モーテン・H・クリスチャンセン

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言語はこうして生まれる 「即興する脳」とジェスチャーゲーム

モーテン・H・クリスチャンセン

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784105073114
ISBN 10 : 4105073117
フォーマット
出版社
発行年月
2022年11月
日本
共著・訳者・掲載人物など
:
追加情報
:
384p;20

内容詳細

言語についての根本的な謎に答え、言語がどのように発生し、進化してきたのかを明らかにする。

目次 : 序章 世界を変えた偶然の発明/ 第1章 言語はジェスチャーゲーム/ 第2章 言語のはかなさ/ 第3章 意味の耐えられない軽さ/ 第4章 カオスの果ての言語秩序/ 第5章 生物学的進化なくして言語の進化はありえるか/ 第6章 互いの足跡をたどる/ 第7章 際限なく発展するきわめて美しいもの/ 第8章 良循環―脳、文化、言語/ 終章 言語は人類を特異点から救う

【著者紹介】
モーテン・H・クリスチャンセン : デンマークの認知科学者。米コーネル大学のウィリアム・R・ケナンJr.心理学教授。デンマークのオーフス大学でも言語認知科学の教授を務める

ニック・チェイター : イギリスの認知科学者・行動科学者。英ウォーリック大学行動科学教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • サアベドラ さん

    言語は身振り手振りによるコミュニケーション、すなわちジェスチャーゲームから生まれたとするポピュラーサイエンス的言語起源論。デンマークの認知言語学者とイギリスの認知行動科学者の共著。チョムスキーらの生成文法論に真っ向から反対する主張であるが、生成文法自体にずっと違和感を抱いていた評者からすると本書の論の方がむしろ自然に思える。論証が若干甘い気がするが、一般向けなのである程度はやむなし。言語は第一義がコミュニケーションなのだから、指示語が重要な位置を占めるのは当たり前で、自分の頭でっかちさに気付かされた気分。

  • 踊る猫 さん

    実に大胆な本だ。常識的に考えれば私たちは外在する/外にあらかじめある言語体系を学び、それを自家薬籠中の物としてそれからコミュニケーションを開始する、となるだろう。しかし著者たちは私たちの言葉が「即興」と「ジェスチャーゲーム」で成り立っていると喝破する。そして、その偶然性に支えられたコミュニケーションが進化することが人間の進化とシンクロしたのだ、と。私は言語学に関してはまったくもって門外漢なので真偽の判定はできないが、リアリティを感じる理論だと思う。コミュニケーションの偶然性と奇跡。そこから哲学を見出せるか

  • masabi さん

    ジェスチャーゲームを通じて言語が洗練されてきたと主張する。人間には生得的に言語を獲得する機能があるとする生成文法に反対する立場で、言語に確固とした基盤はなく、その場その場での即興のやり取りと過去の蓄積からなる文化的な所産だとする。

  • みかん。 さん

    1ヶ月ほどかけてちまちまと読了。伝統的に純然たる文系学問であった言語学は脳科学や生物学などの理系学問を取り込んで模索をしたのだけど、近年は言語学では少しずつ理系から文化やコミュニケーションなどへの重視(文系学問への揺り戻し)が再び出てきているらしい。私見ですが、これら「文系への回帰」は情報技術やインターネットの発展とも無関係ではないと感じました。

  • kanaoka 58 さん

    言語の起源は、ジェスチャーゲームであり、その蓄積が慣習化し、一定の体系にまとまっていったもの。言語の習得は、このゲームの達人になり、日常的なやりとりをこなせるようになることであり、抽象的な文法パターンを学ぶことではない。会話は当事者の共同作業(ゲーム)により構築されるもので、そのためには、言葉の下に隠れた文化、知識、規範等々、相手の関心事、共感、観察・理解が必要となる。 語学を苦手とする者(私)にとって、外国語を勉強するうえで、本書の内容は大変役に立つものになりそうです。

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