ベアトリーチェ・サルヴィオーニ

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マルナータ不幸を呼ぶ子

ベアトリーチェ・サルヴィオーニ

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784309208893
ISBN 10 : 4309208894
フォーマット
出版社
発行年月
2023年08月
日本
共著・訳者・掲載人物など
:
追加情報
:
280p;19

内容詳細

「不幸を呼ぶ子」と忌み嫌われる少女が、揺るがぬ友情を手にしたとき、いかなる力を発揮するのか。ファシズムが台頭するイタリアで、境遇も性格も正反対の二人の少女が出会い、社会の理不尽に立ち向かう様子を描いた傑作。

【著者紹介】
ベアトリーチェ・サルヴィオーニ : 1995年イタリア、ロンバルディア州モンツァ生まれ。ミラノのサクロ・クオーレ・カトリック大学で近代文学を学んだのち、現代文献学で修士号を取得。その後トリノのライティングスクール“スクオーラ・ホールデン”にて2年間の文芸コースを修める。2021年、同校在学中に発表した、「切り取られた舌たちの夜間飛行(Il volo notturno delle lingue mozzate)」で、イタリア文学界の新人の登竜門として知られるイタロ・カルヴィーノ賞(短篇小説部門)を受賞。その後に執筆した初めての長篇小説『マルナータ 不幸を呼ぶ子』が、2021年のフランクフルト・ブックフェアで注目され、本国イタリア、フランス、スペイン、ギリシャ等、欧州各国で同時出版されるという、新人としては異例のデビューを飾る

関口英子 : 埼玉県生まれ。大阪外国語大学イタリア語学科卒業。翻訳家。『月を見つけたチャウラピランデッロ短篇集』(光文社古典新訳文庫)で第1回須賀敦子翻訳賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • ROOM 237 さん

    最近のイタリア女性作家が描くシスターフッドの威勢の良さったら、ヘイガールズアタイについて来な、筆の力で一丁やったる〜!圧をビシビシ感じる。約一世紀前、主人公の少女は女の子はこうあるべきという押し付けや身体の変化に戸惑う中、怖いもの知らずのマルナータとの出会いと度胸試しで変化していく。言葉の怖さと威力を知っているマルナータは考えもしないで口にする言葉は危険だと言う、目に見えない言葉は慎重に選ばないと誰かを傷つけるから。そして、優しく囁かれる声の下に隠されている危険を察知するのが大人になるって事なんだよね。

  • フランソワーズ さん

    ムッソリーニ独裁政権下のイタリア、モンツァの街。”マルナータ”(不幸を呼ぶ子)と後ろ指を指されるマッダレーナと、彼女に惹かれるフランチェスカ。異なる階級・性格二人の少女が社会の欺瞞に挑戦状を叩きつけるような物語。ただ立ちはだかる壁は異常に高く、周囲は寄ってたかって二人を翻弄する。それでも何ものにも屈しないマッダレーナと、忌み嫌われる彼女を理解し、憧憬の眼差しを向けるだけでなく、自分も彼女のようになりたいと思い、行動するフランチェスカの冒険譚には心揺さぶられるものがありました。

  • 中海 さん

    よくあるいいとこのお嬢さんと、家庭崩壊している少女の友情物語。まあまあですが。擦れてる方の女子(13歳)が学校の道徳みたいな時間で、国のリーダーに対して敬意を払うのを拒否し、退学させられる場面があるが、なんかそこは時代遅れドラマにしなくても、もっと現実的な表現はなかったのかな?と気になりました。

  • いっこ さん

    イ・コン二ム『殺したい子』のような不穏なタイトル。「マルナータ」すなわち「不幸を呼ぶ子」と呼ばれている少女には、マッダレーナという名前がちゃんとあった。ファシスト政権下のイタリア社会、マッダレーナとフランチェスカという性格も境遇も異なる少女たちがいた。子どもから少女へと成長する過程で、偏見や差別、大人の理不尽さに傷つきながらも、自分らしく生きることを学んでいく。フランチェスカを動かしたノエの言動に、じんと来た。

  • 石 さん

    立場の違う少女達の成長を書いたシスターフッド小説 ありがちな内容だが、人物造形がしっかり書き込まれているのでマンネリ感は無く、主人公二人の清廉さが心に染みる ひねくれたところの無い真っ当で感動的なデビュー作

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1995年イタリア、ロンバルディア州モンツァ生まれ。ミラノのサクロ・クオーレ・カトリック大学で近代文学を学んだのち、現代文献学で修士号を取得。その後トリノのライティングスクール“スクオーラ・ホールデン”にて2年間の文芸コースを修める。2021年、同校在学中に発表した、「切り取られた舌たちの夜間飛行(

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