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お前らの墓につばを吐いてやる 河出文庫

ボリス ヴィアン

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784309464718
ISBN 10 : 4309464718
Format
Books
Publisher
Release Date
May/2018
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

伝説の作家がアメリカ人を偽装して執筆して戦後間もないフランスで大ベストセラーとなったハードボイルド小説にして代表作。人種差別への怒りにかりたてられる青年の明日なき暴走をクールに描く暗黒小説。

【著者紹介】
ボリス ヴィアン : 1920‐1959。小説家、詩人であり、ジャズ・ミュージシャン、シャンソン歌手、俳優などでもあった。心臓病をかかえながら、あらゆるジャンルで反抗と悪ふざけを展開して39歳で急死、その生涯と作品は伝説となった

鈴木創士 : 1954年生まれ。フランス文学。著書の他、訳書など(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

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  • かみぶくろ

    出版国フランスで発禁処分になったという本作だが、発禁処分は社会の急所を突いていることもあり、ある意味ブランドにもなりうる。黒人差別を痛烈に批判する趣旨の内容だが、批判というより憤怒といった方が正確な、理不尽への筆者の強い怒りが冴え渡る。白人への復讐者である主人公の暴力に正当性は一切ないが、黒人差別の暴力も同様に正当性は一切なく、むしろより醜悪である。終章の乾ききった結末は、筆者のアイロニーが存分に効いていて、痺れる。

  • えりか

    アメリカにおける黒人文学の著者といえば、私の中ではトニ・モリスンなのだが、本書はフランス人のヴィアンが米国人になりすまして書かれたものである。差別主義に対する彼の憤怒が込められた作品だ。※肺に睡蓮の花は咲かない。黒人のリーは弟の復讐をするため、白人の美しい姉妹に近づく。スピード感と狂気にグイグイと引っ張られる。さっきまで仲良くしていたのに、黒人と判明した瞬間にガラリと態度を変えてしまえるところが恐ろしい。ラスト2行に差別主義の愚かさ、醜さ、壮絶さ、虚しさ、報われなさが詰まっているように思う。唖然とする。

  • mii22.

    タイトル通り攻撃的でハードボイルドなノワール小説で、幻想的で悲痛な恋愛小説『日々の泡』を読んだ時とは違った衝撃をまたもやくらった。訳者のあとがきを読んで大戦直後からのヴィアンの生き方を知ると、白い肌を持つ黒人青年の人種差別に対する復讐という設定や、日々の泡では職を転々としながら愛のために破滅の道を歩んでいく主人公の青年が描かれているのが、すとんと腑に落ちた。これは生き急いだヴィアンの魂の叫びの作品だと感じた。

  • かめりあうさぎ

    初読み作家さん。この本自体が裁判にかけられ発禁となったという経緯も含めて作品の過激さが際立っていた。しかしここまでの憎悪が人間の本来の姿ではないと言い切ることはさすがにこの歳になると出来ない。これよりひどいことが平気で起きるのが人種や宗教の争いであり、それはイコール人類の歴史だから。汚いものに触れたくない人は読んじゃダメですね。

  • そふぃあ

    フランス発'40年代のノワール。やっぱり発禁処分になる。黒人差別への憎悪がほとばしっている。女性の上手なたらしこみ方が学べるかもしれない。‬結末は、人を呪わば穴二つ。

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