ミゲル・デリーベス

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無垢なる聖人

ミゲル・デリーベス

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784779128387
ISBN 10 : 4779128382
フォーマット
出版社
発行年月
2023年02月
日本
共著・訳者・掲載人物など
:
追加情報
:
172p;20

内容詳細

荘園制の残り香がかおるスペイン南西エストレマドゥーラの大農園。還暦を過ぎ認知症を患ったアサリアスは暇を出され、義弟の家へやっかいになる。義弟はすぐれた嗅覚をもち、主人の狩りのお供にと重宝されていたが、ある日事故で足を骨折してしまう。義弟のかわりにアサリアスがお供をするも、いつもどおりとはいかない。狩りの調子は振るわず、苛立った主人が怒りをぶつけた先は…。広がる果てない原野と鬱蒼とした森、そして無垢なる労働者たち。生命の息づかいは漂い流れる―エストレマドゥーラの乾いた風に乗って…。戦後スペイン文学の巨匠ミゲル・デリーベスによる名著。農園主とその労働者たちの生きる姿を圧倒的な筆致で描き出す。

【著者紹介】
ミゲル・デリーベス : 1920年生、2010年没。20世紀のスペインを代表する作家の一人。1947年『糸杉の影は長い』(岩根圀和訳、彩流社)でナダル賞を受賞し、文壇に登場。自然の中で伸び伸びと生きる子どもたちを描いた1950年発表の『エル・カミーノ(道)』(喜多延鷹訳、彩流社)で確固たる地位を得た。以後、家族・子ども・自然・死をテーマに、独自のスタイルで数多くの作品を発表し、セルバンテス賞を始め、多くの文学賞を獲得した。時期的にはフランコの厳しい検閲(1940年〜1975年)と重なるが、検閲を巧みにかわし抵抗した作品もある

喜多延鷹 : 1932年、長崎市生まれ。1956年、東京外国語大学イスパニア学科卒業。商社勤務35年。定年後首都圏の大学でスペイン語の講師を勤めるかたわら、スペインの小説を翻訳した(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • ネギっ子gen さん

    題名と表紙装画に惹かれ。舞台は1960年代スペイン。未だ荘園制が残る大農園で、還暦を過ぎた、“少しだけお人好しで、純粋無垢”なアサリアスは若様に解雇され、義弟の家へ――。映画化もされた作品の初訳。6巻構成で、それぞれの巻で主人公が入れ替わる。文体が独特、巻末に1つの終止符(ピリオド)なので、全頁通し終止符はたったの6個(日本語訳では、各巻末に句点6個)だが、この文体妙に嵌ったような感じがするから不思議だ、あれま、いつも間にか、<かわいいトンビちゃん、かわいいトンビちゃん、>ってお祈りのように呟いてたよ。⇒

  • かもめ通信 さん

    舞台は1960年代後半のスペイン南部。貧困にあえぐ貧しい人たちと、遊んで暮らす金持ちがいて、心優しい人たちと、わがまま放題の人たちがいる。それでも、誰一人幸せになることのない残酷なラストは、新しい時代の幕開けを予感させる。

  • よしじ乃輔 さん

    1960年代スペイン地方農園に残る荘園時代の農奴と支配階級の対比を描く。従順に仕える者と傲慢さの対比。階級の存在で意思疎通ができているが人間として認めていない描写がやんわりと続く。障がいがある老人と幼女が主人公となり強欲の対局さで無垢な様が際立つ。結末は支配階級の終わりを示唆するようにも思えました。

  • くにごん さん

    スペインの方の作品。階級社会をよく表していて、絶対に抗えることのできないイバン若様の暴君ぶりと、それに懸命に答えようとするちびパコが切ない。最後に納得の結末になっているが、その描写も読み応えがあった。

  • ぽんぽちゅり さん

    かわいいトンビちゃん、 かわいいトンビちゃん

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