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暗闇の効用

ヨハン・エクレフ

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784778318918
ISBN 10 : 4778318919
Format
Books
Publisher
Release Date
September/2023
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

現代の“光害”をひもとき、失われた闇を取り戻す。生物学者が詩的に綴る、感動の科学エッセイ。2022年度英ウォーターストーンズポピュラーサイエンス部門ベスト・ブック獲得。各国続々翻訳。

目次 : 第1部 光害(暗闇のサイクル/ 暗闇での体験/ 光に照らされた惑星/ 掃除機効果/ 失われた交尾の本能/ 大量死)/ 第2部 夜―その重要な生態的地位(暗闇の視覚/ 目 ほか)/ 第3部 人類と宇宙の光(3つの薄明/ ダークマター/ 夜の測定/ 聖ラウレンチオの涙/ 月は1つだけ?/ 青の瞬間/ 黄褐色の空/ 産業の光/ 時計が止まるとき/ 病気をもたらす過剰な光)/ 第4部 陰翳礼讃(魂を慰める暗闇/ 陰翳礼讃/ LEDの光/ 暗闇のツーリズム/ 王家が残した暗闇/ 暗闇の静かな会話/ 逆境にある暗闇)/ 暗闇を守るための10箇条

【著者紹介】
ヨハン・エクレフ : スウェーデンのコウモリ研究者・作家。ココウモリの視覚に関する研究、および、最近では光害に関する研究で知られる。スウェーデン西部に住み、自然保護活動と執筆に従事。20年近くコウモリの研究をおこなった後、現在は自身のコンサルタント会社を経営する。コウモリ、夜の生態系、自然に優しい照明の専門家として、公共事業機関、風力発電事業者、自治体、都市計画者、環境保護団体などをクライアントに持つ

永盛鷹司 : 翻訳家。東京外国語大学大学院総合国際学研究科言語文化専攻博士前期課程修了(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

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  • kuukazoo

    加齢のせいか最近車のヘッドライトがめっちゃ眩しくてこんな強い光をまともに受けてたらヤバいとLEDの害を感じずにいられないので読んでみた。著者はスウェーデンのコウモリ研究者。過剰な人工光により昆虫、鳥類、夜行性動物、植物の生体リズムが崩れ、生態系が危機に瀕しているなど「光害」の深刻さを説く。もはや暗闇や夜も守るべき自然環境であり、ダークツーリズムに見られるように地球の「絶景」の1つでもある。確かに明るさは文明の象徴であり安全をくれるものであるが過剰な人工光は人間の健康にもよくない。夜更かしはやめよう...

  • DEE

    スウェーデンのコウモリ研究者である著者が、明るすぎる現代に警鐘を鳴らす。強すぎる光で集まる昆虫の生態系が崩れ、それを捕食する動物たちにも影響を及ぼす光害。夜に受粉する蛾や、蚊などを捕食するコウモリ、そういった小さなものが巡り巡って人間にも確実に害を及ぼしていく。今の夜は確かに明るすぎるし、余計な照明や電飾が多すぎる。キャンプしてて思うけど、暗闇ってときには心地いいものなんだけどね。

  • W

    少しくらい暗闇に思いを馳せて暮らしてみようかと思った本。キャンプ場のトイレに群がる蛾を敬遠するのではなく、誰がその蛾の生活リズムを乱しているのかを考える。夜間勤務に就く人は、昼間勤務に就く人と比べて一部のガンの罹患率が高いという恐ろしい話も。眠りにつく体制に入る時、段々と食欲が抑制されていくのは、はるか昔に真夜中、暗闇の中食料を狩りにいけない人類が育んだ習性から来ているというのが面白かった。

  • K

    読書会で勧められて読んでみた。自販機にタムロする虫が少なくなった気はしてたけど街が明るくなりすぎたせいだったのか。密室なら暗闇は作れるけど外で暗い場所って少なくなったよな…。暗い場所を探してみよう。

  • hahaha

    新聞の書評で紹介していたので読んでみた。光害(ひかりがい)について、人間・コウモリ・昆虫・鳥・魚などへの影響を様々な事例を基に紹介した本。暗闇を追い払うための過剰な人口の光が自然界に悪影響を及ぼしている。夜や暗闇は人間にとっては不便かもしれないけども、自然界ではその暗闇の中で多様な営みがあり、それが巡り巡って人間に影響を与えている。沈黙や闇、静かな時間はもはや贅沢な時間なのかもしれない。スマホを置き、電気を消し、静かに夜空を見上げたり、ボーっとしたり考えたりすることはとても豊かな体験に違いない。

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