Product Details
ISBN 10 : 4623094359
Content Description
本書は、幅広い射程を持つ「ナショナル・インディファレンス(国民への無関心)」現象の歴史的な意義を追究する。19世紀から20世紀後半までの、ソ連を含むヨーロッパ各地の多彩な事例を取り上げ、様々なアプローチのもと、ナショナリズム理解に画期的な切り口を与える。本書を読めば、この先「ナショナル・インディファレンス」を念頭に置かずにナショナリズムの過去・現在・未来を見ることはできなくなるだろう。
目次 : 序章 ナショナル・インディファレンスと近代ヨーロッパ・ナショナリズムの歴史/ 第1章 他のことで頭はいっぱい―19世紀ベルギーにおける国民文化プロジェクトの障害と限界/ 第2章 ナショナル・インディファレンスと国民的献身の往還―第一次世界大戦期ロシアにおけるトレンティーノ出身戦争捕虜の軌跡/ 第3章 移行途上の迷い?―アドリア海北部におけるハプスブルク帝国の遺産、国家と国民形成、新ファシスト秩序/ 第4章 ナショナル・インディファレンスとトランスナショナル企業―チェコの製靴会社バチャのパラダイム/ 第5章 ナショナリズムと無関心のあいだ―戦間期ユーゴスラヴィアにおける無関心の緩慢な排除/ 第6章 フランス人らしさへの複数の道―ナショナル・インディファレンスとアルザスのフランス復帰、1919‐1939年/ 第7章 政治を越えて―日常的民族実践としてのナショナル・インディファレンス/ 第8章 国民への無関心・統計・構築主義パラダイム―戦間期ポーランドの国勢調査におけるトゥテイシ(「ここ出身の人々」)欄/ 第9章 20世紀前半の上シレジアにおける道具的ナショナリズム/ 第10章 「わたしは諸国民の境を取り払った」―第二次世界大戦終結期上シレジアにおける国民の乗り換えとローマ・カトリック教会/ 第11章 「ゾウィエト連邦市民―なんと荘厳な響きでしょう」―ポスト・スターリニズム期ソ連の投書・ナショナリティ政策・帰属意識/ 第12章 結論―(再論)ナショナル・インディファレンスと近代ヨーロッパ・ナショナリズムの歴史
【著者紹介】
金澤周作 : 京都大学大学院文学研究科教授。イギリス近代史
桐生裕子 : 神戸女学院大学文学部准教授。中・東欧近現代史(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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sayan
読了日:2023/12/14
takao
読了日:2024/09/24
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