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米陸軍戦略大学校テキスト 孫子とクラヴゼヴイッツ

マイケル・ハンデル

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784532168438
ISBN 10 : 4532168430
Format
Books
Release Date
September/2012
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

軍事戦略の二大名著の違いはわずかだった。比較によって本質が驚くほど明快になる。世界の将校が学んだグローバル・スタンダードな理解が身につく待望の書。

目次 : イントロダクション―『孫子』と『戦争論』はコインの裏表/ 叙述と研究のスタイルに惑わされるなかれ/ 戦争の定義に関する誤解―分析レベルの問題/ 政治のリーダーシップと軍事的指導者・指揮官の微妙な関係/ 戦争の合理的見積もりは可能か―目的と手段の相互関係/ 戦争の逆説的な三位一体を理解する/ 「戦わずして勝つ」の理想と現実―流血なき勝利と決戦の追求/ 兵力数がすべてか?/ 欺瞞、奇襲、情報、指揮統率の位置づけの違い/ インテリジェンス・情報は『孫子』の真骨頂/ 有能な指揮官は計画をそのまま遂行できるのか―指揮と統御/ 意外と多い共通点―軍事的指導者の役割/ 何がもっとも重要か―指揮官の資質/ 戦場における環境と軍隊指揮官の直感力のジレンマ/ 勇敢さと計算(打算)どちらが重要か/ 両者は補完関係

【著者紹介】
マイケル・I.ハンデル : インテリジェンス、戦略研究の世界的な権威。アメリカ合衆国陸軍戦略大学校元教授(1983〜1990)、アメリカ海軍戦略大学校元教授(1990〜2000)。ハーバード大学にて博士号(Ph.D.)取得。専門誌「情報と国家安全保障」創刊者、2001年逝去。ベトナム戦争敗北症候群で低迷する1975年から1980年代前半にかけて米国防総省が取り組んだ「米軍がベトナムにおいて局地の戦闘で勝利を重ねておりながら、結果的に不名誉な敗北を余儀なくされたのは何故か?」という課題解決に取り組んだ際の「軍事古典研究」を主導した戦略研究家である

杉之尾宜生監修 : 本名・孝生。1936年生まれ、防衛大学校応用化学科卒業、陸上自衛隊入隊、第7師団戦車大隊、同偵察隊、中央調査隊、第1師団偵察隊、中央資料隊、防衛研修所戦史部、防衛大学校助教授・教授(元1等陸佐)を経て、現在、国際戦略シナジー学会理事、戦略研究学会・軍事史学会・孫子経営塾会員

西田陽一 : 1976年生まれ、ワシントン州立大学経済学部卒業、大同特殊鋼グループ商社大同興業(株)を経て、現在、(株)陽雄代表取締役・戦略コンサルタント、日本クラウゼヴィッツ学会・戦略研究学会会員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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  • 手押し戦車

    ビジネスから見ると競合他社の妥当を企業の第一の目的としたら競合より良い製品をより安く提供することを盲目的に目指すことになり自社の製品が顧客の求めるものと徐々に乖離し気づけば顧客の望まない製品改良に多くの経営資源を注ぎ込む結果へと繋がってしまう。ビジネスの競争とは製品ではなく顧客価値との競争である。自社が競争優位を確立できる分野に徹底的に経営資源を投入していくことでさらなる成長げできる。経営資源は限りがあるので目の前に魅力的な事業があっても経営資源投入によってコア事業の弱体化を招くようならば手を引く事

  • Kawai Hideki

    ベトナム戦争で苦い敗北を経験をした米国防総省が、敗因を徹底的に追及するために「軍事古典研究」を行い教科書化した本。中国春秋時代に「孫子」を著した孫武と、ナポレオン時代に「戦争論」を著したクラウゼヴィッツの考え方を対比させ、その共通点から時代や文化の違いを超えて不変の「戦い方の本質」を浮き彫りにする。結論は「孫武すげー」「クラウゼヴィッツは補足」という位置づけ。「戦争は政治の一形態」という定義にドキッとする。やむを得ず戦争となったら「戦わずして勝つ」ために「縦横無尽の諜報活動」と「臨機応変の対応」が重要。

  • 中島直人

    文章も読み易く量も手頃。それでいて知的刺激は非常に大。お勧めの作品。 孫子とクラウゼヴィッツには共通点が多いと共に相違点も多い。相違点は、3点。インテリジェンスと欺瞞と戦場におけるコントロールに関する見解。クラウゼヴィッツの見解を活かした戦略を取った日本とドイツが戦争に敗れ、孫子の見解を活かした(ように見える)英米が勝利したことは、特に中華文化圏に属している日本にとって大きな皮肉か。また、規模的には総力戦ではなく一局地戦に過ぎないベトナム戦争で、ここまで『反省』する米国には日本は永久に勝てないと実感する。

  • まつを

    一般的に言われる『孫氏』と『戦争論』の相違点に対し、相違点は僅かであり、共通点が多いと言う仮説を検証している。両書のどちらが良い悪いではなく、政治の道具として2つの古典は補完関係である事を結論としている。内容は、孫武,クラウゼヴィッツどちらか一方に偏る事なく、両書のエッセンスを本書一冊で感じ取る事が出来る。運・偶然・軍事的天才など、抽象的概念を論じる『戦争論』に対し、より上位の戦略を体系的に一般化した『孫氏』に科学的価値を感じるが、両者が異なったレベルで分析を試みた結果である事を理解しなければならない。

  • 叛逆のくりぃむ

     『孫子』も『戦争論』も共に高校時代に読んだものであるが、『戦争論』の方はあまり印象に残らなかった。表現が抽象的に過ぎるというのもあるが、リデルハートの『戦争論』批判も影響してる。本書ではリデルハートの謬見を正し、両著が相互補完の関係にあることを論証してる。軍人向けに執筆されたテキストであるが、非常に読みやすく、初読者にお薦めである。

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