ヨアヒム・ラートカウ

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木材と文明

ヨアヒム・ラートカウ

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784806714699
ISBN 10 : 4806714690
Format
Books
Publisher
Release Date
December/2013
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

ヨーロッパは文明の基礎になる「木材」を利用するために、どのように森林、河川、農地、都市を管理してきたのか。王権、教会、製鉄、製塩、製材、造船、狩猟文化、都市建設から木材運搬のための河川管理まで、錯綜するヨーロッパ文明の発展を「木材」を軸に膨大な資料をもとに描き出す。

目次 : 第1章 歴史への木こり道(木の時代/ 人間と森―歴史を物語る数々の歴史/ 歴史的変遷における木材の自然としての本性)/ 第2章 中世、そして、近世の曙―蕩尽と規制の間にあった木材資源(森の限界に突きあたる中世社会/ 建築用木材と様々な用途の木材―木材が交易商品となる/ 薪の大規模消費者の勃興と第一波のフォルスト条令)/ 第3章 産業革命前夜―「木の時代」の絶頂と終焉(改革、革命、そして、木材業/ 「木材飢饉という亡霊」―木材業は破局を目の前にしていたのか/ 森―生活の空間から資本へ/ 木材の消費者―家計を営む者の木材の節約、拡がる木材の節約/ しだいに押しのけられる木材)/ 第4章 高度工業化時代―材料への変質と木材のルネッサンス(森―工業化の時代の経済の原動力/ 木材工業における技術革命/ 断絶を招く原材料、つなぎ合わせる手段―環境保護の時代の森と木材)/ 第5章 国境を越えて見る―西欧文化以外における木材と森の生業(グローバルな視野とコントラスト―アジア諸国の事例/ 相剋と(自称の)解決策)

【著者紹介】
ヨアヒム・ラートカウ : ビーレフェルト大学名誉教授。1943年、ドイツのデトモルト近郊、オーバーリュッベ(現在のヒレ)に牧師の子として生まれる。ミュンスター大学、ベルリン自由大学、ハンブルク大学で学ぶ。1970年、1933年以降敗戦までのアメリカにおけるドイツ移民の役割に関する研究によりハンブルク大学で博士号取得。1973年、ヴェストファーレン=リッペ教育大学講師。1980年、ドイツ原子力産業の興隆と危機と題する論文で教育資格取得、1981年からビーレフェルト大学歴史・哲学部(現在は歴史・哲学・神学部)教授(近現代史)。ドイツにおける環境史学の創始者の一人として著名

山縣光晶 : ドイツ森林・環境政策調査研究所所長。1950年東京に生まれる。1972年東京農工大学林学科卒業。2013年上智大学大学院博士後期課程文学研究科(ドイツ文学専攻)単位取得満期退学。1972年林野庁入庁、定山渓営林署長、林野庁国有林野総合利用推進室長、近畿中国森林管理局計画部長などを経て2000年退官。この間、1976年から1978年までドイツ連邦食糧農業森林省林業林産研究所客員研究員。2001年から岐阜県立森林文化アカデミー教授、京都精華大学、東京農工大学講師(非常勤)、林道安全協会専務理事、全国森林組合連合会常務理事、林業経済研究所所長などを歴任。専門は、ドイツ語圏諸国の森林政策、環境政策、森林・自然観、ドイツロマン主義文学(ルートヴィヒ・ティークなど)の研究(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • 人生ゴルディアス

    こういう本は案外ない。ヨーロッパの木材利用の歴史と、林政と社会の関りなどを網羅的に。てっきり自分も中世に野放図な伐採をした結果、木材がなくなって石の文化になったと思っていたけれど、よもや搬出の問題のせいで遠隔地の木材を利用できず、みんなが思っているほど乱伐されたはずがない、とは……(それには鉄道を待つ必要があった)。ナラ、ブナ、トウヒ等向こうの主な木材について語られまくる。また近現代にも話が及び、家具が工業製品になるまでの、木材加工の歴史も興味深かった。非常に良い本。これで索引と参考書籍一覧があったなら!

  • Hiroki Nishizumi

    人類にとって重要な素材であった木材は同時に重要なエネルギー源でもあった。化石燃料や金属の普及など時代の変遷とともにその地位も変わっているが、重要性においては些かも劣っていないと思った。

  • 千日紅

    本書はドイツの環境史研究の第一人者による森林利用の歴史書である。文字数が多いものの、歴史資料から引用した絵や写真が豊富に挿入され、丁寧な語り口調で読みやすい本となっている。本書の4分の3はドイツについて語られており、ドイツやヨーロッパの歴史について新たな着眼点を与えてくれる。森林の消費者の種類、運輸や加工技術の変化がどのように森林の景観や労働関係に影響を与えたのかがわかり大変興味深かった。

  • こひた

    斧と鋸のエラン的違い 乱伐を抑えた「合理性」 木材と石油の共通点

  • Book shelf

    ヨーロッパ、特にドイツの歴史を木材通して俯瞰する大作。ヨーロッパは石の文明、日本は木の文明とよく聞きますが、 よくよく考えると、ヨーロッパは広大な森を有し、石の文明とはいえ石造建築物を建てるのに多くの木材を必要としました。その木材と人間との関りをあらゆる角度でみていて、木だけでこれほどの視点があるのかと驚きます。

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