ポール セロー / 村上春樹

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ワ-ルズ・エンド(世界の果て)

ポール セロー / 村上春樹

User Review :5.0
(1)

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784124035063
ISBN 10 : 4124035063
Format
Books
Publisher
Release Date
November/2007
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

雨のロンドン、酷暑のプエルト・リコ…。世界のどんづまりで戸惑う人々の悲喜劇。アメリカ文学界の異才ポール・セローの奇妙で痛快、尋常ならざるエネルギーに満ちた短篇集。

【著者紹介】
ポール・セロー : 1941年、マサチューセッツ州生まれ。大学卒業後イタリア、アフリカを旅する。平和部隊の教師としてマラウィ、ウガンダで英語を教え、シンガポール大学の英語講師を経てイギリスに十七年間暮らす。現在はハワイとケープ・コッドに住まいがある(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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村上春樹さんが見つけて翻訳した人は面白い...

投稿日:2021/04/16 (金)

村上春樹さんが見つけて翻訳した人は面白い。 レイモンド・カーヴァーやグレイス・ペイリーも村上さんが訳してなかったら出会ってなかっただろう、ありがたいと思う。 さてポール・セローのこの本、九つの短篇からなる。 ワールズ・エンドは世界のはじっこ、異境・辺境ということだろうか。タイトルのワールズ・エンドが1番お気に入り。また軽いタッチの文壇遊泳術などもあって、たまに読み返しています。 他にも旅行記を書いるようですね、僕は中国の鉄道ものが良かったなぁ。 装丁なら最初の方の黄色い表紙の本が味わいがありましたけどね

3rdwind さん | 東京都 | 不明

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Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • ヴェネツィア

    表題作を含む9編からなる短編集。共通するテーマは「異郷」。タイトルからは、世界の最果ての物語を想像していたのだが、どうやら、内的な意味でのそれであるようだ。物語の舞台はアフリカを含むものの、ロンドンやパリ、あるいはアメリカ人にとっては手近なプエルト・リコであったりするからだ。しかし、それらのいずれも、ある種の寂寥感を帯びており、時にはやりきれないほどの絶望感を伴ったりもする(「緑したたる島」)。また、物理的な意味での異郷感なら、やはり「真っ白な嘘」か。村上春樹の訳文は、セローの小説世界に入りやすいもの。

  • Small World

    ポール・セローを初読みですが、ひと夏の夢のような異国でのひとときを描いた作品集です。異国では皆孤独なんですよね〜、カップルも出てきますが、かえって孤独さが強調されていて苦かったりします。インパクトはないものの、じわじわ〜っと、いい感じの本でした。

  • 抹茶モナカ

    村上春樹さん翻訳の短編小説集で、いかにも村上さんの好きそうな、ちょっとしたねじれが啓示のように示されて、登場人物の何かを内的に変えるような話が多かった印象。カーヴァーと似ているかな、とも思った。訳者あとがきで「異国にいる人」の話だとまとめられていて、そう言われてみると、バリエーションに富んでいた気がした。短編小説集なのに、読み終えてみて、長編小説を読んだ後のような自分の内的高揚を感じもした。なんと言っても、やはり、この本は表題作の出来が抜群で、残りはおまけに感じるくらいの完成度で、本当に良い短編だった。

  • 田中

    全ての短編が唐突に幕を閉じてしまう。これからどうなるのかと思い巡らすやさきに。ある地点で予期せぬことが発生しそれに対応しているうちにどんどん深みにはまって訳が分からなくなっていく話が多かった。痛いほどの孤絶感「ワールズ・エンド」、奇妙な喜劇的展開「文壇遊泳術」、悲惨なめに遭う人「真っ白な嘘」と。そんななか「コルシカ島の冒険」は不意打ちの状況なのに、逆に転じてしまう。まるで村上春樹の小説の趣があった。「ボランティア講演者」は不可解な人たちばかり。続きが気になる。先が不明で見通せない世界です。

  • ユーカ

    手負いの猫みたいに隠れるように東京を離れた年末、じっと回復を待つ時間は何を読んでも引っ掛からず、とっかえひっかえしているうちに、やっと落ち着いたのが「世界の果て」。ぴったり。それぞれの理由で、日常から飛び出した人たちの物語9編。ロンドン、プエルト・リコ…ありとあらゆる世界の果てで、愕然としたり、途方に暮れたり、はたまた軽やかに立ち回ったり、冒険的ないけない行いにドキドキしたり…。逃げる人を書く文学というのは、やはり面白いなと、改めて頷かせてくれるような短編集。

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