線を越え、9月には京城(今のソウル)に入り、10月には釜山から帰国できている。実は、これは幸運な例。同じ脱出行をテーマにした「流れる星は生きている」には、38度以北で足止めされ、その間、朝鮮人の傍若無人な振る舞いに苦しめられたことが書かれている。米国の中学生向けなので表現は控えめだが、敗者の苦しみを学ぶにはいい教材である。

  • bX

    大戦末期からはじまる朝鮮半島から祖国日本への逃避行は筆舌に尽くし難い想像を絶するものだった。日本人とみれば暴虐の限りをつくして襲いかかってくるソ連兵と朝鮮人たちへの恐怖のなか、母子三人は祖国日本に辿り着く。驚かされたのは、京都まで着いてこのお母さんが娘たちにしたことは「学校」へ入学させたことだ。え?着るものも食べるものも住むところも何もないのに?!母は秋田の親戚の安否を確認するために姉妹を駅に残して行ってしまう。姉妹は駅で野宿をしながら女学校へ通い始める……。中学校の教材となっただけあって読みやすかった。

  • 朝鮮半島から日本に引き揚げてきた母娘3人と兄。引き揚げに関する本は「流れる星は生きている」とこれで2冊目だが、こちらの方は子供向けに書かれているせいかわかりやすく読みやすい。想像以上の壮絶さ。11歳の少女が抱えるにはあまりにも辛い、怪我、空腹、命の危険。そして別れ。辛くて辛くて涙が止まらなかった。私たちはなんて贅沢なんだろうと思わずにはいられなかった。美味しいものを好きなだけ食べられて、清潔な場所に清潔な服で安眠でき、家族一緒にいられることが、どんなに幸せか。

  • かおりんご

    朝鮮北部羅南からの引き揚げ体験記。とても簡潔に書かれているけれど、行間から著者の苦しみやつらさが感じられ、思わず泣けてきました。また、人とのつながりすばらしいと思いました。今みたいに希薄な関係ではなく、助け合いの精神があったことがわかります。この本は、アメリカの中学校の教材としても採択されているそうです。日本の中学校でも取り入れると(図書室でも可)良いなと思いました。戦争は繰り返しちゃいけないっていう気持ちになること間違いなし!お兄さんが帰国されたところでお話は終わっていますが、その後も読みたいです。

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