基本情報
内容詳細
荘園制の残り香がかおるスペイン南西エストレマドゥーラの大農園。還暦を過ぎ認知症を患ったアサリアスは暇を出され、義弟の家へやっかいになる。義弟はすぐれた嗅覚をもち、主人の狩りのお供にと重宝されていたが、ある日事故で足を骨折してしまう。義弟のかわりにアサリアスがお供をするも、いつもどおりとはいかない。狩りの調子は振るわず、苛立った主人が怒りをぶつけた先は…。広がる果てない原野と鬱蒼とした森、そして無垢なる労働者たち。生命の息づかいは漂い流れる―エストレマドゥーラの乾いた風に乗って…。戦後スペイン文学の巨匠ミゲル・デリーベスによる名著。農園主とその労働者たちの生きる姿を圧倒的な筆致で描き出す。
【著者紹介】
ミゲル・デリーベス : 1920年生、2010年没。20世紀のスペインを代表する作家の一人。1947年『糸杉の影は長い』(岩根圀和訳、彩流社)でナダル賞を受賞し、文壇に登場。自然の中で伸び伸びと生きる子どもたちを描いた1950年発表の『エル・カミーノ(道)』(喜多延鷹訳、彩流社)で確固たる地位を得た。以後、家族・子ども・自然・死をテーマに、独自のスタイルで数多くの作品を発表し、セルバンテス賞を始め、多くの文学賞を獲得した。時期的にはフランコの厳しい検閲(1940年〜1975年)と重なるが、検閲を巧みにかわし抵抗した作品もある
喜多延鷹 : 1932年、長崎市生まれ。1956年、東京外国語大学イスパニア学科卒業。商社勤務35年。定年後首都圏の大学でスペイン語の講師を勤めるかたわら、スペインの小説を翻訳した(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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ネギっ子gen さん
読了日:2023/04/13
かもめ通信 さん
読了日:2023/04/03
よしじ乃輔 さん
読了日:2023/12/07
くにごん さん
読了日:2023/03/23
ぽんぽちゅり さん
読了日:2023/03/21
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