モハメド・ムブガル サール

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純粋な人間たち

モハメド・ムブガル サール

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784862763129
ISBN 10 : 486276312X
Format
Books
Publisher
Release Date
December/2022
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

セネガル人の若き文学教員はある日、ネット上で拡散されていたとある動画を目にする。そこに映っていたのは、死んだ男性の墓を人々が暴いている様子だった。同性愛をめぐる問題には無関心な彼だったが、思いがけずこの事件を取り巻く騒動に巻きこまれていくうちに、墓を暴かれた人物について興味が湧き始める。さまざまな人に話を聞くうちに、彼が直面した真実、そして選択とは―。

【著者紹介】
モハメド・ムブガル=サール : 1990年、セネガルはダカールに生まれる。医者の父親をもち、セネガル随一の名門高校を卒業後、渡仏。名門グランゼコールの1つとして知られる社会科学高等研究院に入学し、現在も博士課程に在籍。2015年、ジハーディストに占拠されたサヘル(北アフリカの丘陵地帯)の架空の村を舞台にしたデビュー作『Terre ceinte(仮題:囲まれた地)』でアマドゥ・クルマ文学賞受賞。2017年、シチリア島のある村へ流れ着いた移民たちを描いた第2作『Silence du choeur(仮題:聖歌隊の沈黙)』でサン・マロ市主催世界文学賞受賞。2021年、『La plus secr`ete m´emoire des hommes』で、フランスで最も権威のある文学賞の一つであるゴンクール章を受賞

平野暁人訳 : 翻訳家(日仏伊)。戯曲から精神分析、ノンフィクションまで幅広く手掛けるほか、舞台芸術専門の通訳者としても活躍。加えて近年はパフォーマーとして国内外の舞台に出演しつつある(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

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  • ヘラジカ

    絵に描いたようなディストピアが現在もこの世界に実在しているという事実に今更ながらショックを受けた。しかし、セネガルという国は極端を表しているだけで、いずれの国にも群衆のなかには類似した純粋な萌芽が眠っているのだろう。小説としては粗削りでやや生硬な印象を受けたが、文章からは随所に迸るような激情が見られ、ラスト1ページの独白には圧倒された。詩的な文章も多く翻訳にかなり苦労したというようなことが書かれていたが、訳文自体は非常に読みやすかった。ゴンクール賞受賞作も是非とも読んでみたい。

  • Apple

    「全員有罪なのだから。無罪の人間が含まれているわけがない。奴らは丸ごと世間であり、獰猛で強力で抑制の効かない、獲物を締め上げるボアのようなその身振りにおいて一蓮托生なのだから」。ゴール•ジゲン、同性愛者を指すようですが、これに対する民衆の迫害をテーマにした小説です。信仰からゴール•ジゲンを悪魔的なものとして扱い、正義を振りかざすようにして排斥•抹殺していく大衆の性質というものは、とても恐ろしいものだと思いました。タイトルの「純粋な人間」とは同性愛の人々なのか民衆なのか、考えさせられました。

  • フランソワーズ

    イスラム教が9割を占めるセネガルが舞台。フランス文学者ンデネはある時見せられた動画ー同性愛者であったという噂だけで、墓から掘り起こされ、捨てられるーが頭を離れなくなる。恋人ラマや彼女のカノジョ、アンジェラ、サンバ・アワ・ニャングといったセクシャリティに自由な人々と接する内に、自らの”殻”が割れてゆく。そこに至る葛藤を描きながら、宗教や伝統の名の下に作られる社会やそこに生きる人々とその価値観、正当化される暴力。またそこから自由であろうとする人々を描く。→

  • まこ

    誰が誰を好きになってかまわない、西洋の常識にイスラムの教えを汚されたくない。純粋な感情のぶつかり合い、後者の方が支持する数も多く、周囲を守るために考えを合わせないといけないのが窮屈と化す。ンディネは無気力だったのが同性愛の側にたち自分を見つける。クラブでダンスのシーンが多くて、性以外に自分を吐き出す方法なのか。

  • PukaPuka

    スゲー小説キター!と思いつつ、他の方の感想を読んですこし冷静になった。フランス語を勉強していて日本語に落とすことの大変さを少しでも知っていると、もう最初の数ページから、原文をこの日本語に落とす作業を想像しただけで気が滅入る。後書きにプロの翻訳者も相当難渋したことが書かれている。レトリックが過ぎるという意見にも同意しつつ、性や人権のあり方や生き方を巡る細かい相違を言語化しようとすれば、無理な作業を押し通す試みであるから、レトリックはいくらでも溢れ出るのでは?原書の表現も見てみたい。

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