吸血鬼の仮面 名探偵「オーウェン・バーンズ」シリーズ

ポール・アルテ

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784909735157
ISBN 10 : 4909735151
フォーマット
出版社
発行年月
2023年06月
日本
共著・訳者・掲載人物など
:
追加情報
:
396p;19

内容詳細

森深い田舎の小さな村・クレヴァレイはパニックに陥っていた。夜ごと目撃される謎のマントの怪人と、幽霊騒動。甦ったと噂される女の棺を検めるために納骨堂が暴かれた時、恐慌は頂点に達した。一年半前に死んだはずの女の亡骸は、最近まで生きていたように瑞々しかったのだ。一方、ロンドンでは名探偵オーウェン・バーンズのもとに、ある老人の変死事件が持ち込まれる。彼は五年前の迷宮入り事件に関わっており、口封じに殺された可能性があるというのだ。それは、降霊術に熱中していた資産家の老女が密室で殺害された怪事件だった。ふたつの事件はやがてひとりの男、クレヴァレイの住民たちから吸血鬼だと噂されるロシアからやって来た伯爵に収束し―因習の村の謎めいた犯罪を美学探偵が解き明かす、シリーズ邦訳第5作!

【著者紹介】
ポール・アルテ : フランスの推理作家。ジョン・ディクスン・カーに傾倒し、密室殺人などの不可能犯罪をテーマに、名探偵が活躍するクラシカルな本格ミステリを精力的に発表している。日本でも高い評価を得る

平岡敦 : フランス文学翻訳家。1955年千葉市生まれ。早稲田大学第一文学部仏文科卒、中央大学大学院仏文学専攻修了。大学在学中はワセダミステリクラブに所属。現在は中央大学、青山学院大学、法政大学等で仏語、仏文学を講じるかたわら、フランス・ミステリを中心に純文学、怪奇小説、ファンタジー、SF、児童文学、絵本など幅広い分野で翻訳活動を続けている。『この世でいちばんすばらしい馬』および『水曜日の本屋さん』で産経児童出版文化賞を、『オペラ座の怪人』で日仏翻訳文学賞を、『天国でまた会おう』で日本翻訳家協会翻訳特別賞を受賞する(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • だるま さん

    名探偵「オーウェン・バーンズ」シリーズの第5弾。今回、バーンズは2つの密室殺人事件と、1つの怪異(1年半前に心臓発作で死に土葬された女性が、棺を開いたら最近まで生きていた様な瑞々しい姿だった)と、幽霊騒動など大小の不思議な現象の謎を纏めて解く。ポール・アルテが大好きなので甘めの感想になってしまうが、それでも今回はイマイチに感じた。密室トリックはオリジナルに欠けるし、怪異も大した真相じゃ無かった。著者のもう1つの「ツイスト博士」シリーズの方が、謎解きが自分にはしっくりくる。不可能犯罪物だけを書く点は高評価。

  • J・P・フリーマン さん

    イマイチ楽しめなかった。怪奇趣味の雰囲気はよかったけど、本格ミステリとして見た場合、謎解きまでの準備があまりにおざなりで唐突感があった。

  • ソルト佐藤 さん

    次から次から怪事件が起こっていく。ドラキュラより、カーミラにフューチャーしているかのように、「あらあら」な百合描写が!しかし、ヒロインのアンさん、イケメンにも弱いんだな(笑 それはそれとして、今回はあまりにも奇妙な事が起こりすぎて、ちょっと疲れたところもあり。犯人は、明らかなのだけれど、どうして、こいつ吸血鬼みたいな事件を起こして、人を殺すねん? おかしくね? と、おもったら、それが分かる瞬間。この構図は面白い。やったことは納得できるのだけれど、なんで吸血鬼に拘ったかまったく分からないのがおフランスだ(笑

  • 氷沼 さん

    現代作家で集めている、数少ない作家の一人の新作(...といっても暫く積んでいたけど)。 いかにもイロモノといった表紙だが、その実中身は...とはいかず、推理モノとしてはフェアじゃない面もあるし、トリックもイマイチかなと。あのトリック、まず無理でしょ?現実的じゃないと思う。 しかし、読み物としてはゴシック・ロマンス風味もあるし、全体的に怪奇色も強くて好みだったし楽しめた。

  • N.蘭子 さん

    二階堂黎人とカーが好きなものとして、まずはこの物語の雰囲気が最高!怪異現象をこれでもかと詰め込みながら、吸血鬼の謎やラドヴィックの過去が明かされていく過程が面白い。密室の物理トリックは難易度たかすぎて無理矢理な感じもあるけど、最後の真相はそうきたかと結構驚いたよ。今回は吸血鬼とあってエロチック、アキレスのロマンスのおまけつき。

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