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Berg:Wozzeck

Berg (1885-1935)

User Review :4.5
(6)

Item Details

Genre
:
Catalogue Number
:
DLVC8027
Number of Discs
:
1
Label
:
Aspect
:
Normal
Color
:
Colour
Format
:
DVD
Other
:
Limited

Product Description


ドリームライフ/オペラ廉価盤


アルバン・ベルク:歌劇《ヴォツェック》全3幕
リーバーマン・プロダクションにおける幻のハンブルク・オペラ第2弾。20世紀イタリアの作曲家で、指揮者としても多彩な活躍をみせていたブルーノ・マデルナですが、中でも重要なレパートリーが新ウィーン楽派作品の数々だったことは有名な話。特に、ベルクに関しては、これまでにも《ルル》のライヴ盤が話題になるなど注目度は高く、今回の映像作品リリースは、ベルクやマデルナが好きな方にとってはまさに福音といえるものでしょう。
 


■収 録 1967年 ハンブルク国立歌劇場
■台 本 アルバン・ベルク
■製 作 ロルフ・リーバーマン
■監 督 ヨアヒム・ヘス
■指 揮 ブルーノ・マデルナ
■演 奏 ハンブルク・フィルハーモニー管弦楽団
■合 唱 ハンブルク国立歌劇場合唱団

[キャスト]
●ヴォツェック:トニ・ブランケンハイム(バリトン)
●マリー :セナ・ユリナッチ(ソプラノ)
●軍楽隊隊長 :リチャード・キャシリー(テノール)
●医者 :ハンス・ゾーティン(バス)
●アンドレス :ペーター・ハーゲ(テノール)
●マルグリート:エリーザベト・シュタイナー(ソプラノ)

カラー/リニアPCMステレオ/4:3/片面1層/103分/日本語字幕



「必見! 伝説の《ヴォツェック》名画がDVD化」

「ヴォツェック」が名作だというのは衆目一致するところ。が、よい映像がなかった。私も大学の授業やカルチャーセンターで取り上げたかったのに、映像がないので泣く泣く断念していた。

 しかし、ついに往年の名作がDVD化された。これは今見てもたいへんな傑作である。まず、個々の出演者がすばらしい。ドンピシャリ役にはまっている。たとえば、冒頭シーンでの大尉役の怪演技。ヴォツェックをからかいイビるうまさ、いやらしさにさっそく引きずり込まれてしまう。強圧的で冷酷な医者も実に的確。

 そして、もちろん主役のヴォツェックが最高にいい! 深いしわが刻まれた無表情な顔を見ているだけで、無性に哀しくなるほどだ。この顔を見るだけで、この映像の価値があるとすら言えるだろう。絶品。

 しかも、映像美という点でも文句がない。野外でのロケも行われていて、灰色の建物の閉塞感、冷気が伝わってきそうな自然が、絶妙に組み合わされている。美しくも息詰まるような映像なのだ。

 指揮は伝説のマデルナ。昔の映画だからダイナミックレンジが狭いけれど、鮮烈な演奏が聴ける。

 買うときはちょっと高いなと思ったが、ズバリその価値は十分以上にある。歌、演技、映像美、オーケストラ、いずれも一流なのだから。これを一度見れば、「ヴォツェック」という傑作が一挙に身近になるのは間違いない。あらゆるオペラ映像の中でも指折りの名作に属し、私にとっては2002年最高のヒットのひとつだ。おそらく、あまりたくさん生産していないだろうから、早く買わないと入手不可になるかもしれない。(きょみつとし 音楽評論家 慶応大学教授)

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Comprehensive Evaluation

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ムスバッハ演出・カンブルラン指揮のプロダ...

投稿日:2007/04/20 (金)

ムスバッハ演出・カンブルラン指揮のプロダクションを国内盤化してほしいが(Region 1・NTSC盤はHMVでも買えるので視聴可能な方はどうぞ)この古い映画版も悪くない。ベルクの台本にほとんど忠実に実写映画化したもので古さは感じるが、音楽の表現内容とこれほどぴったり合った映像も珍しい。別録り音源と注意深く重ねられている。演奏もマデルナらしくきりっと引き締めて聴かせるが、当時の技術限界ゆえ歌唱はややアバウト、レンジの狭いモノラル音質もあり独創的な音楽語法は聴き取りにくい。飽くまで「オペラ」としての同作品を知りたい人向き。

un portrait さん | 東京都 | 不明

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TNさんのレビューに激しく同意。1920年代っ...

投稿日:2007/04/05 (木)

TNさんのレビューに激しく同意。1920年代っていう時代は、二つの戦争の狭間の時代だけれども、文化的には何と実り多い時代だったかと驚嘆するばかり。「ヴォツェック」初演の数年後にフリッツ・ラングの「メトロポリス」が上映されてたこの時代ってのは不思議です。

son さん | 秋田 | 不明

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神の存在しない暗澹たる物語と、全編を通じ...

投稿日:2006/11/26 (日)

神の存在しない暗澹たる物語と、全編を通じる冷徹で陰鬱な情景に強い衝撃を受けます。実写の映画であることもあってエンディングに役者がニコニコ手をつないで出てきたりしないので、見ている方も本当に救われないのです。これでも「魔笛」や「カルメン」と同類の音楽に分類して良いのでしょうか。オペラファンを自称するなら必見の一本だと思います。

TN さん | 栃木 | 不明

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